金・隗よりはじめよ  

金を中心とした金融マーケットの動向を、毎日の市況から、筆者の個人的な相場観をもとに解説していきます。

◎ 市況ニュース  ドル円は103円台後半で強含みの展開。

2014-08-29 16:59:32 | お金


週末29日の東京市場は、日経平均株価が前日比35円27銭安の1万5424円59銭と小幅ながら続落して
終了した。

ウクライナ情勢の緊迫化を背景に前日の米国株が値を下げるなど、リスク回避姿勢の強まりを受け
て、日経平均株価も朝方から売りが先行し、下げ幅は一時100円を越えた。

しかし、午後に入るとドル円の落ち着きなどを受けて、値頃感から先物主導でまとまった買いが入
り、下落幅を縮小。

ただ、週末を控えている事や地政学リスクに対する警戒感がくすぶる中、上値追いも限定的となり、
マイナス圏でもみ合ったままで終了となった。

アジア株式市場では主要株価指数が、高安まちまちで終了。

中国株は反発。

上海総合指数は前日比0.97%高で終了した。

銀行株が持ち直し、航空機製造関連株が上昇の牽引となった様だ。

ドル円は、強含みで推移。

前日の海外市場では、ウクライナ情勢の緊迫化を受けて、安全資産として円が買われたため、ドル円
は一時103.50円台まで下落するなど、円買い・ドル売りが優勢となった。

しかし、米GDP改定値などこの日発表された経済指標が良好な内容となった事で、ドルの下値は限定的
となっていた。

東京市場入り後は、日経平均株価の下げ渋りを眺め、午後にかけてドル買い・円売りが優勢となり、
水準を切り上げているが、引き続き地政学リスクに対する警戒感や週末要因から、上値も重く、103円
台後半で伸び悩んでいる。

本日早朝に発表された、本邦7月全国消費者物価指数(生鮮食品除く)は、前年同月比+3.3%(
予想+3.3%)と市場予想と一致。

7月失業率は3.8%と前回の3.7%からやや悪化。

7月の鉱工業生産指数速報値は生産が前月比0.2%上昇にとどまった。

ただ、いずれも市場への影響は限定的であった。

ユーロは、前日の欧州時間帯ではウクライナ情勢の緊迫化や欧州株の下落を背景に対円、ドル共に下落
した。

対円では、ユーロ売り一巡後は、ドル円の下げ渋りを眺め、下値でのもち合いとなっていた。

東京市場入り後は、日経平均株価の下げ幅縮小やドル円の持ち直しを眺め、確りとした動きになっていた
が、警戒感も強く上値の重い展開が続いている。

対ドルも下落一巡後はやや値を戻し、その後もち合いとなっていたが、東京時間帯では本日発表予定の
ユーロ圏消費者物価指数の下振れが警戒され、ややユーロ売りが優勢となっている。

この後の欧州時間帯では、18:00にユーロ圏7月失業率、8月消費者物価指数の発表が予定されている。

21日のジャクソンホールでのドラギECB総裁の発言を受けて、追加金融緩和観測が高まっている為、ユーロ
域内の景気動向の他、物価の動向が注目されるので、本日の指標は注目度が高そうだ。(了)


◎ 米欧の経済指標の結果。米GDPは、13年第3四半期以来の高水準。

2014-08-28 21:44:22 | お金


欧米時間帯に発表された経済指標は以下の通り。

21:00に発表された、独8月消費者物価指数・速報値は0.0%(予想前月比0.0%、前回0.3%)。

21:30に発表された、米GDP・改定値は+4.2%(予想前期比年率+3.9%・前回+4.0%)と、設備投資の大幅拡大などを受け、速報値から上方改定となった。

13年第3四半期(+4.5%)以来の高水準となり、米景気の堅調な回復基調が示される内容となった。

米新規失業保険申請件数は、29.8万件(予想30.0万件・前回29.9万件)と前週から1000件の減少となった。

いずれも良好な内容となったが、直後の市場の反応は、ドル円が103.85円まで上昇したが、伸びを欠き、103.74円近辺に押し戻されている。

NY金は、発表前にウクライナ情勢に対する警戒感から、1,296ドル付近に上昇していたが、発表後、改善された米経済指標が嫌気され、一時1,291ドル台に軟化している。

この後の米国市場では、23:00に7月中古住宅販売成約指数(予想前月比+0.5%・前回-1.1%)の発表が予定されている。(了)


◎ 夜間立会いの動向 ウクライナ情勢への懸念からユーロ売り優勢。

2014-08-28 21:03:59 | お金


夜間立会い中盤の東京市場は、21:00現在、ドル円は103.66円近辺での出合い。

ユーロは、対円で136.65円近辺、対ドルで1.3182ドル近辺での出合いとなっている。

ドル円は、寄り付き後に日経平均株価が下落幅を拡大した事で、ドル売り・円買いがやや優勢となり、103.70円近辺に下落したが、米景気回復期待感から下値は押し目買いに下げ渋り、概ね103.70円台の狭いレンジでの小動きになっていた。

午後も、日経平均株価が軟調な動きとなった事から、積極的なドル買い・円売りは目立たず、夕刻にかけてももみ合いが続いていた。

夜間立会い開始後は、ウクライナ軍が、東部の対ロシア国境の町ノボアゾフスクが親ロ派に占領されたとの報道から、地政学リスクが再燃。

この報道を受けて安全資産として円が買われ、一時103.50円台に下落した他、欧州株が下落し独国債価格が上昇した。

しかし、ドルの下値追いは続かず、押し目買いに103.70円近辺に値を戻している。

ユーロドルは、ECBによる追加金融緩和の後退を受けた、ショートカバーに上昇し、午後に入ってからも堅調に推移していたが、夕刻に発表された独8月失業者数が+2000人(予想-5000人)と市場予想より悪化したことから伸び悩んでいた。

