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現代と思想~温故知新~

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翼賛体制許さず 共闘の前進を 全国革新懇がシンポ

2022年02月13日 |  政治・文化・社会評論
翼賛体制許さず 共闘の前進を
全国革新懇がシンポ
志位委員長ら6人が発言

しんぶん赤旗2022年2月6日(日)

 全国革新懇主催のシンポジウム「『市民と野党の共闘』の前進をめざして」が5日、東京都内で開かれました。シンポジウムはオンラインで全国に配信。総選挙の結果をふまえ、自公政権にかわる政治の実現をめざす「市民と野党の共闘」を深化させる方途や共闘を分断する動きへの対抗について議論し、「共闘の時代」の運動、組織、社会的アピールのあり方などについて6人の識者が語り、参加者と交流しました。(志位氏の発言)
志位氏の発言

 志位氏は冒頭、昨年11月の第4回中央委員会での議論を紹介し、総選挙総括として次の三点を紹介しました。

 第一は、野党が共通政策、政権協力、選挙協力で合意し、「野党共闘で政権交代を」と訴えたことに大きな意義があったこと。

 第二は、共闘は課題を残しつつも、重要な成果をあげたこと。

 第三は、日本共産党の後退は残念だったが、これを政治対決の生きたプロセスとのかかわりで総括したこと。自民党側による共闘勢力への攻撃が、大局的には野党共闘勢力が政権に攻め込む過程で起こっているということです。

 その上で、志位氏は、参院選をどうたたかうかについて、次のように語りました。

 私たちは、今度の参院選挙を、岸田自公政権に厳しい審判を下して、政権交代への足がかりをつくる選挙にしていきたいと決意しています。

 岸田政権とどう対峙(たいじ)するか。

 私は、異常な米国いいなりと、財界中心という自民党政治の根本のところでの太い批判と、太い対案が大事だと思っています。

「戦争する国」づくりを止め、憲法9条を生かした平和外交を
 外交では、「『戦争する国』づくりを止めて、憲法9条を生かした平和外交に切り替える」ということを、大きな旗印にしてたたかいにのぞみたい。

 今、岸田首相は、安倍元首相のいいなりに、新たな危険な道に踏み出そうとしています。とくに二つの点を指摘したい。

 一つは、「敵基地攻撃能力」保有への踏み込みです。

 この議論がどこに行きつくか。それを非常に生々しく語ったのが、安倍元首相の昨年11月の講演です。安倍氏は、“相手国をせん滅するような全面戦争を行うための打撃力を持つ”ということを言い出しました。先日、衆院の本会議で首相に、安倍元首相の「この議論を拒否しますか」と聞いたら、「コメントを控えたい」と述べ拒否しませんでした。危険な議論にのめりこみつつあります。

 もう一点は、「歴史修正主義」の新たな動きが始まってきたということです。

 佐渡金山の世界遺産への登録申請が行われました。

 私たちは申請をするならば、戦時の朝鮮人労働者の強制労働についてきちんと認めるべきだという提起をしました。

 それに対して政府は、それを認めるどころか、(韓国側の批判を)「まったく受け入れられない」という態度です。

 私たちが重視しているのは先日、安倍元首相が夕刊フジのインタビューで、「今こそ新たな『歴史戦チーム』を立ち上げ、日本の誇りと名誉を守り抜いてほしい」と言ったことです。“歴史戦をたたかえ”、岸田首相は、この号令にしたがって官邸内にタスクフォースを設置しました。歴史は戦争ではありません。戦場にしてはいけない。事実と向き合うことが何より大事です。

 「敵基地攻撃」と「歴史修正主義」が一体になり、安倍氏の号令のもとに岸田政権によって暴走がはじまろうとしています。

 これはどうしても止めなければいけません。「戦争する国」づくりを止め、憲法9条を守り生かす、この一点での広い国民的共同をつくっていきたい。そして、参院選を、改憲勢力に厳しい審判を下していく選挙にしたいと考えています。

