今日は体の免疫についてです。
予防接種というのはそれに含まれる特定の病気のワクチンを注射する事で
体のそれらの病気に対する免疫を高めるというのが目的です。
そして僕達の体の免疫システム、つまりは病原体などから体を守る防衛部隊が白血球なのです。
この白血球には沢山の種類があり、またその役割も様々で大変複雑です。
正直、お恥ずかしながら僕もちゃんと全てを理解しているとは言いがたいですので、
出来るだけ簡単かつ必要な所だけをかいつまんでみます。
まず免疫システムには大きく二つあります。
先天性免疫と適応性免疫です。
先天性免疫と言うのはその名の通り生まれながらにして持っている免疫システムで
白血球のうちマクロファージ(単球)、好中球などが含まれます。
簡単に説明するとこれらは体にとって悪い物を食べてしまうのが仕事です。
これらはいつも体中を巡回していて悪いやつを見つけると直ぐに集まってきて食べてしまいます。
ですから、食細胞と呼ばれたりもします。
反対に適応性免疫というのは体が特定の病原体に対して適応する免疫システムです。
適応するのには時間がかかりますから先天性免疫よりは遅れて効果がでますが、
その分適応したものに対しては圧倒的な威力を誇ります。
先天性免疫は基本的に悪いやつはみんな同じように攻撃しますから。
もちろん、予防接種が高める免疫はこっちですね♪
そして実はここで問題になる適応性免疫の中にも二つの異なる仕組みがあるのです。
それが体液性免疫と細胞性免疫です。
何のこっちゃと思われるかもしれませんが、これは二つともとても大事なんです。
まず体液性免疫の方ですが、これがご存知の方も多いかと思いますが「抗体」と呼ばれる物です。
この「抗体」に対してターゲットとなる病原体などは「抗原」と呼ばれるのですが、
抗体は抗原に張り付いてウィルスや毒素が細胞に入ってくるのを阻止したり、
上に出てきましたマクロファージなどの食細胞に「悪い奴等はここだよー。」と教えて食べさせたり、
バクテリアなんかは他の物と協力してやっつけたりします。
この抗体は抗原、つまり病原体などの表面の特徴的な部分にそれぞれぴったり合うようになっており
普通、病原体の数だけ異なった抗体が作られます。
つまり予防接種によって病原体の形を教え、それにぴったりくる形の抗体を大量生産させるのです。
正しくは記憶させておき次回また見つかった時に大量生産できる状況を整えておくのですが。
さてもう1つの細胞性免疫です。
これはご存じない方が多いかと思いますが、とっても大事なんですよ。
簡単に説明すると細胞性免疫は自分の細胞内に入り込んだ病原体を自分の細胞ごと処理します。
基本的に体の細胞には自分の中に入り込んだ余計な物を外面に押し出す仕組みがあります。
そこにT細胞と言うのがやってきてそれをチェックして周ります。
それで「やや、この細胞の中には変なものがいるな。」とわかると細胞を自滅させてしまいます。
またそこで得た情報を持って上で説明しました抗体の生産も促したりします。
お分かりいただけたでしょうか?
つまり、体液性免疫は血液など細胞外の病原体に対してしか効果がなく、
細胞内に入り込んだ病原体に関しては細胞性免疫が必要なのです。
そして、狂犬病、犬ジステンパー、犬パルボ、犬伝染性肝炎、猫鼻気管炎、猫カリシウィルス感染症・・・
これら犬猫のワクチンに必ず含まれる病気ですが全部ウィルス性です。
そしてウィルスは自分達だけでは増殖できませんので必ず細胞内に入るんですよ。
入り込んだ細胞の遺伝子をいじって自分達を大量生産させるのです。
こう何故長々と説明したかというとワクチンの種類によって
体液性免疫と細胞性免疫の高め方が異なるのです。
そして同時に利点と問題点が出てきますし、ワクチンの打ち方も違うのです。
明日こそはワクチンの種類です。
予防接種というのはそれに含まれる特定の病気のワクチンを注射する事で
体のそれらの病気に対する免疫を高めるというのが目的です。
そして僕達の体の免疫システム、つまりは病原体などから体を守る防衛部隊が白血球なのです。
この白血球には沢山の種類があり、またその役割も様々で大変複雑です。
正直、お恥ずかしながら僕もちゃんと全てを理解しているとは言いがたいですので、
出来るだけ簡単かつ必要な所だけをかいつまんでみます。
まず免疫システムには大きく二つあります。
先天性免疫と適応性免疫です。
先天性免疫と言うのはその名の通り生まれながらにして持っている免疫システムで
白血球のうちマクロファージ(単球)、好中球などが含まれます。
簡単に説明するとこれらは体にとって悪い物を食べてしまうのが仕事です。
これらはいつも体中を巡回していて悪いやつを見つけると直ぐに集まってきて食べてしまいます。
ですから、食細胞と呼ばれたりもします。
反対に適応性免疫というのは体が特定の病原体に対して適応する免疫システムです。
