写真は、東海道本線の南草津~瀬田間にある狼川隧道跡です。
琵琶湖周辺には天井川が多数存在しており、東海道本線はそれらの下に隧道を掘って通り抜けてました。
しかし、昭和31年の電化の際、断面の小さい天井川隧道を廃止し、川の前後に巨大な築堤を築いて橋梁で天井川を越えるよう改められました。
電化以前は、狼川隧道以外に屋棟川隧道、草津川隧道もありましたが、屋棟川隧道は廃止後撤去されたため現存せず、草津川隧道も電化の際、西側に断面の大きいトンネルを掘り、それまで使われていた古い隧道は廃止され放置されてます。
草津川隧道に関しては、現在線の東側に今も残されてるので、列車の窓から見ることができます。
そして狼川隧道ですが、現在残っているのは下り線のみで、上り線の隧道は電化の際、築堤の中に埋められてしまい現存しません。
狼川隧道は川に対して斜めに掘られているため、ポータル付近のみレンガが斜めに積まれた「ねじりまんぽ」になってるのが分かります。
内部は土砂で完全に塞がれているため通り抜けはできませんが、堤防を越えて反対側(南側)にもレンガ積みの坑門が残されています。
東海道本線全通当時の生き証人が次々と姿を消していく中、半分以上土砂に埋まりながらも、誰にも知られる事なくひっそりと現在線を見守り続けてます。
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藪の中に足を突っ込んだら思い切りぬかるんでたので、特攻を諦めました。
新品のブーツがドロドロになっちゃったよ…(泣)
次は長靴を履いて突入してみます。
そうですねぇ。確かに、四国内の隧道で「ねじりまんぽ」は聞いた事がありませんね。
現存している「ねじりまんぽ」は、全国で25箇所あるそうですが、琵琶湖疎水の蹴上インクラインの下にある人道隧道以外は、全て鉄道の隧道だそうです。
狼川隧道も「現存」のうちに入るのかな?
南笠付近にJRが新駅設置を検討しているという新聞記事を見て、この辺りかな、と思いながら歩いて、私もこのトンネルを見つけて、絶対何か由緒があるんだろうな、と思っていましたが、そういうことだったんですね。「狼川」とか「狼川隧道」で検索すると、いろいろヒットしますね。
メールができない状態になっていたので、コメントからで申し訳ないのですが、この記事にリンクを張らせて頂くと助かります。宜しいでしょうか。
はじめまして、コメントありがとうございます。
返事が遅くなり申し訳ありません。自分のパソコンが昇天してしまい、嫁さんのパソコンを借りてる状態なので、ブログの管理もええ加減になってます(苦笑)
実は一つ気になっている事が…南草津駅と瀬田駅の間に、新駅が作られるみたいですが、新駅ができることで、この隧道がどういう扱いを受けるのか、すごく気になるところですね。
東海道本線開通時の貴重な生き証人が、そんな簡単に消されてしまうことはないとは思うのですが…
リンクはご自由に張っていただいてOKですよ
いえいえ、狼川隧道の紹介に、私のブログを使っていただいて光栄です
それにしても、新駅が気になりますよね…
駅の位置に関しては、おそらく狼川辺りになるだろう…という事です。
…という事は、あの隧道も消滅してしまうのでしょうか…
もしそうだとしたら、東海道本線全通時の数少ない生き証人が、また一つ姿を消してしまうことになるんですよね…
新駅を造るときは、むやみに壊してしまうのではなく、保存&展示する方向で建設してほしいですね。
私が近辺で行ったのはR161からR1に合流する旧東海道本線逢坂トンネルでした。
レオの兄貴様なら当然訪問されてるかと察します。昔の事って知れば知るほど興味が湧いてきます。
もちろん、逢坂隧道にも行ってますよ
さすがに内部には入れませんが、現役時代そのままの姿で残されているのに感動しましたね
狼川隧道跡は、国道1号線沿いにある、スーパーオートバックスと狼川の間を通る道沿いにあります。
北側坑口はすぐに見つけられますけど、南側はちょっと見つけにくいかも…
草が覆い茂る前の今がチャンスですよ
是非見に行ってください