光の未来へ

自閉症の長男、光とサンフランシスコから。

Weaving and Knitting

2023-05-05 18:44:00 | 編み物
今日のタイトルは私の趣味について
編み物は小学生の頃、母に教えてもらい、簡単なものを作ったりしていました。その後長いことお休みをしていましたが、パンデミックの中、車で15分ぐらいのところに素敵な毛糸屋さんがあるのを見つけてから、創作意欲が湧き出てきました。
お店の中に入るのも予約制でした。我が家の隣に住むインド人のおばさんも行きたいと言うので、私の運転で訪れました。







大きな吹き抜けのログハウスの中は、色とりどりの毛糸が溢れていました。お店の女主人は、Andrea。彼女はスウェーデン人。出身はモンタナ州。
彼女は、いろいろな農場と契約をしていて、そこから羊毛を取り寄せているようです。仕入れた毛糸を素敵な色に染めています。さらに機織り機で細い毛糸を使い織物を作っています。お店に飾られていた彼女の作品をどうしても作りたくなったのがきっかけでした










織物を作るのは細かい作業でとても集中してやります。それが他のことを考えず私のセラピーです。編み物も毛糸に触れていると穏やかな気持ちになれます。あまりやりすぎると目がしょぼしょぼしてくるので、そんな時は庭に出てガーデニングをします。




















毛糸屋さんでAndreaから教えてもらうのは不定期ですが、月1度位です。レッスンは予約制で大体1日1人の生徒さんしかいないのか私が行く時は1時間位教えていただき、その後はいくらでも残ってやっていいのよっと言ってくれます。彼女は自宅も兼ねているので、洗濯機を回しながらお料理をしながら時々私の進み具合をチェックしてアドバイスをくれます。とっても優しい先生です。彼女もガーデニング、お料理などが趣味なので、いつもいろいろな話をしながらとっても楽しい時間を過ごすことができます
昔は日本人の友達もたくさんいましたが、ほとんどの方が帰国され寂しくなりました。英語なので100%言いたい事は言えませんが、それでも趣味の合う人とおしゃべりするのはこの年齢になるととっても大事だなぁと思います。ひかるが家にいる時間は私も外に出られないのでこのような趣味は私のライフスタイルに合っているんだなと思います。今月は毛糸を染色するクラスを取る予定です。またお知らせしますね。





Black Pete or White Pete

2023-05-04 17:41:00 | 犬、自閉症
今日のお題は悪い光と良い光です
Peteはひかるのニックネームです。英語でHikaruと言うのは発音しづらいようです。なので小さい頃からピーターパンが大好きだったのでピートにしました
ひかるは多重人格では無いのですが、何か心配事をきっかけに突然機嫌が悪くなり、ドアを叩いてみたり、大きな声を出してみたり、もう手がつけられなくなります。そのきっかけのほとんどが部屋にあるコンピューターやビデオ、Player、または古いウィンドウズ98で遊ぶ。CD-ROMが動かなくなる。等々とにかく1つでも思い通りにいかないと怒りのスイッチがオンになってしまうようです
英語では、心配事をanxietyといいます。この心配事ばかり考えないようにお薬を日々飲んでいます。それでも自分の部屋のことになると別なようです。
彼はコンピューターを使いリサーチするのが得意です。なので何かの不具合があればすぐに新しいものを探しshoppingしてーと私の腕をつかみコンピューターの前に連れて行き、欲しいものをカートに入れてとせがみます





お母さんといっしょ、レンジャーもの、ディズニーアニメなどなどたくさんのコレクションがあります。その全てが1996年頃のものでほとんどがDVDではなくビデオテープです
Yahoo!オークション、楽天、Amazonなど見つけられる時は良いのですが、なかなかレアものが多く手に入らないことも多いです
彼はうまく言葉を話せませんが、視覚から情報を得る事は得意です。
ビヘイビアセラピストに教えていただいた方法で、光が欲しいものをプリントアウトしてファイルしています。その紙に「こんど」と書いてあげると機嫌の良い時は納得しますが、そうでない時は私のことを叩いたり暴れ始めるので、その時のためにドクターからエマージェンシーのお薬をいただいています
その薬を飲ませると、大体30分後には落ち着きます
しかし、ただでさえいろいろな薬を飲んでいるので、本当は追加の薬はあげたくないのが本心です。先日ビヘイビアセラピストに何とかこの薬をあげないで乗り切る方法はないでしょうかと尋ねましたが、経験豊富なそのセラピストでもお手上げでした。残念です。










