自然のメモ

コウノトリの里、円山川の生態系ネットワーク

兵庫県豊岡市の円山川(まるやまがわ)は、コウノトリの里がある川です。

兵庫県中央から、日本海へ注ぐ一級河川。

長さ68㎞
流域面積1300k㎡

オオサンショウウオも上流に生息。
中流ではアユも生息。
下流部では干潟やヨシ原、ワンド、湿地などがあり、多様な環境が存在します。

こちらでは、やはりコウノトリ。
コウノトリを中心とした川の環境を保全・再生する取り組みが行われています。

やはり、放鳥から15年以上も取り組まれているし、長いコウノトリ復活の歩みを歩んだところであって、一歩先を歩んでいる感がします。

川の再生保全から、湿地の再生保全から、山裾の連続性、河川から水路の連続性の確保、河川や樋門の段差解消など、玄人感があります。

 

 

今回は短い?

というわけではなく、・・・というか、あまりに、いろいろあったのです。

野生復帰からその後、18年あります。今までコウノトリ復活まで、約50年以上。


豊岡の地には、コウノトリのために用意した、水田、その農法、冬水湛水、また、多くの湿地が出来ています。

これは時間が経っているゆえか、本当に湿地という貫録があって、綺麗です。

 

「円山川下流域・周辺水田」は、平成24年にラムサール条約に登録されています。
山陰海岸ジオパークのエリアでもあります。
「コウノトリと共に生きる豊岡」 というサイトで、現地の有名な湿地や池の図がありますので、こちらをご参考にどうぞ。

ラムサール条約湿地

 


ハチゴロウの戸島湿地はHPもあります。

豊岡市立 ハチゴロウの戸島湿地

 

誰でも湿地を手伝ってくれるボランティアを募集しているそうですよ。

 

私がこれだけきれいな湿地があるんだあと思たのは、田結(たあい)湿地。

パンフレットがありました。最後のページに載っています。

ラムサール条約湿地 円山川下流域・周辺水田

 

さて、

長年の間、コウノトリの復帰に取り組む第一線の地である円山川。


川や水路、湿地など、やはりそれぞれ、断然違う感があります。

 

ご参考に

国土交通省 


河川を基軸とした生態系ネットワーク形成のための手引き(河川管理者向け)(案)

 

 

 

やはりコウノトリが来る川として、川、水田、山裾の連続性までかなり、取り組まれています。


昔、豊岡の田んぼも川とつながり、湿田として広がっていましたが、今は農地整備をして、高くかさ上げしていて、乾いた田んぼになっています。

しかし、それでは生物の多様性がない田んぼになります。


こうした点から、あちこち湿地や水田、冬季の水田、河川との連続性、山裾との連続性を考慮されて取り組みされているのです。

この山裾まで含めているところは、他と違うところです。

山裾まで入れると、池や田んぼ、湿地などに、生物が住みやすい環境が出来るのです。

 

 

やはり、川、水田、湿地も山裾も、連続性が大事、ということですね。

 

・川も水田も、水田も湿地も、湿地と川も、水田と山裾も、湿地と山裾、川と山裾も、連続性が大事。

 

大事なことなので、まとめました。

 

こうしたことは、田んぼでも、川でも、ビオトープでも言えると思います。

やはり周囲からの生息環境が大事なのです。

 

 

 

 

ほかにも、現在まで、
コウノトリ育む農法(冬季湛水・中干し延期)が確立され、豊岡の野生復帰と自然再生の取り組みは一歩先を行っている感があります。
水田魚道も、市内に138箇所。


悪名高き農薬勃興の1960年代の絶滅から、60年。
野生復帰して18年。
ようやく、200羽程度が野外で生息するようになりました。

それでもまだ、野生復帰の途中。

 

自然再生も野生復帰も長い時間がかかるものです。

だから、今あるものを絶滅させない、今ある自然を絶滅させないことが大事。

(なのに、今またメガソーラーやゴルフ場で除草剤散布が続くのは、悲しいことです)

 

戻る場所は、江戸時代、明治時代が原型が残る一番、最初の原風景、自然です。

 

今、再生しているのは、無秩序に進んで来た時代の前のものなのです。

それなら、自然をなぜ破壊してしまったのか、悔やまれます。

 

また、後でやり直しをせねばならない工事。

何十年もかけて、分断と孤立しかしない工事。

 

この前の多自然海岸護岸で書きましたが、戦後、セメント化=都市化が続き、現在50年ほどが経ち、あちこち刷新される時期が来ています。

しかし、また従来通りの、50年前の護岸、セメント化を続けようとしている現状。

 

50年前なら分かるのですが、今また50年前の工事をする必要ってどれぐらいあるのでしょうか・・・。

確かに安全性、洪水対策などの必要性はある。

しかし、50年前から変わらないものを使うって、それは本当にそれでいいのでしょうか。

それでここまで荒廃しましたし、今は本当に、無生物の異様な状態です。

それからまだ50年も変わらないで行く。この温暖化の時代に、到底、生物が生き続けられるとは思えません・・・

 

川の連続性、周囲とのつながりなどを基本に取り入れること。

そうして、多自然の、生態系の基盤を築いてもらいたいです。

(私の地域でもあります)

 


私はまだ行ったことがありませんが、コウノトリの里、良さそうなところです。目の前は城崎温泉なのだそうですよ。

 

 

 

フリー写真はいつもの写真ACさんから。今回はけっこうありました。

 

写真ACの写真でもいいものがあります。円山川の周りの山からこういう眺めがあるそうで、すごいですね。雲海が広がっています。

 

 

 

最後までコウノトリが守られた地。
今も、守られている地であります。

 

全国の津々浦々も、はやく自然の再生・保全が行われますように。

 

山も川も連続性があって、生物がたくさん生きられる環境になるように、今後も祈っています。


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