「甲状腺癌は実はその気になって探せばすごく多い」

放射性物質を扱う核医学分野が専門の放射線科医、PKAさん

今回の原発事故後の放射線問題では
ツィッターで色々ためになるお話をしてくれて、私の貴重な情報源です

さて、そのPKAさんがとっても興味深いお話をしてくれたので、記事にします


PKAnzug先生による「甲状腺癌は実はその気になって探せばすごく多い」って話。
（コメント欄も読んでみてください）

これを読むと、検査をすれば甲状腺癌は多く見つかるということですね
だから今後の福島での健康診断や調査で、
一時的に甲状腺癌が増加したような結果が出ても
それは検査をすることによって、通常なら気づかない
放射線由来以外の甲状腺癌も見つかるということなので
すぐに大騒ぎをしてはいけない、というのがよくわかります

そして更に興味深いのはこちら

チェルノブイリ20年の真実　事故による放射線影響をめぐって

この論文は震災が起きる前、2007年に発表されましたが
この27ページの「甲状腺がん多発についての疑問」に書かれていること

「約5，000という子どもの甲状腺がん（手術例）に対して
甲状腺がんによる死亡が15例というのはあまりにも少ない」

つまり一生懸命検査をしたから甲状腺癌がたくさん見つかったけど
死亡数が少ないということから推測すると
本当は手術をせずに放って置いても死に至るような癌では無かった
のではないか？ということです

そうなると、チェルノブイリ事故で唯一の悲劇と言われている
「子供の甲状腺癌の増加」ですが
本当に原発事故による放射線の影響によるものなのか
疑問が出るというのも頷けます
きちんと検証していかないといけませんね


またビキニ環礁での水爆実験で被曝した第五福竜丸の船員さんたちも
死の灰を浴びたから原爆病で亡くなったと言われてたけど
実は、大量の輸血が原因で肝炎になり
そのうちの一人が肝臓癌で亡くなった、ということがわかったそうですね

第五福竜丸乗員のカルテを初めて発見

ビキニ事件・半世紀の刻印：大量輸血で肝炎発症

第五福竜丸事件の真相　売血輸血による肝炎ウイルス感染だった

しかし、こういったことがどんどんわかってくると
放射線って本当に危ないの？と疑問が沸いてきます

広島・長崎の原爆で亡くなった人の原因の多くは
実は焼死、爆風で倒壊した建物の圧死だとわかってきたみたいですしね

原爆で確かに多くの人が亡くなって
私たち日本人は世界で唯一の被爆国として
世界に原爆反対を訴えなければいけなかったけど
そのことに目を奪われて、足元にある本当の放射線の影響を
きちんと調査、研究していなかったのではないのかしら？

原因のわからない症状が現れた時、
「これは原爆病だ」と決め付けていたのではないかしら？

いえ、本当は専門家達がきちんと調査してきたけど
大々的に報道されなかったから
多くの国民は知らずにここまできてしまったわけで

それによって、広島や長崎の原爆体験者に対して
無用の差別をしていたのではないかしら？


そんなこんなの、色々なことを考えたPKAさんのお話でした

今回の福島原発の事故では、このような間違いを起こさないためにも
是非きちんとした調査を行い、
そして多くの国民が正しい知識を得られるようになるといいなと思いました