そんなこんなで、私ができた。

わたしの製造過程。さて、構成要素は?

「木曜組曲」恩田陸

2006-04-30 21:18:45 | 
木曜日に亡くなった偉大な女性小説家の関係者5人が、彼女の命日の週の木曜前後三日間に、生前彼女が暮らしていた館に集まって話をする。
なぜ、彼女は死んだのか、自殺か他殺か、毎年のようにおさらいされる話題も今年で四年目、各個人が秘めていた事柄が次々に明るみになっていく。そんなお話です。

今回は登場人物が女性ばかりで、「ネバーランド」の女性版かな、と思ったり(全く舞台も登場人物の年齢層も違うけれど)。
しかし女性はどうしてこんなにお喋りが好きで噂話が好きなんだろう、そして詮索したがり。真実の信憑性は二の次。
自分も秘密を言ったのだから次はあなたの番よ、というのは女性同士なら当然の流れなのではないかと思う。
内心はどろどろしているのだろうけれど、それを上手に隠して、提示して、遣り取りしていく狡猾さが、怖いなあ…(文章自体ではそれほど語られていないけれど、ひしひしと感じてしまった)。


久しぶりに恩田ワールドに触れると、戻ってきたんだなあと思うのは文庫を読み始めたきっかけが恩田作品だったせいなのかな?
読んだことのない本なのに、懐かしいような気分になる。
初めて読んだ頃の気持ちに無意識のうちに、浸っているのかもしれないと思う。

読了20060428

日常と成分解析

2006-04-28 00:40:36 | 日常雑記
春学期が始まって三週目。
なんとかかんとか、行ってます。
まだ四月だけど、気持ちは、踏んばり踏んばり。
GWまでもう少し!という感じです。

といっても、二週目は語学の授業のみ参加(ゼミにすら顔を出していない)していたせいで、全く友人を顔を合わせないでいたら、さすがに「ぼちぼちさぼろうね~、じゃないとまた後で大変なことになるよ★」という叱咤激励のメールをもらったのでした。
ちょっと我に返りました、うん。

でもね、座学ばかりでつまらん。
今回取っているのは、臨床心理学、学習心理学、乳幼児心理学とか。
言語学っぽいやつとか、文化人類学とか。文系科目まっしぐら。
それならうちの学科のウリの体験系の授業を取ればよいのだけれど、他人と関わってどうのこうのする精神的な体力も今はない。

あ、ちなみに語学は韓国・朝鮮語です。
あにょはせよー。ですね。
とりあえず自分の名前はハングルで記せるようになったのです。
母音と子音の組み合わせで言葉が成り立っているので、構成部分を覚えれば、とりあえず読めるようにはなるそうです、が、記号にしか見えないあのハングルを覚えるのにはまだ時間が掛かりそうです…。

そして、三年生になっても必修の語学が終わっていない状況に乾杯(普通にやっていれば二年生時で語学は終わる)。


全然関係ないけど、噂の成分解析をやってみた。
名前を入力するだけの、占いみたいなものです。

/本名でやってみた結果/
47%は大人の都合で出来ています
45%は月の光で出来ています
4%はミスリルで出来ています
4%はお菓子で出来ています

大人の都合でできた不思議ちゃん…(笑)

/HNでやってみた結果/
041212の47%は蛇の抜け殻で出来ています
041212の32%は情報で出来ています
041212の9%は気の迷いで出来ています
041212の9%はミスリルで出来ています
041212の3%は成功の鍵で出来ています

蛇の抜け殻って聞くと、魔女の作るスープみたいなものを連想する。

映画「七人の侍」

2006-04-26 00:21:17 | 映画
公開:1954年(邦画)
監督/脚本:黒沢明
出演:三船敏郎、志村喬、津島恵子 他

「羅生門」に続いて二作目の黒沢作品。
日本を代表する最高傑作だといわれる作品は、やはり見応えがあって、面白かった。
3時間を越える大作だけど、退屈なんて全くしなかったし、むしろ凝縮されていたように思う。
とてもわかりやすい人情物語?

