白幡ブログ

No.84「落ち込んだ 実態は?」に考える(2)

前回に引き続き、朝日新聞(12月5日)の記事に触れる。特に今回はコロナ禍の影響との 関連で分析されているが、サブタイトルに、「影響二極化、飲食など大幅減」とある。それ では、上がった業種は何処かというと、建設・情報通信・運輸/郵便・金融/保険とあり、建 設がダントツの上げ幅となっている。
一方、下がった業種は、宿泊/飲食サービス・サービス・卸売/小売・医療/福祉そして製造 となっており、一番影響を受けたのが、宿泊/飲食サービスで、製造はそれに続いている。 下げ幅で言うと、男性のほうが女性より幾分大きい。給与の落ち込み要因では、残業代や賞 与の要因が大きいので、男女の差はこれに起因していると推測される。
伸び率がマイナスになった業種で、製造業が、宿泊/飲食業に続いているが、従事する作業 者数では、他の業種を抜いているので、製造業の振るわないことが、全体の平均給与を下げ ていることになる。
今回の分析は、対前年比較であるが、傾向的にはここ数年同じではないかと思う。コロナ禍 の影響を除いても、一部の業種業態では、平均給与の減少が続いているのではないか。その 要因を長期的に見れば、一つは共働きで女性の労働市場への参加。ただ女性は、「配偶者控 除」制度から、夫からの扶養状態を維持するため、年収の「壁」に配慮しながら、多くはパ ート業務を選択していること。もう一つは、既に働く人の40%を超えたという、非正規労 働者の増大だろう。この方々が低い賃金で働かざるを得ない状況が、可処分所得が上がらな い要因になっているのだろう。
仙南広域工業会の会員企業は、その殆どが製造業であるが、多くのの面で、日々悩ましい経 営課題に対応されているのではと推測する。
2021/12/25

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