僕の細道

ふるさと

年の瀬となり、帰郷されている方も多いかと思います。
名古屋生まれの名古屋育ちの私の故郷は、名古屋になるのですね。
昔の名古屋、今の名古屋、これからの名古屋を思いながら、『ふるさと』
の詩を書いてみました。

『ふるさと』
兎追いし かの山
小ぶな釣りし かの川
夢は今も巡りて
忘れ難き故郷

いかにいます父母
つつがなしや友がき
雨に風につけても
思い出づる故郷

こころざしを果たして
いつの日にか帰らん
山は青き故郷
水は清き故郷


兎追いし彼の山
「兎追いし」の「し」は「経験過去」と呼ばれる助動詞で、
「兎を追ったことのある」という意味。
ちなみに「けり」は「伝聞過去」で、「兎追いけり」なら
「兎を追ったと言われている」ということ。
「彼の」は「あの」だから、全体で「兎を追ったあの山」と
いうことになります。

○小鮒釣りし彼の川
これは先ほどの文と対句になっています。文法的には全く同じで、
「小鮒を釣ったあの川」ということ。

○夢は今も巡りて
ここに出てくる「夢」とは、「昔の思い出」とした方が自然なようです。
前2つの文を受けて、「兎を追ったあの山のことや、小鮒を釣った
あの川のことは、今も自分の心の中に駆け巡り」という意味が込められて
いるようです。

○忘れ難き故郷
「そんな故郷を忘れることはできない」と言っています。

○如何にいます父母
「如何に」は「どのように」ですから、「如何にいます」は「どのように
していますか」、つまり「今元気で暮らしているんだろうか」という、
両親の安否を気遣う歌詞。

○恙無しや友がき
「恙無し」とは、「病気になったりトラブルに巻き込まれたりすること無く、
平穏無事に暮らしている」という意味。それに疑問を示す「や」がついて
いるので、「平穏無事に暮らしているんだろうか」となります。
「友がき」は「友達」と同じ意味ですから、こちらでは友人の安否を
気遣っています。

○雨に風につけても「雨や風のようなことをきっかけとして」ということです。
ここでの「雨」や「風」は自分の置かれている苦難の状況の比喩という
解釈もあるようです。

○思い出づる故郷
前の文を受けて、「思い出されるのは故郷のことだ」と言っています。

○志を果たして
「志」は、ここでは「実現しようと夢見ていること」です。
「自分の夢を実現して」ということ。

○いつの日にか帰らん
「帰らん」の「ん」は否定ではなく、意思を表わしています。
つまり、「帰ろう」という意味。
全体では「いつの日か帰ろう」という意味になります。

○山は青き故郷
これはそのままです。前の文とは倒置法になっていて、「山が青い
故郷に(いつの日か帰ろう)」という意味。

○水は清き故郷これも前の文と同じで、「水のきれいな故郷に(いつの日か帰ろう)」
という意味。
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