 その際、日本の平和、東アジアの平和をどうやって守るのか――抜本的対案が非常に大事です。

 私たちは、追求すべき平和外交の方向として、東アジアを平和と協力の地域にしていくための外交ビジョンを本会議の代表質問で提起しました。

 それは、ASEAN(東南アジア諸国連合)が中心になって推進している東アジアサミット(EAS)という枠組みを活用・強化しながら、ゆくゆくは東アジア規模の友好協力条約をめざして、この地域を平和と協力の地域にしていくということです。

 野党間では、辺野古新基地建設中止、核兵器禁止条約への参加などでの合意がありますが、東アジアの平和構築をどうやってすすめていくかについても、共通の方向性が確認でき、共通政策として発展させられたらと考えています。

新自由主義を転換して「やさしく強い経済」をつくろう
 内政については、私たちは、新自由主義を転換して「やさしく強い経済をつくる」ということを旗印に掲げて頑張っていきます。

 岸田政権は「新しい資本主義」、そして「新自由主義の弊害を乗り越える」ということを言い出しました。

 「新自由主義の弊害」という以上、新自由主義が日本にどういう弊害をもたらしたか、その責任はだれにあるのかが問題になります。

 私は、国会質問でこの点を聞きましたが、答えがありません。

 しかし、弊害と責任は明瞭です。労働法制の規制緩和、社会保障費削減、消費税の連続増税――この3本柱で実質賃金が減り、負担が増え、将来不安が社会をおおい、家計消費を冷え込ませました。この結果、日本が成長できない国になりました。賃金の上がらない国になりました。そして国際競争力を失ってしまいました。

 新自由主義のもたらしたものは、人々に「自己責任」を押し付ける「冷たい社会」にしただけではありません。

 「強い経済をつくる」というのが新自由主義の最大の目的だったはずなのですが、逆に日本経済を「もろく弱い経済」にしてしまった。競争力もなくしてしまった。

 ですから、「人にやさしい経済」こそ、「強い経済」になるという、この大きな対案を、「やさしく強い経済」と訴えていきたいと考えています。

 その中身としては、(1)政治の責任として賃金が上がる国にする(2)社会保障と教育予算を国の力にふさわしいものに充実する(3)富裕層や大企業に応分の負担を求めて、消費税を5%に減税する(4)気候危機打開の本気の取り組みを行う(5)ジェンダー平等の視点を貫く―などの方向性を具体的に出しています。

 この「やさしく強い経済をつくろう」という点でも、野党全体で協力できたらいいと考えています。野党全体で、どういう経済社会をつくるのかというビジョンの共有ができたらと考えています。

自公+補完勢力による「翼賛体制づくりを許さない」
 もう一点は、参院選挙では「翼賛体制づくりを許さない」ということを、野党は正面から取り組む必要があると考えています。

 維新の会は、議席を伸ばしたことから自公の「補完勢力」の本領をあらゆる分野でいかんなく発揮しています。

 「敵基地攻撃能力の保有」、「解雇ルールの見直しによる労働市場の流動化」など、改憲と新自由主義の突撃隊の役割を果たしています。

 自公批判の「受け皿」を狙って、表面では政権を批判するような顔をしながら、実態はより右翼的な立場から自公政権をけん引する。「補完勢力」というよりは、「けん引勢力」というような実態です。

 ですから、野党が、自公プラス補完勢力による翼賛体制づくりに正面から対決するという姿勢を確立して、共同してたたかうということが今、とても大事になっています。

市民と野党の共闘――共通政策、政権協力の合意を守り発展させる立場で
 最後に、参院選に向けた市民と野党の共闘については、私たちは1人区での共闘を成功させるために力をつくすという立場でのぞんでいます。

 1月24日に、立憲民主党に正式の協議を速やかに始めようという申し入れを行い、現時点では、先方から返事はありませんが、協議を一刻も早く進めることを求めたいと思います。

