硯日記

書道の話、硯の話、字の話、いろんな話をします。

暦は時間の地図だ!【令和四年壬寅略暦】③

2021-12-30 12:51:00 | 日記

ちょっと、先に意思表明しておきますね。


今回で、この記事は
終わりにするぞぉ〜
∠(`・□・´)

たぶん私の書くスピードからすると、このままだと来年までずれ込む気がするんだよね。

いや、別にいいんだけどさ。
来年の暦の話だからさ。
もう来年一年かけてみっちり語ってもいいんだけどさ。

いつまで経っても次の話に進まないじゃないの。ねぇ。嫌だわ、飽きちゃう、むふふ。


そんなわけで、今回で最終回だから、みんな気合いいれて読んでくれよな!
硯コレクターのえみです!(*゚∀゚)


さて、前回は
まさかの新月が一年に13回あるという、暦のレイアウトが全面的に改変せざるを得なくなる、投げ出さなかった自分を褒めてあげたくなる事件が発生しました。

5回くらい投げ出そうかと思ったのですが、ちゃんとレールに戻りましたよ。真面目だけが取り柄で生きてきた自分の悲しい性です。


では次に進んでいきましょう。

他に入れるとすると、おなじみ二十四節気と祝日一覧です。

ところで皆さん二十四節気は、いつも同じ日ではないと知っていましたか?

一年が365日なのに対し、太陽の一年の長さは365.2422日!
一年は太陽よりも約6時間足りないのです。

二十四節気は太陽の時間をもとに作られているので二十四節気は毎年約6時間ずつ遅くなります。

そしてここからがとても面白くて、私の個人的な胸キュンポイントなのですが

6時間×4=24時間

暦には四年に一回、うるう年がありますよね。
このうるう年で二十四節気の時間のズレが戻り、日付が変わることなく暦と太陽が揃うようになるのです。

うっはー!楽しい!!٩(๑òωó๑)۶


では2022年はどうかと言うと

2020年にうるう年があり、二十四節気がそろってから2年目、
12時間ずれている年になります。

この12時間のずれが我々の祝日にも関わってきます。

例えば春分の日。
これは二十四節気の春分に合わせた祝日です。

わかりやすく、前回のうるう年の2020年から考えていきましょう。
2020年は、3月20日の14時に春分を通り過ぎました。

2022年はそこから2年経っていますので二十四節気が12時間ずれています。

そうすると……
はい、みんな計算してー!
計算してみてーーー!!(≧∇≦)/

その12時間後なので、3月20日の26時、
つまり3月21日の深夜2時に春分が通り過ぎる計算になります。

ってことは2022年の春分の日は……

1日ずれて3月21日になるのです!!







いやはや素晴らしい!
これぞまさに宇宙のロマンですね!!

これと同じ理論で秋分の日も変わるからワクワクした人はそっちも計算してみてね!(-ω☆)

さてさて、
せっかく春分の日と秋分の日で楽しんだわけですから、そこから数える雑節も探していきましょう。

春分の日と秋分の日といえば……

そう、社日ですね!

社日とはまあ語れば色々長いのですが、土地の守り神様を祀る日で

春社日は種蒔きの時期として、五穀豊穣を願い、
秋社日は収穫の時期として、収穫に感謝する日です。


この社日の日付がどのように決まるのかと言うと
春分の日と秋分の日それぞれに最も近い戊(つちのえ)の日になります。

毎年十二支がぐるぐる回っているように、日付の中に十干がぐるぐる回っているのです。

もうこれまで説明していくと、来年まで持ち越しになってしまうので説明は省きますが(汗)

そのぐるぐる回っている中の、春分、秋分に一番近い「戊」が、社日になるのです。




もうここまで来ると私のフェチ快感によって語ってるだけの状態になってきました…(ΦωΦ)


こうして見てみると、暦ってただ日付を確認するためだけのものではないなとつくづく思うのです。

季節はいつ訪れるのか。
種まきはいつすればいいのか。
太陽はどのように動くのか。
月はどのように満ち欠けするのか。

全て暦でわかるのです。


皆さん旅行などする時に、地図を持って行きますよね。
目的地に行くまでの道のりや曲がり角、所要時間を地図を見て考えますよね。
まさか目的地に着いてから地図を確認するなんてこと、なかなかしませんよね。

でも不思議と私たちは、暦に対してその感覚を失いつつあったのです。
その日が近くなってから暦を見たり、いつやればいいのだろうと間近になって考えたりしますよね。

でも本当は、暦には何年も先の未来のことが示されているのです
計算すれば何百年先の暦だって、予測することができるのです。

まるで未来の時間を描いた地図のように。


暦を使って未来の目的地へのルートを確認しよう!

それができるのがこの令和四年略歴。


みんなの令和四年が予測可能な一年になりますように。

宇宙への愛をこめて。





暦は時間の地図だ!【令和四年壬寅略暦】②

2021-12-10 09:13:34 | 日記


結局このブログって
カレンダーを作る話じゃなくて篆書体を書く話なの?


って思ってるみなさまこんにちは!
大丈夫です!カレンダーの話ちゃんとしますよ!硯コレクターのえみです(゚∀゚)


さてさて!
前回は篆書体の話を主にしていきました。

令和3年壬寅と神武天皇即位紀元は篆書体で書くことに成功しました……がっ!