うろ覚えではあるけれど、最後の「今回も負け戦だったな…」という台詞がとても印象的だ。
農民の依頼に心を砕きまたリーダー格の侍の人柄に惹かれて結集した7人のうち、4人は戦死をしてしまう結果となったが、目的は成就。
剣の刺さった墓の前で佇む侍とは対照的に、日々の生活を取り戻した農民たちの姿は晴れやかで、戦など何事もなかったようにも映る。
強かだ。

個ではおどおどとしている農民達でも、群れると強い。
なんというか、うん、したたかだなあと。


太鼓の音がお腹に響いて心地好いし、モノクロ画像も全く苦にならない。
最小限の音しかないから、壮大感は覚えないのだけれど、逆に引き締まっているような気がする。
もう一度みたいな。



「数奇にして模型」森博嗣

2006-04-25 23:39:39 | 
S&Mシリーズも9冊目です。
今回の本は今までのシリーズに比べて分厚かった、分厚いのは京極作品だけにしてほしいとぼんやり思ったりも。

で、正常と異常の境目は何処?何?というような話。
自分でも意識しているテーマなので、読んでいて親しみやすかった(何故そんなことを考えるのかというと、やはり自分は一癖のあるタイプだと自覚をしているからなのですが)。
その時代や社会によって大多数を占めるものはそこでは正常と見られがちなのだろうな、と行き着く地点は皆似たような場所なのかという印象。
何となくこの著者なら突飛な事を言うのではないかとも思っていたけれども。


それにしても、マニアックな話だなあ…加えて文章から滲むおたく臭さは何故だろうと思っていたら、初代の人だったのか、と妙に納得(笑)


「夢見通りの人々」宮本輝

2006-04-23 18:31:28 | 
著者の暖かな眼差しと、登場人物たちの冷たい心。
冷たいというよりはとても人間らしくて、利己的で、現代では心が貧しいといわれてしまいそうな人々だけれど、これが元来あるべき姿なのではないかと思う。

連作短編集で登場人物は多いけれど、相変わらずひとりひとりの過去や人柄について想像を膨らませることたやすくて、個々が際立っているような気がする。
日本のどこかの夢見通りというところで、生きていそうだなあとちょっと笑ってしまう。

同人誌で詩を発表したくて貯金をする春太、
金儲けがすべての村田時計店、
その息子は店の商品を格安で売りさばいて家出。
スナックの女主人は雇ったバーテンをものにしてしまい、
タツミ精肉店の兄弟は性欲が全てのよう。

そんな人々が、ページの進むにつれて、少しだけいい方向に変わってる。
どうしようもない結末も、それでいいんじゃないかと思わせるような、そんなお話です。


映画「南極物語」

2006-04-23 18:12:39 | 映画
公開:1983年
監督:蔵原惟繕
出演:高倉健、渡瀬恒彦、夏目雅子、他

南極探検後にやむを得ず置き去りにされてしまったタロ・ジロを始めとする15匹の樺太犬の物語、説明するまでもない有名作品。
最近アメリカ版が公開されたことは全く知らなかったのですが、ふと思い立って観てみることに。

この映画を「動物モノ」と称してしまうのは違うと思うけれど、今までヒューマンドラマ的な映画を中心に見てきているので、とても新鮮だった。
凍死する犬、流氷にさらわれていく犬、崖から滑り落ちていく犬、観ているだけでも痛々しくて、その苦しそうな目にまた泣けてくる。
何故犬たちが死ななきゃいけないんだろうと思うと同時に、どうやってこの映画を撮影したんだろう、とか。

何となく演出が物足りなかったようにも思うけれど、淡々としていて、ドキュメンタリー性を最小限におさえているようにも思う。




「錦繍」宮本輝

2006-04-15 02:51:49 | 
10数年ぶりに偶然再会を果たして、大した言葉を交わすこともなく、別れた男女。
離婚した二人がその後当時の状況や心情を手紙で遣り取りをする、距離感や、過去から現在を、そしてそれぞれの未来に向き合っていく、不器用だと表現したくなるストーリー。
物語というか、お互いの手紙のやりとりだけでページが進んでいきます。

男性肯定的かなとは思うけど、別に不快感もなく、読後感は悪くない。

手紙のなかで何度も出てくる、「業」という言葉。
いまいちピンとこなかったのは、共感ができなかったからかなあ。
まだ若いから、ふーん、と思うのかもしれない。
もしも人の業というものがあるのなら、もっと歳を重ねたときに自ずと見えてくるのだろうか。
運命ってあるのかな、と考えてしまうね。