 その際に、市民連合と野党4党で確認した20項目の共通政策があります。

 そして日本共産党と立憲民主党で確認した政権協力の合意があります。

 この二つは、公党間の公式の合意であり、国民への公約です。政権協力の合意は、両党間で真剣な協議を積み重ね、知恵を絞って、最終的にこれなら合意できるということで党首間で合意したものです。これを誠実に守り発展させる立場に立つことが、共闘の発展にとって必要だと考えています。

 さらに強調しておきたいのは、野党共闘は、参加する政党の「対等平等」「相互尊重」という原則を貫いてこそ、その力を発揮することができるということです。

 困難を乗り越える最大の力は草の根からの運動にあります。引き続き、野党共闘の発展のためにお力添えをいただくことをお願いしたいと思います。

日本共産党自身の躍進が共闘発展の一番の力――ここに最優先で力を注ぐ
 そして、大局的に言えば、日本共産党自身が躍進していくことが、共闘を発展させていく一番の力になると考え、私たちとしてはここに最優先で力を注いで、立派な結果を出すために頑張る決意です。

====ここまで志位氏の発言===

写真
(写真)「市民と野党の共闘」の前進をめざして行われた全国革新懇シンポジウム=5日、東京都新宿区

 コーディネーターとして石川康宏神戸女学院大学教授、パネリストとして、山口二郎法政大学教授、日比野敏陽元新聞労連委員長、環境アクティビストのeriさん、小畑雅子全労連議長、日本共産党の志位和夫委員長が発言しました。

 志位氏は、参院選に向け、岸田政権とどう対峙(たいじ)するかについて、「異常なアメリカ言いなり」「財界中心」の自民党政治の根本への太い批判と対案が大切だと強調しました。外交では「『戦争する国』づくりを止め、9条を生かした平和外交に切り替える」と訴え。内政では「新自由主義を転換し、『やさしく強い経済』をつくる」として、(1)政治の責任で「賃金が上がる国」にする(2)社会保障と教育予算を国の力にふさわしいものに充実させる(3)富裕層と大企業に応分の負担を求め、消費税を5%に減税する(4)気候危機打開の本気のとりくみ(5)ジェンダー平等の視点を貫く―の五つの提案を示しました。

 また、日本維新の会が、改憲と大軍拡、新自由主義の暴走の旗を振り、自公政治の「けん引勢力」となっていると批判し、「野党は、自公と補完勢力による翼賛体制づくりに、正面から対決する姿勢を確立し、たたかうことが必要だ」と強調しました。

 志位氏は、参院選では1人区での共闘成功に力を尽くすと表明し、「困難を乗り越える最大の力は草の根からの世論と運動にある。共闘発展のために引き続きお力添えをいただきたい」と呼びかけました。

 石川氏は、「野党共闘全体としては前進を続けている」と述べ、「希望ある日本社会の明るい展望をリアルに示しながら対話を続けていくことが大事だ」と発言。山口氏は、「次の参院選は『民主主義の回復』がテーマになる」として、「より多くの地域で話し合いを積み上げ、一本化をしていくことが現実的だ」と述べました。

 日比野氏は、「安倍政権以降、官邸記者クラブは変質し、政権への追及がない。その帰結が今回の選挙報道にあらわれた」と発言。eriさんは、気候危機問題を中心とした活動や市民運動の経験を語り、「市民の側が動き、できることがまだまだある」と強調しました。小畑氏は、新型コロナウイルス感染のもとで苦境に立たされる労働者の声を紹介し、「現場の声や要求が政治を動かす力になると確信している」と述べました。

 参加者から、「憲法改悪反対の全国署名に取り組むことの意義は」「地域の市民連合は参院選に向けてどのような取り組みを進めていくべきか」など多くの質問が出され、パネリストから回答の発言が行われました。

 山口氏は、志位氏が「翼賛体制づくりを許さない」と強調したことに触れ、「私の言葉でいえば『民主主義を回復する』ということ。これをメインに憲法擁護や敵基地攻撃能力を絶対許さないなど、民主主義と憲法を守る参院選にするべきだ」と語りました。日比野氏も「メディアがそれ(翼賛体制づくり)に加担しないかということは重要なテーマだ」と述べました。


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