11月3日文化の日。
各地でさまざまな催しが開かれる中、今年は「第38回府中刑務所文化祭」に足を運ぶことにきめる。きっかけは、この前々日、中野の「矯正会館」の刑務所グッズ販売コーナーの入り口に貼ってあったポスター。ここはウチから中野に向かう時の「通り道」。これを見つけてしまったのも何かの縁だ。早起きできたら行くことにしよう、と思っていたのだが幸いなことに、この日は7:30ごろに目がさめた。相変わらず、「体内時計」は正確だ。『マッサン』を見た後、8:30に自宅を出発。沼袋駅まで歩いたところで、ちょうど折良くやってきたバスに乗り込んで中野へ。
サンモール商店街のマクドナルドで「朝マック」=エッグマフィンセット(スプライト)で小腹を満たして、いざ出発。中野駅から中央線で西国分寺、武蔵野線に乗り換えて北府中。府中刑務所は、駅から歩いてすぐのところにある。
9:45ごろ北府中到着。文化祭開始の10:00までには余裕で中に入れるな、と思ったのは甘かった。来場者は、かなりの「遠回りルート」を歩かされるのだが、その人数が半端じゃない。入場口が近づくにつれ、おびただしい人々で「渋滞」。10:00になったときは、まだ、入り口までたどりつけない有様だった。待つこと10分。ようやく人が流れ始めて、10:10ごろ、ようやく中に入ることができた。
この時点で、「1日刑務所長」の篠田麻里子さまの「テープカット」セレモニーは終わっていたようだ。メインステージでは、まだ何もはじまっていない。
本館の建物周辺には、すでになにやら長蛇の列ができている。
「麦飯食堂」。
この日、所内の食堂では、刑務所の「くさい飯」を擬似的に味わえる(もちろん、食堂は受刑者用ではなく、職員というか、刑務官用の食堂ですね)。こちらの最後尾に並ぼうかとも思ったが、入っていきなり行列に並ぶというのもなんなので、まずは、会場をブラブラ。各種「刑務所製作グッズ販売コーナー」をひやかしているうちに、もうひとつの長蛇の列を発見。こちらは「刑務所製のパンの販売」コーナーだ。こちらも最後尾に並ぼうかと思ったが、今日の優先順位は、それじゃない。
私がここにきた最大の目的は「プリズンアドべンチャー」と題した「塀の中見学ツアー」。昨年は、整理券を配ってバスで所内を回るだけだったらしいが、今年は歩いてなかを見学できるという趣向らしい。「塀の中」に入れる機会なんてめったにあるものではない。あくまでも、本日のメインディッシュはこちらであって「麦飯」や「パン」は、(あるいは篠田麻里子は)二の次三の次だ。
で、その「プリズンアドベンチャー」に参加するには、いったん刑務所の敷地を出て塀際の公道に並ばねばならない。ていうか、最初からメイン会場には入らずに、こちらの方に並んだ方が話が早かったわけか、と悔やんでも後の祭り。
ここはもう並ぶしかないでしょ。
じわじわと列が進み、待つこと30~40分。ようやく入り口にたどりつく。
入り口で「入場券」と携帯電話やカメラを入れるためのビニール袋が手渡される。塀の中は撮影禁止なのだ。「入場券」は帰りに返さねばならないので、iPhone6でそれを撮ってから、二重扉になった最初の門を抜ける。待つことしばし。二重目の門が重々しくあけられ、いよいよ「塀の中」に突入。
塀が低いので近くのマンションから中が丸見えであることに少し驚かされる。塀の中から見る「青空」がやけに美しい。
来場者は、完全にテープで仕切られた「順路」を歩かねばならず、はみ出すことは許されない。主に受刑者の作業場である「工場」の見学がメインで、(当然ながら)、独房やら雑居房やらの「居住空間」をみることはできない。
皮革製品とか木工とか印刷とかの実際の作業場を次々見て歩く。完成品のサンプルなんかも展示してあって、それぞれが素晴らしいでき。そうかあ、スーパーの30%引きとかのシールも、こういうところで作ったりしているのかあ。工場内の立ち入り禁止の部屋には受刑者用の「作業着」が数十人分ぶら下がっていて妙に生々しい。トイレがあるので入りたくなったが、こちらも見学者は「立ち入り禁止」だ。
工場の次は体育館。なぜか体育館で大渋滞。体育館そのものは、普通の中学や高校にあるものとそうは変わらないのだが、この日はいくつかの「展示物」が掲示してある。実際に触れられる刑務所のドアの施錠レプリカとか、食堂のメニューのサンプルとか。食堂のメニューのサンプルは実例として「11月3日朝食、11月2日昼食、11月2日夕食」のものが置いてある。この日「麦飯食堂」で供されるものよりは、かなりまずそうだった。
