25年連れ添ったパートナーの肺癌/進展型小細胞癌闘病看病日記(診断確定時病期T2b、N3、M1b)

2012年11月21日に夫/啓保が胸椎への骨転移を整形外科で発見され、翌10日より入院し抗がん剤治療スタートからの記録

今日はひなまつり

2014-03-03 10:07:01 | 夫が亡くなってからの日々
10月に入院したときにそれまで自分からあまり言わなかったのだが、急に「2人で旅行に行きたいね。」と言い出したので 

旅行会社にダイレクトメール送付依頼をして その後ずっと送られてくるパンフレット。

止めてしまうのも淋しいのでそのままにしてある。




早いもので今月の16日に百箇日を迎える。

これまで白っぽい花が多かった啓保のまわりだったが 春らしい、ひなまつりらしい花にしてみた。

仏壇もあれこれみたがいまいちピンとくるものがなく、まだ購入していない。

2人でよく行った信州安曇野の木工所がオーダーで造ってくれるようなのでそこにしようか、と考え中。

墓もいろいろ考えてまだそのまま。遺骨もしばらくそばに置いておきたい心境。



まだまだ涙がでちゃう。一日3回くらいかな?

バスに乗っていても、電車にのっていても 歩いていても、涙がこぼれちゃうから 

坂本九の 「上を向いて歩こう!」をなぜか思い出して、そうかこんな時の歌だったのか、と改めて納得してみたり。

亡くなったそのことよりもこれまでの数々の思い出や言葉を思い出すと涙があふれてくる。

もうおしゃべりも口喧嘩もできなくなってしまったと思うと涙がでる。

11月の中旬ごろ、病室で啓保に 「どんな夫婦にもいつか別れがくる、そんなに悲しむな。」と言われたが悲しまないなんて無理だよ・・・。

「悲しいのは、涙がでるのは、自然なことだから いいんだよ、泣いて・・。」とまわりからも言われるが しかし辛いもんだ・・・・。

この文章を書きながらまたまた号泣。

家にいると泣いてばかりになってしまうので年明けから資格試験の受験講座に通っていて、少しは気が紛れているが・・

病気でもなんでも啓保が生きているということがどんなに私の心の支えになっていたのか、亡くなって解った。





病気の告知をうけてから啓保も私もたくさんのことに気づかされたと思う。

2人で病気に向き合って歩んだこの約一年は、振り返るととても幸せな時間だった。

この経験を仕事に活かせたら2人で以前よりもっといい仕事ができたかもしれないね。




意識があるうちにもっと ハグしてあげればよかった。

もっともっと寄り添って話をすればよかった・・・・・・。

もっともっと写真を撮っておけばよかった・・・・。

あの時 もっと違う言葉の返し方があったんじゃないか・・・・・・。

もっとつらい気持ちに寄り添ってあげればよかった・・・・・・。

食べられなくても お蕎麦を口元に運んでやればよかった・・・・・。

食べられなくてもおいしいお肉を焼いてやればよかった・・・・・・。

痛かった足や腰のマッサージをもっとしてやればよかった・・・・・。

あのとき 早く気付いてやればもう少し長く生きられたのではないか・・・?

もっと日頃から啓保の体を気遣ってやればよかった・・・・・。大失敗。



2人で抱き合って泣いた日もあったね。

トイレが間に合わなくて下着などを汚してしまって私が怒っちゃったこともあったね。本当にごめんね。

一生懸命してきたつもりだったけれど後悔ばっかり。何もできなくて本当にごめんね。




11月25日に病院を退院してからの記録もつけてあるが 読み返してもつらい内容で 公開するのも躊躇している。

コメントをくださった方のご家族にはまだ頑張っている方もいるし。



2月の中旬に 「がんで大切な人を失った方へ」 という公開市民講座が、

かかっていた病院で開かれる予定になっていたので 申込をしておいたが 大雪で中止になってしまった。残念。

話しを聞けば心が少し軽くなるかな?と思ったのだが・・・。また計画してほしい。



ここのところ、東北震災の特集をTVでよく流しているが 津波で流されてしまった人、そのご家族にくらべれば

一年も2人で過ごす時間ももてたし 幸せか・・・、とも思ったり・・。そうだよね。




●40年連れ添った奥様を小細胞肺癌で亡くされた国立がん研究センターの総長でいらした医師/垣添忠生さんのグリーフケアのお話し↓↓

癌を知り尽くした方でも悲しみは同じようである・・。亡くなってから3ケ月酒びたりだったらしい。私よりひどい・・。

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/report/201306/531004.html



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13 コメント

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Unknown (まい)
2014-03-03 12:20:38
今日はひな祭りなんですね、小さい頃に母が豪華ではないけれど小さな可愛らしい雛人形を買ってくれたのを思い出します。
母が病気になってから、よく昔のことを思い出しています。母子家庭でも精一杯の愛情を注いでくれたこと。朝から晩まで働きずくめで、それでもお休みの日にはどこかへ連れていってくれたこと、お誕生日には母の字バレバレのサンタさんからのお手紙とプレゼントを用意してくれたこと…。
まだ母は生きていますが、思い出すだけで涙が出てきます。
これから仕事なのでこらえないと。。

