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中国マーケティングブログ

矢野経済研究所上海現地法人がおくる最新の中国マーケティング動向。

中国子供服市場の市場規模と動向

2012-06-13 14:49:02 | 日記
こんにちわ!矢野経済研究所上海現地法人です。

すっかり梅雨の季節になりました。上海ではすでに毎日30度を超える気温になっていますがみなさんいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は子供市場シリーズということで、中国子供服市場をご紹介したいと思います。

中国の子供服といえばなんと言っても世界中で知名度の高い、実用性を徹底的に追求した「お尻割れベビー服」ですよね!

けども中国の子供服業界もまた、近年大きな進化を遂げてきています。下記はプレスリリースの抜粋で申し訳ないのですが、どうぞご覧ください。

●2011年の中国子供服市場は970億元、前年比119.8%と伸長

2011年の中国子供服市場を970億元(前年比119.8%、小売金額ベース)と推計した。大人向けの流行を取り込んだ商品やさまざまなカジュアルウェア商品、高級ブランドのキッズライン商品などが話題となっている中国子供服市場は、成長を続けている。今後、子供服ブランドを持たない中国ローカル企業の市場参入により、市場規模は拡大していくものの競争が激化していく。

●市場予測:2011年から2015年までの年平均成長率は11%程度での成長

中国の堅調な経済成長に伴い中国人の可処分所得の伸びも続き、一人っ子政策による父母の子に対する期待も大きい。こうした状況を背景に、中国子供服市場(小売金額ベース)の2011年から2015年までの年平均成長率を11%程度と予測する。


【 調査結果の概要 】

1. 市場概況

2008年以降、毎年110%を越える成長を遂げている中国子供服市場であるが、2011年の同市場も970億元(前年比119.8%、小売金額ベース)と伸長した。

これまで、中国子供服市場はハイエンドやミドルレンジ市場をカバーする海外ブランド企業と、ミドルレンジ以下の市場を中心にブランドを展開する中国ローカルの子供服専門企業に色分けされてきた。近年、アパレル市場全体の収益減少を要因に、子供服ブランドを持たない中国ローカル企業が子供服市場に新規参入を始めている。そのため、今後、市場規模は拡大していくものの競争が激化していくとみる。

2. 注目すべき動向

・大人の流行を取り込んだ子供服

近年、中国では大人向けアパレルの流行を取り込んだ子供服の人気が高まっている。これらの子供服は、原色や豹柄、レース、スパンコールなどの要素を取り入れており、サイズさえ大きければ大人も着用でき、親子装(親子でのペアルック)用に購入されることも多い。一部で子供の体の成長に悪い影響を及ぼすのではないかという親からの心配の声があるものの、ファッションセンスを追求する都市部の消費者の間で人気商品となっている。

・カジュアルウェア、スポーツ系ブランドが流行

余暇の過ごし方の変化、レジャー・趣味の多様化など、中国人のライフスタイルの変化に伴い、カジュアルウェアが生活のあらゆる場面に登場してきている。このトレンドは、子供服にも波及し、スポーツ系、ヒップホップ系、ロック系などさまざまなスタイルの子供服が販売されている。とくに、スポーツ系ウェアにおいては、海外有力スポーツブランド企業が約10年前からハイエンドやミドルレンジの子供服市場に参入している。一方、スポーツブランドを持つ中国ローカル企業も、ミドルレンジやローエンドの子供服市場を対象に子供服ブランドを立ち上げている。

・進む高級志向

中国の富裕層マーケットが成長を続ける中で、欧米の高級ブランド企業が中国の子供服市場に参入してきている。すでに北京、杭州、上海、深圳などの各都市は高級ブランド商品の一大消費地となっているが、価格帯が1,000元以上の高級ブランドのキッズライン商品がデパートや子供服総合店で販売され、好調な売れ行きを見せている。一部の子供服は、価格帯が数千元と大人向けアパレル以上の価格で販売されており、動向が注目される。

3. 将来予測

中国の堅調な経済成長に伴い中国人の可処分所得の伸びも続き、一人っ子政策による父母の子に対する期待も大きい。こうした状況を背景に、2012年の中国子供服市場は、一千億元を突破し1,090億元(前年比112.4%、小売金額ベース)に達すると予測する。また、同市場の2011年から2015年までの年平均成長率を11%程度と予測する。