他の欄の書体はどのようにしていきましょう(゜.゜)

はて……(゜.゜)

うーーーん…???(゜.゜)


やばい
全く考えてなかった。




「何事も始めることが肝心だ。」
「スタートしてしまえば半分終わったようなものだ。」
「ためらわずに初めの一歩を踏み出すことだ。」
などと先人はよく言ったものですが、
何も考えずに始めてしまうとこういうことが起こるのです。

なるほど。来年の教訓にしよう。

と思ったところで、とにかく今年のカレンダーは書き進めなければいけないのです。なんせ始めちゃったもんで。

一瞬魔が差して、このまま篆書体で全部書いちゃおうかな(๑´ڡ`๑)なんて思ったんですけど、
何度も言うようにこのカレンダーのモットーは読める暦なので、篆書体で全部書いたら、そりゃもうマヤ文字のカレンダーを突然突きつけられてるのと同じことです。読む以前に暦かどうかも分かるまい!

つまりこの時点で私に残されているのは、楷書体行書体のどちらかしかありません!なんという究極の選択!!


じゃあやっぱり楷書体にするぅ??( ゚∀゚)o彡°

なんて軽々しく思ったのですが
よくよく考えてみよう。
楷書体と篆書体……なっ、なんて相性が悪いんだ!!!

そうなんです。実は楷書体と篆書体ってめちゃくちゃ相性が悪いんです。
作品を書くときに絶対にこの二つは組み合わせたくないです。給食に出る白米と牛乳ぐらい相性が悪いです。

篆書体との相性で考えてみるとやっぱり
草書体が一番相性がいいです。うんうんこの組み合わせなら私も何回か作品にしたことがある。じゃあもう草書体にしちゃう??( ゚∀゚)o彡°

……いやだから読める暦じゃなきゃいけないんだって!!

草書体は読めるには程遠い書体なので、やっぱりどうにかこうにか相性が悪くとも楷書体で突き進むことにしたいと思います。
犬と猿も仲が悪いといいますが、桃太郎にきびだんごをもらった後はおとなしく鬼退治に行っていますし、暦を書きながらきびだんごをこねまくって、どうにか篆書体と楷書体には仲良くしてもらいたいと思います。

楷書体と篆書体をどうにかこうにか調和させる、これを名付けてきびだんご作戦とします!名付けてどうする)


きびだんご作戦その1、
丸みを帯びた楷書体にする。

楷書体にも色々な種類があって、
今回は全体に丸みをつけ(円筆といいます)、左右の縦画を膨らむように(向勢といいます)書いていきます。


きびだんご作戦その2、
少し古典的な字形にする

読みやすい暦にするために、基本的には現代的な字の形にしたいと思いますが
線の交わるところを現代とは違う場所が出るようにしたり、旧字体などを適度に取り入れていきます。


……もっと作戦があるかと思って名づけたんだけど2個しか作戦なかったところで、
日付を入れる書体も決まったことですし、早速書いていきましょう!



(私の机周辺が墨だらけで汚いことがモロバレのアングルですね)



……この時私は知らなかった。
こんな悲劇が待ち受けているなんて……。





さっそく暦に書き入れていく日付を検索していきます。

まずはお馴染みの、満月・新月

昔はいちいち数えなきゃいけなかった月の満ち欠けが、今やスマホひとつでちょちょいのちょいと調べられます。便利な時代になりました。

まず満月の日にちを書き込み、新月を書き込みはじめ、5月分まで書いたところで

一瞬地球が止まったかと思うほどの衝撃が走りました。


なんと……

2022年は……

新月が
13回ある……!!!??



え、ちょっと待ってちょっと待って(゚A゚;)
ちょっと待ってちょっと待って(゚A゚;)
パニックやで!(゚A゚;)


ふっつーーーに
12個しか枠作ってないんだよね!
新月の枠、12個しか作ってないんだよね!(大事なことなので2回言いました)

よくよく考えれば当たり前ではあるんですけど、月の満ち欠けの周期って約29.5日なので、そりゃあ新月が13回ある年もあるでしょうよ(ノ´∀`*)って話なのですが

まさか2022年がそうだとはっっっ!!!
そんなの聞いてないよ!!


ぅっ(´;ω;`)
ぅっうっ…(´;ω;`)
枠が足りないよぉ…ゔぅぅ(´;ω;`)



えーもう
どこかにない?
2022年の新月が12回のサイト
どこかにない?

もしかしたら他のサイトで調べたら
新月が12回の2022年とかあるんじゃない?(ΦωΦ)

そんなバナナ🍌なことはもちろんありませんが、一応念の為(?)5つのサイトを見て回ったのですが、やっぱり13回だったので、私は新たな作戦を練ることにしました。


どうにかもみ消して誤魔化すことはできないか……

ヘ(゚∀゚ヘ)どうにか…

この暦、読める暦とかテーマで言ってるけど、別に読まなくて良くない?草書で書けば良くない?草書で書けばバレなくない?
むしろみんな新月の日数なんて見てなくない?そーっと一日減らしたところでバレなそうじゃない??

悪魔の囁きが脳内を駆け巡りますヘ(゚∀゚ヘ)ケッケッケッ



しかし、私の脳内の天使が声を上げたのです。

あかん!!
誰も読まなくても、気づかなくても、正しいことしか書いたらあかん!!
暦とは正しいことが書いてあると信じて、人間は時間の過ごし方を決めるのだから!暦は時間の地図なんだよ!!!ヽ(`Д´)ノ


この、天使の声がデカかった。


ということで私は泣きながら枠を書き換え、こうなったらええい!野となれ山となれだ!と思い、仲秋の名月やら最大満月やらの欄をさらに付け足していったのでした。
(むしろ書く項目を増やすという謎スタイル)






ふぅ、これで難関の新月満月は片付いたぞ( ´Д`)=3

もう二度と新月が13回も来てほしくないですね。(堂々と言う)


あら、こんなところで手こずっている間にまた長くなっちゃった!

では続きは次回!($・・)/~~~