この写真は、私のベッドルームのドアです。10日ほど前にかなり暴れたので、私が部屋に鍵をして彼が落ち着くのを待っていたんですが、体当たりして壊してしまいました。
家ではこんな感じですが、毎日通っているプログラムではとても良い子です。大きな声を出したり、人に乱暴したりなどそんな事は1度もありません。
以前は学校が嫌いでよくずる休みしていました。そんな光が29歳になり、やっと外の世界が好きになりました。これは大きな進歩です。
ひかるのこだわりの大きな問題点は、世の中はどんどん変わっていっているのに、彼だけ自分が小さかった頃好きだったものに固執していることです
彼と一緒に暮らしていく事は、時にとても辛いなぁと思うこともあります。そんな彼でもたまに進歩しているなと感じる出来事があります。そして私は幸せな気持ちでいっぱいになります。だから日々頑張れるなと思います。







One step beyond

2023-05-04 08:00:00 | 犬、自閉症
今日のお題は光が通っているデイプログラムについて
アメリカでは、22歳から55歳位まで日中は、デイプログラムと言う事業所に通い、いろいろなアクティビティーを行います
もちろん高機能な子たちは働く場所も見つけられるかもしれません。


この予定表は、去年の夏から秋のものです
長いパンデミックを終え、やっと毎日スケジュールのあるプログラムになりました
3ヶ月ごとにプログラムは変更します。それぞれのアクティビティーは、いくつかの中から光が興味がありそうなものを選ぶことができます


次の予定表は、10月から2月までのものです。この期間はアイスホッケーが毎週水曜日
ひかるはスキーはできるんですが、スケートはとても難しかったようです。最終的にはスケート靴を脱いで、普通の靴の裏に滑り止めつけホッケーの練習をしたようです。スケートリンクはプロのサンノゼシャークスと言うチームが使っているリンクを無料で提供してもらえましたディープログラムのスタッフとスケートリンクのボランティアの人たちが毎週お手伝いをして一生懸命教えてくれました





今月末には、希望者の人たちはアリゾナまで飛行機で行き、そこでアイスホッケーの試合をするそうです。この費用は全てある親が寄付したそうです。飛行機代と宿泊代全て選手は無料だそうです。光はまだ試合に参加するレベルになっていません。いつか、参加できる日が来ると良いですね。
毎日のスケジュール以外にも、月にいちど遠足があります








サンフランシスコ近郊のいろいろな場所に連れて行ってもらえるので、とても良いプログラムだと思います


この予定表が現在のものです
トラベルトレーニングというのが新しいアクティビティーです
これは3人ずつのグループに分かれ、スタッフが付き添いバスや電車に乗る訓練です




ひかるはボーリングも好きなようです
ボーリングはスペシャルオリンピックスの種目なので、小学生の時からよく連れて行ってもらいました。バンパーレーンと言うふうにボーリング場でお願いをすると、ガーターになる溝のところに板が出てきて、必ず投げるとピンに当たると言う仕組みです
特に車椅子の後にはボールを置くだけで転がる補助器具があり、最初に見た時はみんなが楽しめるようにうまくできているなと感心しました














広い体育館に行き、ヨガをしたりファームで畑の水やり、鶏の世話
陶芸のクラスをしたり、時間のある時は、ミュージックルームでカラオケをするそうです








お料理の時間は、簡単な作業を少しずつ体験しています
お天気の良い日は、近くの公園でバスケットボールをしたり、雨の日は建物の中で音楽に合わせて踊ったりしているようです
このように、毎日とても充実した日々を提供して頂、このシステムにはとても感謝しています
送迎も含め、すべての費用はカリフォルニア州から出ています








