僕の細道

冬の過ごし方(御岳編)

『冬の過ごし方』(御岳編)

 2月某日、長野県/御嶽山の北側となる開田高原、日和田高原を抜けて雪の中、白樺林を撮影ドライブをして来ました。日和田高原はマイナス8℃でした。そこから、チャオ御岳スキー場前を通り、時間通行止め規制解除をくぐり御嶽山8合目辺りの尾根を越えて濁河温泉へ縦走でした。
 規制は14:00~16:00までが長野県側からの一方通行となっているので、ゲートの前で時間を潰す。外は吹雪いているので、エンジンを掛けっなしの車内でリアシートを片方倒しテーブル代わりにしてピークワンストーブ(アウトドア用携帯コンロ)を使用してカレーウドンを作り、侘びしく食べる。たぶん、山中は昼食に困るだろうと思い、非常食は携帯。一応、換気の為にと窓を少し空けているのだが、その隙間から雪が降り込んでくる。

 ゲートが開かれ、雪道を下って行くと「あ~滑っていく~。」何たって私のプリメーラワゴン1,8GはFF2駆のスタッドレス仕様。でもって、タイヤチェーンを忘れてきていたのだ。ゲートの係員によると朝方に除雪車が通ったので、速度さえ出さなければ大丈夫と言われたのだが…。

 あっという間に前後左右真っ白な雪の中、一本道をただそろそろと最高時速20km/h以下で進んで行く。ウッ、吹雪いてくると前が全然見えない!どこが、道なんだ~!となると、アクセルを緩めてスロ~ダウン。ウゲッ、視界が広がると雪片の塊が前方に見える。ムムム、とりあえず発進。そろそろと塊を踏みつけていく。やはり、標高の高い所
ではパウダースノーとなり、雪塊は簡単に砕ける。山岳スキー場で雪玉が出来にくのを想像して欲しい。道沿いに設置された電光掲示板にはマイナス14℃と表示されている。開けた場所では車外に出てカメラを構えたいのだが、ガスが広がり眺望は望めない。見えるのは後方に新しく出来たタイヤの軌跡と前方に見え隠れする除雪車の仕事跡…。

 フロントウィンドウーは氷の筋が何本も出来てきた。デフロスターを効かせないと窓は曇り、前は見えない。デフロスターを効かせるととワイパーに積もった雪が溶けいく。でも、ワイパーが動く度にその溶けた雪が水滴となる。その水滴は直に凍り付き筋を作っていく。その筋を溶かす為にデフロスターを更に効かすという悪循環に陥る。(ワイパー液は不凍液に交換済み。) あとはとにかく集中力との闘いで、なんとかスタックせずに尾根を越える事が出来た。なんせ、道路幅が無いので、一度ライン取りをミスしたら、取り返しがつきませんからね。滑って崖から落ちたらハイそれまでと云う事です。

 やっと辿り着いた濁河の町営温泉は冬季閉鎖で、隣接ホテルの入湯代が1000円と高かったのと降雪が激しく入浴していると帰れなくなりそうでしたので、一気に鈴蘭高原口の小坂町まで下りてしまいました。濁河から鈴蘭高原口までは濁河スキー場が有る為に道路状況は圧雪されていて比較的走りやすい。それでも、横着運転するとズリズリと横滑り。ニッサンGF-WQP11はCVT車の為、2速ホールドが出来ない。だから、LOでエンジンブレーキを使用して下っていくのみ。フットブレーキはチョンチョンと姿勢制御にハンドルは当て舵チョロチョロの腰と太腿は車体の滑りを感知するセンサーと化した。

 車内がヒーターで暖まってくると、段々と集中力は欠けてくる。オッと眠気をもよおしてくる。とりあえず、車は来ないが路肩に車を停めて、上着を脱いで一休み。車外は氷点下なので、一気に目は覚める。さて、気合いを入れてもう一走りだ。

 鈴蘭高原スキー場と合流する交差点までにすれ違った四輪車はたった一台だけ。能天気な私はすれ違い用にと道路が拡幅された場所に出るとおもむろブレーキをガツンと掛けてABSの効きを確かめ、遊ぶ。そして、雪道を40km以上走破して、小坂町の下島温泉「ひめしゃがの湯」に入浴してきました。ここは昨冬にもボードの帰りに寄った事があったのですが、火曜定休だった為、入れず雪辱戦でした。

 冬の御岳も趣きがあって素適です。物物しいRV車で無くとも、普通の乗用車なら国内、行き気になりさえすれば、どこでも行けます。でも、あ~いう場所を走るのに適した車はジムニーとかの軽四駆動車だろうか…。

期日:2000年2月21日(月)
使用車:日産プリメーラワゴン1、8G(NEO DI)
走行距離:427km
燃費:12,6km/l    (あの雪道を運転してこれなら文句は無い。)
ルート:名古屋~(R153)~足助町~昼神(阿智村)~(R256)~清内路峠~南木曾町~
     (R19)~木曽福島~(R361)~開田高原~日和田高原~(K466&K435)~濁河温泉
     ~(K441)~小坂町~(R41)~下呂~(R41)~名古屋
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