陽廣院日誌

陽廣院の行事などを掲載しています。

施餓鬼と盆踊り

2008年06月28日 | 野鳥

施餓鬼、訓読すると文字どうり餓鬼に施すと読めるように、六道輪廻の世界の凡夫の中でも、死後に餓鬼道に堕ちた衆生の為に食べ物を布施し、霊を供養する儀礼。

釈迦仏の十大弟子で神通第一と称される目連尊者は亡き母の青提女が、天上界に生まれ変わっているかを、天眼にて観察したが、青提女は天上界に居らず、餓鬼界に堕ち地獄の責め苦に遭っていた。

驚いて供物を捧げたが供物は炎を上げ燃え尽き、困り果てた目連はお釈迦様に相談した。

釈迦は亡者救済の施餓鬼の秘法を目連に伝授、目連は教えに従い法を施すと、母親は地獄から歓喜の舞を踊りながら昇天したという伝説がある。

民間伝承では、現在の盆踊りは目連の母親が天へ昇る姿を象形したものであるとされており、盆踊りとは元々は仏教行事であり、平安時代、空也上人によって始められた念仏踊りが盂蘭盆の行事と結びつき、精霊を迎え、死者を供養する行事という意識になっていき、室町時代のには、太鼓をたたいて踊るようになったといわれています。