技術者からの災害支援ブログ

被災された皆様にお見舞い申し上げます。
青年技術士交流実行委員会は、技術者の立場から、役に立つ情報を考えて発信します。

参考 阪神・淡路大震災 通信施設

2011-04-01 | 情報工学
電話については、交換機において商用電源の停止や予備電源の損壊等により28万5千回線の交換機能が停止したが、半日から1日半で復旧した。
またケーブルの損傷等により約20万回線のサービスが中断したが、1月31日までにサービス回復を希望するユーザーの10万回線が回復した。
兵庫県と県内市町村や消防庁等とを結ぶ衛星通信ネットワークも、停電の後非常用電源装置が容量の限界でダウンし、自家発電機も地震で故障したため、停電復旧までの6時間連絡できなかった。
地震当日の神戸地域への電話は通常ピーク時の50倍に達し、翌日も20倍を記録した。神戸への通話輻輳が解消したのは5日後以降であった。
発信規制対象とならない緑公衆電話は、テレホンカードリーダー部分が商用電源に依存するので、停電で利用できなくなり、またコインもすぐに詰まり、使用不能が長引いた。

参考 阪神・淡路大震災 電力施設

2011-04-01 | 建設
火力発電所のうち運転中の8ユニット、起動中の4ユニットが地震の影響で自動停止した。
また送変電設備、配電設備の被害により、兵庫県南部、大阪府北部、淡路島を中心に260万戸で停電が発生した。
その後切り替え送電により、2時間以内に100万戸まで減少した。
6日後の1月23日には応急送電を完了した。

停電情報

2011-03-31 | 情報工学
計画停電が実施され、東京電力のホームページで情報が公開されていますが、
エクセル、PDF共に字が小さく慣れていない方には見にくいかと思います。

横浜市のITエンジニアが高齢者や視力が弱い人の支援のために停電情報を大きな文字にするWebシステムを作りました。

http://www.rey-net.com/SLK27/powerslist.php

・自治体のHPを定期的に見に行って自動更新
・携帯でもデカ文字
・印刷すれば、そのまま掲示板に貼れる
・ただし、横浜市限定

もし、他の地域用を開発してもいいという方がいればソースコードは無料で提供するとのことです。


チェルノブイリの遺産

2011-03-29 | 原子力
Nature という、米国の科学雑誌に、「チェルノブイリの遺産」という記事が掲載されました(3/28オンライン掲載)。
国立医薬品食品衛生研究所の畝山智香子主任研究官が発信している「食品安全情報blog」
の中で、抄訳が掲載されています。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20110329#p11

今回の福島での事故と比べて論じられることも多い、チェルノブイリ発電所での事故が、その周辺にどのような影響を及ぼしたかについて、簡潔に解説しています。
日本の現状を見る際に、引き出せる教訓は少なくないように思います。

被災宅地危険度判定の実施

2011-03-28 | 建設
3月23日~25日まで
仙台市内で被災宅地危険度判定を行ってきました。

仙台市からの要請に基づき、
市内の丘陵地にある住宅団地2千宅地について
被災宅地危険度を判定したものです。

3月23日~4月3日の12日間に
全国自治体から判定士約30人、
我が北海道からも6名が派遣され、
いっせいに調査に入りました。

東北宮城県では
30年~40年に1度、大地震に見舞われ
昭和30年代に大規模造成されたこの団地も
30年前の宮城沖地震で被災を受けたようです。

このたび、災害法の警戒区域に指定すべく
調査を実施するとのことでした。

判定の結果ですが、
約2割の宅地で宅盤沈下、擁壁崩壊が起こった一方、
すぐ隣では被害なしもあるようで、

おそらく、造成時に盛土した箇所が
崩落したもので察せられます。


さて、仙台市内ですが、
一見、普段と変わらず。
しかし、コンビには全て閉店の一方、
居酒屋は再開。

期間中は市で斡旋した素泊まりのホテルにとまり、
朝はカップめん、昼はカロリーメイト
夜は居酒屋というパターンでした。

仙台市でもこの様子ですから、
かなり物資の運搬が滞っていると考えられます。

都市計画としては、
やはりインフラが命綱なのでしょう。特に水。

仙台市は道路も通行可能で、
電気・上下水とも供給してましたが、

調査地区は電気以外はストップ。
生活はかなり不便と感じました。



今後、被災地においては、様々な分野での専門家、
特にインフラや医療関係者の技術者はもとより、
税務・福祉の事務系専門家も含め、
長期大規模に要請されるものと察しています。

しかし、派遣費用は全て派遣する側の負担なので、
自治体関係者以外は想定できず。
地方自治体職員が相互に協力支援しあうことに
なろうと思います。

以上