日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

大人もハマれるアニメ ジパング (かわぐちかいじ作)

2010年02月25日 05時50分18秒 | 日本事情
ジパング ZIPANG EP 2 1/3 第2話 「ミッドウェー」 [HQ]


 久しぶりにハマりそうなアニメに出会えた。

 そのアニメの名前は「ジパング」と言う。「沈黙の艦隊」で有名な漫画家かわぐちかいじ氏の作品である。「沈黙の艦隊」は一時注目を集めたこともあって、是非読んで見たいと思っていたが、読むチャンスに恵まず、未だに読めていない。だから、作品こそ違うがかわぐちかいじ氏の作品をアニメとして鑑賞できるというのは非常に嬉しい。

 

 この「ジパング」という作品は、まずストーリー設定が興味深い。

 21世紀の日本の海上自衛隊の最新型のイージス艦が、突如60年前の太平洋戦争中の1942年のミッドウェー海戦上にタイムスリップしてしまう。そして、同戦艦の乗組員たちは、当時の戦艦とはあまりにも戦闘能力が違うイージス艦が戦闘に加わることで、歴史を変えてしまうことに疑問を持つ。日本の軍人として日本という国を助けるべきか、それとも日本という国からも身を隠して歴史に干渉せずに生き続けるべきか、自分達の身の振り方に苦悩しながら60年前の日本を生きていくという話である。

 大人もハマれるアニメである。

 タイムスリップには2つあると思う。過去に遡るものと未来に行くもの。ただ、断然面白いのは、過去に遡るものではないだろうか。

 なぜなら、僕たちは過去に起きた事実を知っており、あの時ああしていたら、今はどう変わっていただろうとシュミレーションする事に知的興味は尽きないからである。

 そして、物語においてはその歴史上の描写がリアルであればあるほど、そのストーリー展開に現実味が出てくるためにより面白くなる。日本が第2次世界大戦に勝利していたら、戦後の日本・世界の歴史はどう変わっていただろうか?日本人なら誰しも想像する疑問かと思う。

 僕の祖父は太平洋戦争で出兵した。僕がまだ小さい頃、祖父から1度戦争の話について聞かされたことを覚えている。祖父は確か東南アジアだかに派遣されたのだが、戦地では物資を運搬するトラックの運転手をしており、運転中に弾が目の前を通り抜けたと言う。祖父は背筋を伸ばしながら運転していたから弾丸に当たらなかったが、前屈みに運転していたら死んでいただろうと九死に一生を得た話をしてくれた。

 その時弾が当たって祖父が亡くなっていたら、当然ながら僕は生まれていない。過去がちょっと変わると、現在ががらっと変わる。

 「生きる」と「死ぬ」は紙一重である。神の悪戯と言っても過言ではない。僕がこうやって今ブログを書いているのも過去の様々な偶然の積み重ねの結果なのである。

 だから、今五体満足で生きていることに感謝する必要がある。そして、僕の使命は精一杯今自分がやりたいことをやって社会に貢献していくことなのかと思う。

 物語上はともかく、現実においては起きてしまった「過去」は変えられない。だから、より良き未来を夢見て、「現在」を変えようと努力すべきである。

 「ジパング」では今後どんなストーリー展開を見せるのかが楽しみである。  

 

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