適応するのには時間がかかりますから先天性免疫よりは遅れて効果がでますが、
その分適応したものに対しては圧倒的な威力を誇ります。
先天性免疫は基本的に悪いやつはみんな同じように攻撃しますから。
もちろん、予防接種が高める免疫はこっちですね♪
そして実はここで問題になる適応性免疫の中にも二つの異なる仕組みがあるのです。
それが体液性免疫と細胞性免疫です。
何のこっちゃと思われるかもしれませんが、これは二つともとても大事なんです。
まず体液性免疫の方ですが、これがご存知の方も多いかと思いますが「抗体」と呼ばれる物です。
この「抗体」に対してターゲットとなる病原体などは「抗原」と呼ばれるのですが、
抗体は抗原に張り付いてウィルスや毒素が細胞に入ってくるのを阻止したり、
上に出てきましたマクロファージなどの食細胞に「悪い奴等はここだよー。」と教えて食べさせたり、
バクテリアなんかは他の物と協力してやっつけたりします。
この抗体は抗原、つまり病原体などの表面の特徴的な部分にそれぞれぴったり合うようになっており
普通、病原体の数だけ異なった抗体が作られます。
つまり予防接種によって病原体の形を教え、それにぴったりくる形の抗体を大量生産させるのです。
正しくは記憶させておき次回また見つかった時に大量生産できる状況を整えておくのですが。
さてもう1つの細胞性免疫です。
これはご存じない方が多いかと思いますが、とっても大事なんですよ。
簡単に説明すると細胞性免疫は自分の細胞内に入り込んだ病原体を自分の細胞ごと処理します。
基本的に体の細胞には自分の中に入り込んだ余計な物を外面に押し出す仕組みがあります。
そこにT細胞と言うのがやってきてそれをチェックして周ります。
それで「やや、この細胞の中には変なものがいるな。」とわかると細胞を自滅させてしまいます。
またそこで得た情報を持って上で説明しました抗体の生産も促したりします。
お分かりいただけたでしょうか?
つまり、体液性免疫は血液など細胞外の病原体に対してしか効果がなく、
細胞内に入り込んだ病原体に関しては細胞性免疫が必要なのです。
そして、狂犬病、犬ジステンパー、犬パルボ、犬伝染性肝炎、猫鼻気管炎、猫カリシウィルス感染症・・・
これら犬猫のワクチンに必ず含まれる病気ですが全部ウィルス性です。
そしてウィルスは自分達だけでは増殖できませんので必ず細胞内に入るんですよ。
入り込んだ細胞の遺伝子をいじって自分達を大量生産させるのです。
こう何故長々と説明したかというとワクチンの種類によって
体液性免疫と細胞性免疫の高め方が異なるのです。
そして同時に利点と問題点が出てきますし、ワクチンの打ち方も違うのです。
明日こそはワクチンの種類です。
まだ何にも知らないようなひよっ子ですが、よしさんのブログを読んで燃えてきました!
質問があります。よしさんがアメリカ、そしてオーストラリアへ留学したきっかけはどんなことですか?それから、オーストラリアは獣医学教育の水準が高いと聞いたんですか、実際にはどんな感じですか?
教えてくださいー
確かにウィルスというのはかなり理解しがたい物ですよね。
以前、ウィルスは生物でないという説明をしたのですがやはり理解しがたかったようです。
他の生物がいなければ絶対に生きられないのに悪さしたりするわけで、ほんと変なやつ等です。
>はっちさん
こちらこそ初めまして♪
はっちさんはこれから大事な時期ですね。
頑張って下さい☆
どうして留学したのかと言うような質問はよく受けるのですが、ぶっちゃけた話、日本の獣医大学に落ちたからです。
その頃国立のある獣医学部にしか興味がなく完全に一本に絞っていたのですが受からなかったんですね。
ですから、国公立後期まで受けてます。
その頃は野生動物の獣医さんを目指していたのですが、後期を受けた際に教授と話す機会があったのですがその時の自分が描いていたのとはちょっと様子が違ったんですね。
と言うことで、野生動物保護をもっと勉強できるアメリカに行きました。
つまり、元々将来的に留学したいなとは思っていましたが直接の理由は大層な理由ではありません。
またアメリカからオーストラリアに変わったのはアメリカの獣医大学院に進学する事は果てしなく難しかったのと、ここメルボルン大はアメリカでの単位を認めてくれたので一番最短で卒業できたからです。
とまぁ、結構理由はかなり現実的です。
最低でも高校卒業の頃には全く思い描いていなかった進路ですよ。
オーストラリアの獣医教育の水準が高いと言うのは確かにそうだとは思いますが、日本と比べるのならばカリキュラムの違いです。
オーストラリアやアメリカでの獣医教育は言ってみれば臨床医を育てる教育に近いです。
ですから、日本で畜産関係の獣医さんを目指すのならば日本の獣医大学の方がきっといいでしょうね。
はっちさんは留学に興味がおありなのでしょうか?
正直、獣医学部への長期留学も当然楽ではないですよ。