yukiさん、1年と少しの闘病生活は本当に大変でしたよね。。でも旦那様と多くの時間を共に過ごせたことは何物にもかえられない、とても大切な時間だったと思います。
仕事を辞めてずっと、母が亡くなるまで一緒にいた方がいいのではないか。亡くなった後後悔するのではないか…。今でもそう思います。
昔苦労しっぱなしだった母だからこそ、健康で仕事できる間はありがたく思い一生懸命やりなさいと言います。母と一分一秒でも一緒にいたいですが、仕事で気が紛れてる部分もあると思うので頑張りたいと思います。。

yukiさん、資格の勉強されているのですね!素敵です。何の資格でしょうか??

ブログの更新、嬉しかったです。
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まいさんへ (yuki)
2014-03-03 22:32:05
まいさんとみきさんに背中を押してもらってブログを再開することができました。
よかったです。でもやっぱり書きながら泣いてしまいましたね。

そうか、苦労されてきたお母さんにそのように言ってもらえたのであれば、仕事はした方がいいですね。
人それぞれ違うから・・・ね。
お母さんに感謝感謝ですね。

子供たちのために頑張ってくれて強かったお母さんが弱ってゆくのを見るのはつらいけれど、まいさんも頑張ってください。

仕事は続けていても現在の状況は会社の人に話しておいた方がいいですね。
いつでもお母さんのサポートをしてあげられるように。


資格は合格したらご報告しますね。
ずいぶん以前から何度かチャレンジしていましたが仕事との両立が難しかったです。
今は試験勉強だけしているので結構楽しいです。合格不合格以前にどんどん固くなる自分の頭との戦いです。
20代後半から30代前半位の若者たちに交じってやっております。それも楽しいです。
啓保も生前に 資格はとっておいて損はないよ、と言ってくれていましたので。
何もしないでボーっとするのもただ考え込むだけですし、かといってスポーツなど活動的な趣味などに取り組む気持ちにもなれないし、
このような心の状態の時には、静かに本を読んで勉強するという行為はいいかも、と思います。
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前向きに (みき)
2014-03-04 01:29:24
yukiさん

遅い時間にコメントです。

今日はひな祭りですね・・。
我が家には娘が居ないので雛人形は飾っていません。

我が家は二世帯住宅でちゃんとした仏壇は義母の住まいにあるのですが私の部屋にも小さな仏壇を買いました。仏壇の花は我が家は今は梅です。
チューリップも大好きです。
私が植えたチューリップが咲くのを毎年楽しみにしていましたが昨年は病院で見れず仕舞いでした。
今年の桜の時期までは大丈夫だと思っていたので、とても残念です・・・。
yukiさんと同じで亡くなった事より私は病気がわかった3月のこの時期が一番辛いです・・・。

でも、もうどうしようもないことですね。

おっしゃるとおり主人の命日は9月19日です。
もう、半年が経とうとしています・・。
容赦なく時間は過ぎていきます。
月並みですが生きてる人間が元気で過すことが一番の供養になると思います。

yukiさんもいろんなことにチャレンジされて良い報告がご主人にできると良いですね。

私は3年前から水泳のサークルに通っています。
女性ばかりのサークルでみんな私の大先輩・・。
先生も60代です・・・
先生自身も乳がんを克服しご主人も肺がんの手術をされている方で
主人の病気がわかって少しお休みをすることにしたとき
先生から「辛いときはおもいっきり泣きなさい・・」
と言われ、
強く生きなければと人生の大先輩の言葉に励まされました。
私も頑張ります、yukiさんも頑張りましょう!!

