2017年9月25日(月) 晴れ
先週、弟のいる高崎コロニー・のぞみの薗に行って来た。コロニーは市内流れる川を渡り、小高い
丘陵地帯を車で登り、高崎観音を迂回するようにまわって行くとその奥にやがて広大な敷地の薗が
現れる。正式には『独立行政法人高崎重症心身障碍者コロニー・のぞみの薗』という。
建てられたのはもう半世紀も前だから入寮者もずいぶんと古い。平均60才以上にはなるであろうか。
私の弟も来年で古希を迎える。1ヶ月ほど前にNHKでのぞみの薗のドキュメンタリー番組をやって
いたからご存知の方もいらっしゃるだろう。
それこそもう50年近く前、私が初めてこのコロニーを訪れたとき夕食がのどを取らなかったのを
いまでも鮮やかに思い起こす。入寮者たちの心身の異常さと特別な振る舞いに度肝を抜かれた。
こんな人間世界があるのかと正直思った。弟はまだいい方だと私は身勝手に感じるほどだった。
その上寮内に漂うある生臭さい異臭(に近いと感じたにおい)には吐き気さえ催してならなかった。
あれから50年、今ではその彼らに懐かしい愛着を覚えさせられる。
健常者と非健常者とは一体になにを持ってそう称されるのだうか。私は何度となく考えさせられた。
むしろ心の純粋さでは圧倒的に彼らの方が優っている。それはほとんど神に近い。めんどくさい
発達障害を引き起こしているのはむしろスマポだけで生きている現代人である我々の方である。
私達は、人間の深淵のあり方をもっと深く考えなくてはならない時代にさしかかっているのかも
知れない。それも早急に。
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