新しいブログ始めました

2023-05-03 14:36:00 | 犬、自閉症
今日から新しいブログを始めます。以前犬のご飯屋さんと言う名前でブログを長いことを続けてきました。このたび長男ひかるにまつわる話を中心にブログを作っていきたいと思っています。ひかるが15ヶ月の時にアメリカに引っ越してきました。それから弟が生まれ、ひかるが4歳になる前に自閉症と診断されました。それからロサンゼルス、ポートランドオレゴン、現在の住まい、サンフランシスコに引っ越してきてから20年の月日が流れました
4歳から22歳までスペシャルエジュケーションでお世話になり、それ以降は大人のプログラムで車で15分ほどの距離にあるOne Step Beyond平日朝9時から3時まで通っています
1年前の冬、私の父が脳梗塞で入院しました。その時日本に1時帰国して父の容体が安定したので、北海道まで行きました。目的は知り合いのお薦めの障害がある大人の人が通う事業所、それとグループホームを見学に行くために。
グループホームは一人ひとりのニーズに合わせた素晴らしい建物でした。しかし、事業所はとてもスペースが狭く行っている作業もあまり魅力的なものではありませんでした。その後実家の近くの事業所もう一つ見学しました。そこはお弁当を作る作業している場所で働いている人たちもとてもよく一人ひとりのお世話をしていました。そこがこれから始めるグループホームも立地的にとても良いところでした。そのことをきっかけに長いことアメリカに住んできましたが、日本に戻ろうと計画し始めました。まず20年住んだ、この家を売却する準備をしました。業者さんに頼み、必要なところは直して、ステージングと言う専門家が、引っ越しの後の家をレンタルの家具や装飾品を使い、我が家は見違えるようなスペースと変わりました。しかし、ちょうど同じ頃、アメリカの金利が急激に上がり始め、その少し前まではセールの看板を出せば、すぐに売れていた状況から変わり始めました
私たち家族3人と犬のモモは賃貸のアパートで、去年の5月から生活をしていました。家を急いで売却する事は少し保留にして、とりあえず9月に光を新しく通うことになるかもしれない事業所の人たちに紹介することを計画。そして犬を飛行機に乗せ、次男が住む東京に連れて行くことに向けプランし始めました。我が家の犬はラブラドールなので大きな犬です。普通は貨物室に入れ輸送するのですが、我が家のモモは音に臆病な犬なのでとても貨物室に耐えられると思いませんでした。なので5月からサービスドッグのトレーニングを始め、私と一緒に客室に乗って日本へ1時帰国することが叶いました。
日本に到着して、温泉旅行してから実家へ移動移動。その日はメインイベントの光を事業所の人たちに紹介する日でした。ところがちょっと目を離した隙にひかるが実家からいなくなってしまったのです。その日は雨で光が衝動的に外に走っていったのでしょう下着のパンツを履いただけの姿で靴を履きどこに行ったのでしょう。私と主人は血眼になって探して警察にも連絡しました。幸にもひかるが行きたがっていたディズニーランドに向けて歩いているところを40分後に発見。私たちは心身ともにとても疲れ今回の計画はキャンセルしました。そして数日後、日本からサンフランシスコに戻り、仮住まいのアパートでちょっとしたことでひかるはパニックになり、裸足でまた下着のまま夜の9時位外に飛び出してきました。その時は親切な見知らぬ男性が光が大きな交差点を走っていくのを見ていたようで、主人と一緒に光が高速道路の入り口に差し掛かったところで止めてくれました。同時にパトカーが来てアパートまで連れて帰ってきてくれました。この2つの事件が起こり、私たちは光には住み慣れた家に戻ることが1番重要なことだと思いました。この短期間に家を引っ越し仮住まいをしたり、日本へ行ってみたり、ひかるにとってこの変化は耐え難いものだったのでしょう。彼はうまく話ができないので、このような行動をとってしまったんだと思っています。幸いにも家は売れてなかったのでそのまま急いで戻ってまた進むことができました。この日本に帰国しようと言うプロジェクト2月にスタート。そして10月には家に戻り、私も主人もこのアメリカで死ぬまで暮らしていこうと決意しました。今日のブログはここまでにします。