で、この体育館で一番人気だった「展示物」が、「作業場で作ってはいけないのに、受刑者が作ってしまった製品」のサンプル。(殺傷能力のある)尖ったものやナイフ状のものは、つくっていはいけないという決まりがあるらしいのだが、受刑者はそういうものをついついつくってしまう、ということで、そういうサンプルが置いてあるのだが、これが「一番人気」ってどうよ? 刑務所的にもいいのか。ま、いいんだろうな。彼らが展示したわけだから。
で、最後のコーナーは受刑者が使う「浴場」。脱衣場をすり抜けて浴場をみる。「使用するお湯は、一人洗面器6杯まで」(数は正確ではないかも、メモとってないもんで)とかカミソリを使ったあとは速やかに返却せよ、みたいな注意書きが書いてある。イラスト入りで、もみあげは、この位置でカットしろと、耳のかなり上の方を指定してある。所内でもみあげを伸ばしてはいかんということなんだろうな。浴室は、一度に20~30人は入れる普通の浴室なのだが、外からなかを監視する部屋がついているところが、刑務所らしいところ。
これで、塀の中見学はおしまい。
出口で入場券を返却して「シャバ」に出る。いやあ、ようやく出所できだぜ。シャバの空気はうまい、ってことはないけど。
今にして思えば、やけに「ファミリー」が多かったな。老若男女すべての年齢層の人がいるのだが、パンに並んでいる方が見学ツアーよりも高齢の方々というような傾向はあったようだ、
メイン会場に舞い戻ったときは12:00ごろ。すでに「麦飯食堂」の食券は「完売」してしまったらしい。
ところが、まだなにやら別の「長蛇の列」ができている。
何かと思えば「性格診断」。マークシート形式の質問に答えることによって「性格」を調べる。刑務所の「性格診断」というのは、「その人のなかにある、犯罪の因子」を調べたりするものなのだろうか。
まあ、やってみるべえか、と最後尾に並ぶ、こちらは、すぐに順番がきてマークシートを渡される、なんか受験生みたいだな。60の質問に適当に答えて、「結果」を待つ。すぐに自分の「番号」がよばれ、「結果」を読み始める。
「あなたの性格 あなたは、やる気があって積極的な方ですが、反面…」
ここまで読んだ時、突然、女性の刑務官に、「そこどいてください」と前から少し圧力をかけられ、2~3歩後ずさりさせられた、偉いひとでも通るのかな、と、顔を上げると…上の階段から
目の前を、
麻里子様が…。
おおおお、こっちはアドベンチャーツアー優先にしたし、向こうは、来場者とは別の「ライン」を歩いているだろうから、今日は篠田麻里子をみることはできないと思っていたのに不意打ちを食らった格好で、超至近距離に登場。携帯カメラを向ける余裕もなかった。
「あ、篠田麻里子」と隣にいたジョシが声を上げたが、一緒にいた男性は気付かない。
「え、どこどこどこ? うそだろう」
と言ってる間に、篠田麻里子はエレベーターに乗り込んで我々の視界から消える。
彼女がツイッター上で公開している写真は、おそらくこのあと、上の部屋で撮影したものだろう。
その一角にいる人たちのほとんどは性格診断に夢中になっていたし、人の溢れる食堂側からは死角。あそこで篠田麻里子を現認したのは、おそらく私とカップルの片割れのお姉ちゃんの二人だけだったろう。ちょっと、得した気分…て、完全にミーハーですな。
会場をブラブラしていると中庭に「府中市」自慢の「地震体験車」がオープンし始める。
並んで順番を待っていたが、私以外は「ファミリー」や「カップル」や「友達」ばかり。
定員4人だが、みんな気心の知れた人2人づつぐらいで「体験」するので、「こらいかん」と自主的に列を離れる。決して「地震」を体験するのが怖かったわけではない(笑)。
さて、塀の中はみたし、篠田麻里子もみた。麦飯食堂は売り切れ。
あとは刑務所製グッズでもかって帰るか、と、もう一度会場をぶらつくが、いまひとつ「これだ」というものがない。仕方がないのでグッズを買うのは諦め、焼きそばの列に並んで(もう、この日は行列にならばないと何もできない)、焼きそばを食べて空腹を満たす。
14:00。売店は、ほとんど「完売」状態。アドベンチャーツアーもこの時間でおしまいということで、帰り支度をする人も増えてくる。
私もここらが潮時、と府中刑務所を離れて北府中駅に向かう。
(この日の日記は、長くなりそうなので、いったんここで切ります。府中刑務所を出た後の話は、別立てで…)
