9月21日(火)雨時々曇り
〈 夫 〉
朝、起きると小雨が降っていました。今日は平日なので帰宅したとみえて、他のキャンパーは数えるほどしかいません。キャンプ場は閑散としています。朝食をとっていると雨があがり青空になったので、高原温泉にいくことにしました。8月に士別市の博物館で館員の人から、高原温泉の紅葉が素晴らしいと聞いていたのです。
車でシャトルバスの発着所に行きました。係の人が、高原温泉周辺に熊が出たという情報があったので沼の周遊コースの全ては回れない、ということを教えてくれました。折角ここまで来たので、それでもいいと思いバスに乗り込みました。終点に着くと一軒の温泉宿がありました。高原温泉山荘です。
ビジターセンターの人が周遊の注意点などレクチャーをしてくれました。熊に出会ったら死んだふりをしても、目を睨んでもいけない、リュックなどを投げそこに意識を持たせて後ずさりで逃げなさい、決して背中を見せてはいけません、などと教えてくれました。肝っ玉の小さい私たちは震え上がったしまいました。でもこのまま帰るのも癪です。登山口から出発しました。
登山道を上って行くと、無情にも小雨が降ってきました。道は泥でぐちゃぐちゃになっています。大きな水溜まりもできています。結構アップダウンがきつく、家内は辛そうでした。雨が洋服に染みてきて寒くなりました。所々に熊出没の対策に地元の係員が立ってくれていました。流れの速い川があり丸木橋を二箇所渡りました。下山する団体とぶつかり、橋のこちらで長いこと待たされました。一時間ほど歩いてようやく土俵沼とバショウ沼に着きました。苦労して来たせいか、一層美しい景色に感動しました。
そこからさらに歩いて、滝見沼を通り緑沼に着きました。幸い雨があがりました。沼の周囲はナナカマドが綺麗でした。黄色、橙色、赤色と変化する色合いが何とも言えません。いぜんとして曇り空ですが霧が時々流れ、辺りの景色が沼に映って神秘的な美しさでした。他の登山者が5,6人休んでいました。そしてここにも係員が熊の警戒をして立っていました。私たちは板道にビニルシートを敷き、昼食のおにぎりを食べました。
その後、全コース周遊はあきらめ下山しました。幸い熊に遭遇することはありませんでした。高原温泉山荘で温泉に入りました。白濁のお湯が冷えた体に心地よかったです。それから一路江別市まで帰ってきました。
〈 妻 〉
雨の中の登山は大変でした。でもいくつかの池の美しい景色を見ることができました。高原温泉のお風呂もとてもよかったです。