更に、ウクライナ情勢の悪化を受けてユーロ売りが広がり、一段安となっている。

ユーロ円は、ユーロドルの上昇に連れて東京時間帯では、小確りとした動きになっていたが、夕刻に入り独8月失業率が悪化したことや、ウクライナ情勢の緊迫化を受けて下落。

ユーロ売り一巡後は、買戻しに値を戻して推移している。(了)


◎ 市況ニュース ドル円は104円を挟んだもち合い。

2014-08-27 15:26:08 | お金


27日の東京市場では、日経平均株価が前日比13円60銭高の1万5534円82銭と反発して終了。

前日の欧米株高と円安を好感して小高く始まった後は、利益確定売りと買い戻しが交錯してもみ合う展開となった。

寄り付き後に、為替が一段円安に傾いた事で、高寄り後も上昇幅を広げる展開となったが、その後、為替が徐々に円高に傾いた事で、日経平均は利益確定の売りが優勢となり、値を削る展開となった。

午後に入ると一段と売りに押され、一時マイナス圏に沈む場面もあったが、下値では値頃感や海外市場と比べた割安感から買いが入り、小幅にプラス圏を回復して終了した。

本日は、手掛かり材料に乏しく、終日方向感の定まらない値動きとなった。

アジア株式市場では主要株価指数が、総じて堅調推移となっている。

中国株は反発して前場を終了。

上海総合指数は、横ばいで始まった後やや買いが優勢となり、前日比0.23%高で前場の取引を終了。

ただ、午後に入ってからは売りに押され、一時マイナス圏に沈むなど、上値の重い展開になっている。

ドル円は、104円前後で伸び悩む動きとなっている。

前日の海外市場では、良好な米経済指標を受けて、ドル買い・円売りが優勢となる場面があったが、104円台前半では伸び悩む展開になっている。

米国株の上昇や、米長期金利の上昇など、引き続きドル買いをサポートする材料は多いものの、最近の上昇ピッチに対する警戒感から、上値では利益確定の売りに押される動きになっている様だ。

本日の東京市場入り後も、取引開始後に上値を試したが、ドル買い一巡後は日経平均の失速を眺めて伸び悩み、利益確定の売りに押され104円台を割り込んだ。

ただ、104円を割り込むと、米景気回復期待感からドルの押し目買いに下げ渋っており、午後は、概ね104円を挟んだもみ合いとなっている。

ユーロドルは、引き続き軟調推移。

前日の海外市場では、ECBによる追加緩和観測が浮上する中、米欧の金融政策スタンスの違いを意識したユーロ売り・ドル買いの流れが継続。

ユーロ売り一巡後は、下値でもみ合う動きとなっていたが、東京市場開始後に再び下値を伺い、およそ1年ぶりの安値を付けるなど軟調な動きが続いている。

ただ、欧州勢参入後は、ポジション調整の買戻しにやや反発となっている。

ユーロ円も、ユーロドルの下げに連れてユーロ売り・円買いが優勢となり軟調。

東京市場入り後は、日経平均株価の失速やドル円の下落もあり、下値を探る展開となっている。

15:00に発表された、独9月GFK消費者信頼感指数は、8.6と市場予想の8.9を下回る内容となった。

15:50現在、ドル円は103.95円近辺での出合い。

ユーロは、対円で136.96円近辺、対ドルで1.3176ドル近辺での出合いとなっている。

この後の欧州時間帯では、主だった経済指標の発表は予定されていない。(了)


◎ 夜間立会いの動向  ロシアとウクライナの首脳会談に注目!

2014-08-26 19:44:39 | お金


夜間立会いの東京市場は、19:40現在、ドル円が103.88円近辺での出合い。

ユーロは、対円で137.10円近辺、対ドルで1.3197ドル近辺での出合いとなっている。

ドル円は、午前中に日経平均株価の冴えない動きを眺め、海外ファンドなどによる利益確定の売りに押され、103円台後半に値位置を切り下げたが、下値は日米の金利差縮小が意識されている事から、ドルの押し目買いに支えられており、概ね103.80円台でのもみ合いとなっている。

欧州時間帯に入ってからも、時間外取引で米長期金利が低下している為、積極的なドル買い・円売りは入らず、同水準での小動きとなっている。

ユーロドルは、オセアニア時間帯に約11ヶ月ぶりの安値を付けた反動もあり、東京市場入り後は、買戻しに反発していたが、引き続きECBの追加金融緩和観測が重しとなり、上値は抑えられている。


ユーロ円は、ユーロドルの反発に連れ、午後に入ってから反発していたが、欧州勢参入後は戻り売りに押され、137円近辺に押し戻されている。

欧州株式市場中盤の主要株価指数は、前日上昇した流れを維持しており、一部市場を除き概ね堅調に推移している。

本日の中国株式市場は下落。

上海総合指数は、昨日に続き、今後予定される新規株式公開に向けた資金確保の動きに押されて、前日比0.99%安と大幅続落して終了した。

この後の米国市場では、21:30に7月耐久財受注(予想前月比+8.0%・前回+1.7%)、22:00に6月ケースシラー住宅価格指数(予想前年比+8.30%・前回+9.34%)、23:00に8月消費者信頼感指数(予想89.0・前回90.9)、8月リッチモンド連銀製造業指数(予想6・前回7)の発表が予定されている。

この他の注目材料としては、プーチン・ロシア大統領とポロシェンコ・ウクライナ大統領による首脳会談が予定されている。

和平的な解決策が出るのか、再び緊張が高まるのか非常に注目される。(了)