漢方薬
精力剤
各地でさまざまな催しが開かれる中、今年は「第38回府中刑務所文化祭」に足を運ぶことにきめる。きっかけは、この前々日、中野の「矯正会館」の刑務所グッズ販売コーナーの入り口に貼ってあったポスター。ここはウチから中野に向かう時の「通り道」。これを見つけてしまったのも何かの縁だ。早起きできたら行くことにしよう、と思っていたのだが幸いなことに、この日は7:30ごろに目がさめた。相変わらず、「体内時計」は正確だ。『マッサン』を見た後、8:30に自宅を出発。沼袋駅まで歩いたところで、ちょうど折良くやってきたバスに乗り込んで中野へ。
サンモール商店街のマクドナルドで「朝マック」=エッグマフィンセット(スプライト)で小腹を満たして、いざ出発。中野駅から中央線で西国分寺、武蔵野線に乗り換えて北府中。府中刑務所は、駅から歩いてすぐのところにある。
9:45ごろ北府中到着。文化祭開始の10:00までには余裕で中に入れるな、と思ったのは甘かった。来場者は、かなりの「遠回りルート」を歩かされるのだが、その人数が半端じゃない。入場口が近づくにつれ、おびただしい人々で「渋滞」。10:00になったときは、まだ、入り口までたどりつけない有様だった。待つこと10分。ようやく人が流れ始めて、10:10ごろ、ようやく中に入ることができた。
この時点で、「1日刑務所長」の篠田麻里子さまの「テープカット」セレモニーは終わっていたようだ。メインステージでは、まだ何もはじまっていない。
本館の建物周辺には、すでになにやら長蛇の列ができている。
「麦飯食堂」。
この日、所内の食堂では、刑務所の「くさい飯」を擬似的に味わえる(もちろん、食堂は受刑者用ではなく、職員というか、刑務官用の食堂ですね)。こちらの最後尾に並ぼうかとも思ったが、入っていきなり行列に並ぶというのもなんなので、まずは、会場をブラブラ。各種「刑務所製作グッズ販売コーナー」をひやかしているうちに、もうひとつの長蛇の列を発見。こちらは「刑務所製のパンの販売」コーナーだ。こちらも最後尾に並ぼうかと思ったが、今日の優先順位は、それじゃない。
私がここにきた最大の目的は「プリズンアドべンチャー」と題した「塀の中見学ツアー」。昨年は、整理券を配ってバスで所内を回るだけだったらしいが、今年は歩いてなかを見学できるという趣向らしい。「塀の中」に入れる機会なんてめったにあるものではない。あくまでも、本日のメインディッシュはこちらであって「麦飯」や「パン」は、(あるいは篠田麻里子は)二の次三の次だ。
で、その「プリズンアドベンチャー」に参加するには、いったん刑務所の敷地を出て塀際の公道に並ばねばならない。ていうか、最初からメイン会場には入らずに、こちらの方に並んだ方が話が早かったわけか、と悔やんでも後の祭り。
ここはもう並ぶしかないでしょ。
じわじわと列が進み、待つこと30~40分。ようやく入り口にたどりつく。
入り口で「入場券」と携帯電話やカメラを入れるためのビニール袋が手渡される。塀の中は撮影禁止なのだ。「入場券」は帰りに返さねばならないので、iPhone6でそれを撮ってから、二重扉になった最初の門を抜ける。待つことしばし。二重目の門が重々しくあけられ、いよいよ「塀の中」に突入。
塀が低いので近くのマンションから中が丸見えであることに少し驚かされる。塀の中から見る「青空」がやけに美しい。
来場者は、完全にテープで仕切られた「順路」を歩かねばならず、はみ出すことは許されない。主に受刑者の作業場である「工場」の見学がメインで、(当然ながら)、独房やら雑居房やらの「居住空間」をみることはできない。
皮革製品とか木工とか印刷とかの実際の作業場を次々見て歩く。完成品のサンプルなんかも展示してあって、それぞれが素晴らしいでき。そうかあ、スーパーの30%引きとかのシールも、こういうところで作ったりしているのかあ。工場内の立ち入り禁止の部屋には受刑者用の「作業着」が数十人分ぶら下がっていて妙に生々しい。トイレがあるので入りたくなったが、こちらも見学者は「立ち入り禁止」だ。
工場の次は体育館。なぜか体育館で大渋滞。体育館そのものは、普通の中学や高校にあるものとそうは変わらないのだが、この日はいくつかの「展示物」が掲示してある。実際に触れられる刑務所のドアの施錠レプリカとか、食堂のメニューのサンプルとか。食堂のメニューのサンプルは実例として「11月3日朝食、11月2日昼食、11月2日夕食」のものが置いてある。この日「麦飯食堂」で供されるものよりは、かなりまずそうだった。
