耐震強度偽装問題再考 Part3 ～証人喚問～

今日は昼間はテレビを見ることにしてた。
それは、耐震偽装問題の国会での証人喚問が生中継されるからだ。
……と思ってたのに、起きたのは昼；
午前中のやつは見れなかったわけです。

姉歯元建築士ら、14日に証人喚問＝耐震強度偽装－衆院国交委

　建物の耐震強度偽装問題で、衆院国土交通委員会は14日、姉歯秀次元一級建築士（48）と、危険なホテルの建設にかかわったコンサルタント会社「総合経営研究所（総研）」の内河健所長（71）ら4人を証人喚問する。構造計算書のデータ改ざんに至る経緯を追及し、組織的な関与の解明を図る。
　証人喚問は参考人招致と異なり、正当な理由なく出頭を拒否すれば、議院証言法で罰せられる。姉歯元建築士はこれまで2回、同委の参考人招致を欠席しているが、衆院事務局に対し、喚問には応じる意向を示しているという。
（時事通信） - 12月13日21時1分更新。

…結局、「あぁやっぱりか」という結果。
こういう体質じゃあ、こんな事件が起こるのも無理はないわという感じ。

まとめてみよう……
今日の証人喚問は以下の四人が発言した。
　１．姉歯秀次元一級建築士
　２．木村建設・木村盛好社長
　３．木村建設・篠塚明元東京支店長
　４．総合経営研究所・内河健所長
そして、主な論点は以下の二つ。
　１．鉄筋減量をめぐる圧力の有無
　２．違法性の認識

先日参考人質疑を欠席した姉歯元建築士の喚問はテレビで中継を見ることは出来なかったのだが、残り三人は何とか中継で見ることが出来た。
私は、連日テレビで顔と名前が出てる人達は覚えてたが、木村建設の社長と元支店長は今日初めてテレビで見た。
まぁ彼ら……突っ込みどころ満載な見た目は置いといても、証言内容が何とも腑に落ちないのである。
この人達だけの発言を聞いていると、まぁそんな言い分があるのかね？という感じだったが、夕方くらいから各テレビ局が一斉に証人喚問の報道をしてから、たくさんの矛盾点が明らかになった。

それは、姉歯元建築士とその他のヤツらの「証言の食い違い」である。
まぁ細かい話は置いておいても、どれだけの「ド素人」が見ても明らかなのだが。
それは、「発言の姿勢」である。
姉歯元建築士は、淡々とではあるが、しかし質疑に対しては「具体的」に発言しているのだ。
証人喚問は、偽証した場合は国会から告発され、罰則（偽証罪）に問われるものだ。その中で、あれだけ具体的に偽装の数値や木村建設元支店長を名指しで証言している姿は、少なくとも嘘はないだろうと感じた。

しかし、篠塚元支店長はどうだ？
「認識は…」とか「…と感じた」「存じていない」「…と思う」と言い逃れをして、断言を避けている。確かに、個人の意識の範疇なら、こういった言い回しであれば「偽証」にはならないだろう。しかし、それでも見ているほうからすれば「屁理屈」にもならない言い逃れだろう。
その中で、「圧力はかけていない」だの「偽装に関与していない」というのだ。
これは、もうどちらかが「嘘」をついていることは明らかなのである。

しかし、今日の証人喚問を見る限り（というより関係の構図を見るに）、姉歯元建築士に分があると言っても過言ではないだろう。
証人喚問の態度もそうだが、確かに悪いことをしていることは確かなのだが、少なくとも真相を明らかにするという態度は評価すべきだと思う。
ところが木村建設側はどうだ？まったく証言もすっきりしないではないか！

まぁ、時間もないのでこれくらいで次にいこう。

「黒幕」といわれる、総合経営研究所“カリスマ”内河健所長。
これは最初から見た。
最初はえらい余裕綽々な表情で、姉歯元建築士を呼び捨てにして、笑顔を見せていた。そんな態度を取ってるから……
　「あなた、笑ってる場合じゃないですよ」
って叱責されてるし。
それよりも、喚問の内容に注目だ。
まず、姉歯元建築士と面識があるか無いかとの問いに、全く無いんだと。
ここでもまたどちらかが「嘘」をついてることになるわけだ。
そして、偽装を指示したとされる「直筆メモ」が提示されると、ここから明らかに矛盾する発言が続くのだ。ここから先はニュースを見れば分かるだろう……。
（と言うより難しくてあまり分からなかっただけだけど；）
なんか、全体的に「なめてる」態度が気に入らない。金持ちのしそうな面ではあるが。


この人達って、責任も何も感じちゃいないんだろうね。
だって、自分が悪かったですって言う発言したの、姉歯元建築士くらいやし。
誠意も何もあったもんじゃないんだろうね。
この際、どっちが嘘をついたのかは、国が調べれば絶対分かることなんだからいいとしてもね。
なんか、うやむやにすることに必死だし。
これじゃあ建築業界全体が腐食していると見られても仕方が無いな。

まぁ、少なくとも、姉歯元建築士は「色んな意味」で大変なんだろうなぁと思った。この構図の中だと間違いなく一番「力」が無い立場の人間が、国の証人喚問まで招致されて、発言するんだからな。
何でも、身の危険を感じて「殺されるかもしれない」と言っているらしいし。
以前、私は当ブログで姉歯元建築士を批判したが、その姿勢もだんだん全体像が明らかになってきてから、柔軟になったような気がする。
まぁ、あれだ。可哀相に見えてくるもんだ。
……かといって許されることではないが。
だからこそ、発言は真実であって欲しいし、もう逃げることなく、きちんと罪を償って欲しい。
あと、その「偽装」っぽい髪型も……ｗ（違うんだろうけどね）

それよりも追求されるべきは後の３人だ。
こいつら、「自分はそうは思わない」的な言い方ばかりして、逃げている。
これってそう、「いじめ」体質じゃないか！？
都合のいい時は指示して圧力かけて色んな人間使って自分達が楽をして儲けて、都合が悪くなったら「自分達こそ被害者だ」づらして、逆切れまでしだす始末だ。そして逃げていく。
こんなの、弱いものに責任を押し付ける「弱いものいじめ」にしか映らない。
素人でも分かることだ！！

こんな様子を鑑みてか、グランドステージ東向島耐震偽装対策委員会・田中拓代表(32)の言葉として「姉歯氏と木村建設との関係が密接だったということがはっきりした。弱みを握られたときにやっていける人とやっていけない人がいる。今回の件でどこまで姉歯氏をせめていいのかやりきれない気持ちだ」と語っている。
……同感だ。必ずしも姉歯氏ばかりを責めることがいいのかという考えにさせられる。

こんな体質、許すべからず（怒）

こいつらのほかにもヒューザーや、シノケン、平成設計、イーホームズなど、関係している組織は、徹底的に調べ上げて、丸裸にするべきである。
そういえばヒューザーの小嶋社長は「雲隠れ」しているらしい。
参考人招致で「感情的に」発言してた頃が懐かしい。
おまえも謝罪しろよ！！

見てて、本当に悲しくなったよ。
もう！どいつもこいつも、いい加減にしろよ！！

Yahoo!ニュース - 耐震強度の偽装問題：http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/false_quakeproof_data/?1134563877


2005-12-15 04:49:03