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久米宏毅の『ゆめの窓』から

日々感じたことやお伝えしたいことをつづっていきたいと思います。

「徒然草」その21  よき友三つあり  (117段)

2009年05月03日 09時27分17秒 | Weblog
   よき友三つあり           117段

 「友達にするのに悪いタイプが、七つあります。一つは、身分が高く尊ばれている人。二つは、若い人。三つは、病気をしたことのない強健な人。四つは、酒を好む人。五つは、力強く勇敢な人。六つは、嘘をつく人。七つは、欲の深い人。
 よい友達のタイプが三つあります。一つは、物をくれる友。二つは、医者。三つは、知恵のある友。」
 
1、身分が高く尊ばれている人、病気をしたことのない強健な人、力強く勇敢な人、これらは宵人のように思えますが、友だちに適さないと考えたのは、これらの人たちは、人の病や人の不幸に思いが至らず、優しさや思いやりに欠け勝ちだからです。真の友達とは、自分が弱っているときに、慰めてくれたり力を貸してくれたりする人です。
 若い人が友達に適さないのは、まだ人生の機微がわからないからです。「酒を飲む」という低度を超えて「酒を好む」人は、ろくでもないことをしでかす人でもあり、嘘をつく人や欲の深い人は危険です。
   
2、よい友の先頭に、物をくれる友をあげています。物をくれること、物を他人に与えることは、人の衣食住に直接役立つからです。石は病気のときに助かりますし、知恵ある友は、知恵を授けてくれます。

3、「論語」には。「益友に三種、損友に三種あり。直言する人、誠実な人、多識な人、これが益友である。形式家、盲従者、口じょうず、これが損友である。」とあります。