物語に直接は関係がないけれど、「おれはしあわせじゃなかった」(うろ覚え)という言葉が印象的だった。
戦時中に自殺をした令子のおばあさんの息子の遺書だそうで。
胸が締め付けられて、ストレートに飛び込んできて、学校の図書館なのに泣きそうになった。
何故だろう。これは共感なのか、同情なのか。

なんだかもう、宮本輝の作品は、考える切り口(というか自分の心の琴線に触れる箇所)が多くて止まらない。

一週間

2006-04-15 01:58:28 | 日常雑記
春休みが終わって一週間です。
相変わらず学校が始まった途端、スイッチのオンとオフが切り替わるみたいに、すぱっとローテンションになってしまう。
夜に寝る前がつらくて日によっては泣ける、起きるときに気持ちが苦しくて切ない。
なんというか、気分という鍋に重たいフタが載っていて、自分では持ち上げられない、どうしようもない感じ(昨年度から続いていたことではあるけれど)。

時間割は、水曜日が休み、金曜日が昼、それ以外の日は2限目からという相変わらず朝イチは避けた組み方をしてます。
でも今週は風邪っぴきで熱が出て一日休んでしまった、そしてゼミの初日に軽い腹痛と吐き気に襲われてみる。

一週間目にして、風邪のせいもあって結構なボロボロ具合を醸し出していて、気分は前途多難。
新しいバイトを探す気にも全くなれずに、とりあえず一週間を乗り切った感じ。
ただ、学校にいくことがこんなに大変だったっけ、と昨年度より客観視はできるようになったおかげで、テンションの低さを自覚できるようになったのはよかったのかもしれない。

あえて楽しみを見出すなら、通学中の電車や図書館、スタバで本を読むことくらいかなあ…。

「今はもうない」森博嗣

2006-04-13 17:01:09 | 
久しぶりに(というのは本を読んだのが久しぶりなせいもあるけど)、やられたなあという感じ。
あの人の話題じゃなかったのか、と最後の最後まで気付かなかったのでした。
疑いもせずに読んでいたので余程キャラクター自身について関心がなかったのか、何なのか(笑)
事件以外では騙さないだろうという著者に対する無意識の期待かも。先入観。

まぁでも、なんというか全体的には、ミステリにして純愛小説を読んでいた気分で、普段は恋愛小説は読まない人間なので、とても新鮮だった。
一人称が女の子ではなくてオジサンな部分も私は好感触だなあ…、爽やかさやいじらしさこそ感じても、いわゆる気持ち悪さを感じさせない著者の描写に感心してしまったり。

デビュー作から追って読んでいるおかげで、随分と文章に慣れてきたなあという印象を受ける。
この著者の比喩表現は絶妙というか、「らしい」なあ。


健康診断

2006-04-13 00:06:08 | 日常雑記
本当は春休み中に受けなければいけなかったのですが、さぼってしまったので予備日の本日受診。
いや、だって、指定日にいくと同学年の全学部の人がいるから混んでいて無駄に時間がかかるんだよ…、今日なら30分もかからずに終わるのになぁ。
何でこんなに効率が悪いんだ、と思ってしまうのでした。

で、貧血に関して微妙に引っかかってしまったので、初めて血液検査というものを受けてみる。
強く勧めるほどではないけれど折角の機会だし(学校で行うものは)無料だから受けてみたら、と気さくに医師のお兄さんが言ってくれたので、つい。

注射針なんて久しぶりに見たというくらい、縁のなかったものなんですが(というより風邪を引いても医者にも行かないし、行っても飲み薬で終わらせようとする)。
そしてもっと久しぶりに見た腕から吸い取られた自分の血液は、赤黒くて、妙に感慨深かった(笑)

ちなみに先週半ばから風邪っぴきです。
実際のところ、花粉症なのかよくわからないのだけれど。うーむ。
でも行くなら耳鼻科に行きたいなあと思うのでした、なんだか耳がぼんやりするよ…(汗)

春は色んなところの調子がおかしくなっていやだな。
昨年も喉に口内炎を作ってしまって、生ごろし状態だったし、他数種類の医院に通ってたよ(笑)


老成?

