やっさん かるお そして他の子たち数人で
離れた町の映画館へ映画を見に楽しそうに出ていきました
でも とっしゃんは寂しそうにみんなをみてるだけ
とっしゃんは 10人兄弟の下から2番目
しかも本当のお母さんは弟が生まれてすぐに亡くなっています
若い新しい母親には 映画の事は言い出せずいたのです
その時 やっさんのお母さんが手招きしてくれたので そばに行くと
とっしゃんの手にお金を握りしめさせたのです
さあ 早うみんなを追いかけて 映画をみておいで
家の人には おばさんからちゃんと言っておくから
と 背中を押してくれたのでした
どんな勢いで みんなの後を追いかけたか どんなに嬉しかったか
その後成人しても 年をとっても おばさん おばさん と慕っていた事からでも
計り知れます
その当時の映画は何なんだろうと聞くと
あの 金の鳴る丘でした