年齢構成は、大学4年生と社会人一年生の野外体験初心者の若者が二人。野外歴が年齢の半分を越えてしまった中年のオッサンが二人の合計４名。
若者たちは食べ物に飢えていて、オーブンで焼いたピザをあっという間に平らげる。
ワインを水のように飲み、夜空に吼える。
彼らを見つめるオッサンたちの目が喜んでいる。
最近の若造に憂いていただけに、こうして野外の中で若さを爆発させる若者が残っていたことを楽しんでいる。しかも、翌日の任務をみじんも感じさせないように騒ぐ姿に羨ましさを感じるのだった。
翌日は早朝から小雨が降っていた。
出発時間があるため、早起きして身支度する。
天気予報を信じ、雨支度をしていない若者には驚いたが、元気に鉄馬に跨り走っていった。
彼らは、災害時に被災地を走るバイクボランティアBi-Voのメンバーである。今回は自治体主催の防災訓練で、ボランティア隊の先導を務めるのだ。
野営場は、被災地を想定したキャンプ地とし、ここからバイクで訓練会場に駆けつけるのだ。
この日は、降ったり止んだりの天候だったが、彼らはボランティアとして見事、活躍した。
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