で、この体育館で一番人気だった「展示物」が、「作業場で作ってはいけないのに、受刑者が作ってしまった製品」のサンプル。(殺傷能力のある)尖ったものやナイフ状のものは、つくっていはいけないという決まりがあるらしいのだが、受刑者はそういうものをついついつくってしまう、ということで、そういうサンプルが置いてあるのだが、これが「一番人気」ってどうよ? 刑務所的にもいいのか。ま、いいんだろうな。彼らが展示したわけだから。
で、最後のコーナーは受刑者が使う「浴場」。脱衣場をすり抜けて浴場をみる。「使用するお湯は、一人洗面器6杯まで」(数は正確ではないかも、メモとってないもんで)とかカミソリを使ったあとは速やかに返却せよ、みたいな注意書きが書いてある。イラスト入りで、もみあげは、この位置でカットしろと、耳のかなり上の方を指定してある。所内でもみあげを伸ばしてはいかんということなんだろうな。浴室は、一度に20~30人は入れる普通の浴室なのだが、外からなかを監視する部屋がついているところが、刑務所らしいところ。
これで、塀の中見学はおしまい。
出口で入場券を返却して「シャバ」に出る。いやあ、ようやく出所できだぜ。シャバの空気はうまい、ってことはないけど。
今にして思えば、やけに「ファミリー」が多かったな。老若男女すべての年齢層の人がいるのだが、パンに並んでいる方が見学ツアーよりも高齢の方々というような傾向はあったようだ、
メイン会場に舞い戻ったときは12:00ごろ。すでに「麦飯食堂」の食券は「完売」してしまったらしい。
ところが、まだなにやら別の「長蛇の列」ができている。
何かと思えば「性格診断」。マークシート形式の質問に答えることによって「性格」を調べる。刑務所の「性格診断」というのは、「その人のなかにある、犯罪の因子」を調べたりするものなのだろうか。
まあ、やってみるべえか、と最後尾に並ぶ、こちらは、すぐに順番がきてマークシートを渡される、なんか受験生みたいだな。60の質問に適当に答えて、「結果」を待つ。すぐに自分の「番号」がよばれ、「結果」を読み始める。
「あなたの性格 あなたは、やる気があって積極的な方ですが、反面…」
ここまで読んだ時、突然、女性の刑務官に、「そこどいてください」と前から少し圧力をかけられ、2~3歩後ずさりさせられた、偉いひとでも通るのかな、と、顔を上げると…上の階段から
目の前を、
麻里子様が…。
おおおお、こっちはアドベンチャーツアー優先にしたし、向こうは、来場者とは別の「ライン」を歩いているだろうから、今日は篠田麻里子をみることはできないと思っていたのに不意打ちを食らった格好で、超至近距離に登場。携帯カメラを向ける余裕もなかった。
「あ、篠田麻里子」と隣にいたジョシが声を上げたが、一緒にいた男性は気付かない。
「え、どこどこどこ? うそだろう」
と言ってる間に、篠田麻里子はエレベーターに乗り込んで我々の視界から消える。
彼女がツイッター上で公開している写真は、おそらくこのあと、上の部屋で撮影したものだろう。
その一角にいる人たちのほとんどは性格診断に夢中になっていたし、人の溢れる食堂側からは死角。あそこで篠田麻里子を現認したのは、おそらく私とカップルの片割れのお姉ちゃんの二人だけだったろう。ちょっと、得した気分…て、完全にミーハーですな。
会場をブラブラしていると中庭に「府中市」自慢の「地震体験車」がオープンし始める。
並んで順番を待っていたが、私以外は「ファミリー」や「カップル」や「友達」ばかり。
定員4人だが、みんな気心の知れた人2人づつぐらいで「体験」するので、「こらいかん」と自主的に列を離れる。決して「地震」を体験するのが怖かったわけではない(笑)。
さて、塀の中はみたし、篠田麻里子もみた。麦飯食堂は売り切れ。
あとは刑務所製グッズでもかって帰るか、と、もう一度会場をぶらつくが、いまひとつ「これだ」というものがない。仕方がないのでグッズを買うのは諦め、焼きそばの列に並んで(もう、この日は行列にならばないと何もできない)、焼きそばを食べて空腹を満たす。
14:00。売店は、ほとんど「完売」状態。アドベンチャーツアーもこの時間でおしまいということで、帰り支度をする人も増えてくる。
私もここらが潮時、と府中刑務所を離れて北府中駅に向かう。
(この日の日記は、長くなりそうなので、いったんここで切ります。府中刑務所を出た後の話は、別立てで…)
漢方薬
精力剤