2006-04-09 18:24:09 | 日常雑記
冠婚葬祭くらいしか、親族の集まる機会がないというのはよく聞く言葉ですが、先日の通夜で何となくそれを実感したのでした。
とまあ、それはさておき。

親戚の人が、041212(私です)は綺麗だし30歳の落ち着きがあると言っていたそうです…。
綺麗だというのはお世辞でも言われて嬉しかったりもするんだけど、その30というのは、…なんなんだ(笑)

礼服を着ていたからだと思うのですが、30ってひどいよおねーさん(おばさん)。
いや、直接自分は彼女と話したことはないので、遠目の印象だろうとは思いつつ、思いつつ。

ちょっと切なくなるハタチなのでした。
今年の七月で21です。早かったねえ。


余談。
ENDLICHERI☆ENDLICHERI って、堂本剛のことだったのね(汗)
他のブログさんでよく名前が出てきていたので何だろうと思っていたんですが、ちょっと前のMステSPでようやく知ったのでした(曲は聴けず仕舞い)。

時々Mステを見ては、知らない曲ばかりで、最早ついていけないことを実感中。
コンビニでバイトしてるときに聞くともなしに聞いていた有線の影響は大きかったなあ…。

ちなみに最近見ているのは、ぼんやりとプロ野球中継(立浪のサヨナラ満塁HRはすごかった)かな?
世界ふしぎ発見も好き、ごくたまにウルルンとかも見ます、NHKはめっきりと見なくなったな。
お笑いなら、アンジャッシュが面白い。

FF12クリア

2006-04-08 03:12:47 | 日常雑記
というわけで、FF12のエンディングを無事に見ることができました。
春休み中に終わってよかった、一安心。

総プレイ時間は54時間、クリア時のヴァンのレベルは49、モブ退治をランクの低い順に12匹のみ、他のサブイベントはノータッチ。

一気に進めたせいで、微妙にストーリーが頭の中で絡まってはいるものの、ストーリー自体は好きでした。
ラーサーが癒し系だったような気がする。声も可愛かった。

でも武具魔法の強弱に戦闘内容が左右されすぎているような気がして、さくさくとストーリーを楽しみたい人間にはツライところ。
グラフィックはさすがだなあと。うん。

崎元仁氏の音楽も聞いているうちに、FFTを思い出させてくれるのでよかった。
結局、葉加瀬太郎(字が違うかも)氏は何だったんだ?とは思ったなあ…、話題性?いまいちFF12の世界観に音楽が合っていなかったような気がする(CMで流されていたあの曲です)。

序盤と中盤でお金に困って魔法も武器も中々買えずに戦闘やボス戦で苦労をしたので大変だったけれど、終盤はダンジョンに手こずってそこそこにお金も稼げたので、初めのような苦労は感じなかったなあ。
普通の戦闘でも攻撃魔法に加えて補助魔法を使わないと、自分のパーティは勝てなかったので面倒と言えば面倒だったかも。

でもEDがあっさりとしていて、もう少し、掘り下げてほしかったな。
いきなり一年後かい、と突っ込みたくなった。


さて、終わってしまった。どうしようかな。
サブイベントにはあまり興味がないので、このまま未踏のダンジョンだけぐるっと回ってお終いかなー…でも、もうそれすらも面倒かもしれない。
いちいち補助魔法を掛けなきゃ全滅するようなパーティはいやだ(笑)


すっかり

2006-04-04 20:27:05 | 日常雑記
四月です、エイプリルフールがどうのこうの言っていたのも数日前の話で。

ブログをさぼっている間に、親族に不幸があってお通夜に行って参りました。

私の曽祖父にあたる人で、98歳で老衰。大往生。
面識は自分の幼少時にあるだけなので、感覚的には無いに等しい。
今まで認知症の人と関わってきたせいか、老衰という言葉がやけに眩しく聞こえてくる。

そして、私は、実はお通夜に参列したのは今回が初めてなのでした。
弟(18)は何故か友人のご家族に不幸が多く、妹(8)も一度あったのですが。

春休み終盤、自分の境遇の幸をかみ締めてみる。