ブログぼちぼち更新してくださいね。

実は私もブログしていたのですが、主人の病気がわかった昨年の3月18日から書けていません・・・。
またいつの日か始めれたらいいのですが。

また、コメントしますね。

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Unknown (まる)
2014-03-04 12:36:09
yukiさん
まずはありがとうございます。辛い心中でブログを更新して下さった事に感謝します。

読ませていただいて涙がこぼれました。私には今まだyukiさんの悲しみを本当に理解しきれていないと思います。夫が同じ病気で闘っている現在でもあーこうしてればって思う事に何度も直面し、次からはそうしようってやり直しが出来る。夫は目の前にいますから。今は一時の時と比べて、はるかに元気を取り戻した夫です。放射線も抗がん剤もよく効いてくれて、副作用にもそれほど苦しむことなく過ぎる日々。自分の足で歩き、自分の考えで動き、まだまだ元気です。それでも健康な時と比べれば出来ない事もあり、本人は苦しいのだろうと思う。私に出来る事、yukiさんのブログを通じたくさん教わりました。私にはまだこの先は未知の世界です。どうなるのかを考えると不安いっぱいですので、あまり考えないように過ごしています。
命の大切さや尊さは本当によく考えさせられます。母の事もあり私はいろんな思いの中で生きています。
yukiさん、まだ100箇日…まだまだ涙が流れるのも当然です。いろんな思いがあって辛い気持ちになってそれでも生きていかなくちゃならない。毎日朝がきて1日が過ぎる。人に会えば挨拶もしなくちゃならない。辛いですね…でもご主人はyukiさんの事、見てますよ。yukiさんが元気でご主人の分まで人生楽しく生きて欲しいと願っていると思います。ゆっくりゆっくり少しずつ頑張ってください。
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みきさんへ (yuki)
2014-03-04 21:07:49
ありがとうございます。
振り返って泣いてしまう時間もまだまだ多いけれど、
基本的には前向きに頑張っておりますよ。大丈夫。
試験が一段落したら、コーラスサークルに入ろうか、
友人がイギリスに住んでいるので、友人を頼って語学留学してみようか、
絵を描こうか、美術館にも通いたい、
何かボランティアもいいかな?
みきさんと同じように水泳もしたいですね。
がん告知の直前にヘルニアだか、脊柱管狭窄症の疑いで腰が痛くなった啓保と一緒に
リハビリ目的で水泳をしようか、と話をしていて2人でデパートに水着を買いに行ったのですよ。
そのあとすぐ癌告知で買った水着は札のついたまま袋に入っています。
以前は私も仕事ばかりしていたので、これからしたいことはたくさんあります。
啓保にも「たくましく生きるように。」といわれました。

みきさんのブログも読ませていただきたいです。
是非是非更新してください。
そしてアドレス教えてください。

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まるさんへ (yuki)
2014-03-04 21:34:10
ありがとうございます。
まるさんのブログも毎日読ませていただいております。
たくさんの方がコメントされていて、大変な時に返事を返すのも大変だろうと思います。
まるさんもこまめにブログを更新されていてすごいですよ。

ご主人、息子さんの卒業式にも出られてよかったですね。
そして明日からは温泉ですよね、あまり熱い風呂に入ると疲れちゃうから気をつけてくださいね。
お母さんのことも読ませていただきましたが、お母さんもかわいそうだ。何も癌だけがつらいわけじゃないですね。
明日は温泉からのブログ更新お待ちしています。是非写真付きでお願いします!

ご主人をしっかりサポートしてあげてください。
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Unknown (momo)
2014-03-06 09:35:27
お久しぶりですね~

気持同じです。
後悔ばかりで…
涙…涙…

春は そこまで来てますね
まだ抜け出せないでいます。

ノンビリゆったり過ごしましょうね
時の過ぎ行くままにね
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momoさんへ (yuki)
2014-03-06 20:55:03
ありがとうございます。

私もまだ涙は出ますが、1月に比べたら号泣の度合いは減ってきたかもしれません。
少しづつ元気になっているような気がします。

momoさんのところは百箇日が2月7日でしたから
約4ケ月が過ぎましたか。

4月に富士山と相模湾の見えるお住まいへお引越しでしたね。旦那様のお墓のおそばの・・ね。もうちょっとだから楽しみですね。
でもご主人との思い出の住まいと別れるのも少しさびしいかな?

もうすこし 近況をコメントしてくださいよ。
お待ちしております。

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Unknown (momo)
2014-03-09 20:17:51
近況ですか…
余りに大変な事が沢山で此処では ちょっと描け無いです。
生きていくって大変です
ちょっと人間不信になっています。
ワン娘達に救われています。
この子達が居なかったら…

とっても頑張って立っています。

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momoさんへ (yuki)
2014-03-09 23:34:49
大丈夫でしょうか、ご主人にかわって前面にたたれて
お仕事をされているようなので
いろいろと大変ではないか、とお察しいたします。
仕事だと逃げ出すわけにもいかないのでつらいですね。
心も体もゆっくりお休みする時間もないのかもしれません。

どうかどうか無理なさらないでくださいね。

なんでもいいですからこのコメント欄に吐き出すと少しすっきりするかもしれませんよ。
どうぞご利用下さい。




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