連日各国政府の動きに応じて世界のマネーが活発な流れを見せています。
ドルやユーロからの逃避や円やスイスフランへの流入など為替相場での動きもそうですが、
金など商品や資源への資金流入は、リサイクル・ビジネスにも大きな影響を及ぼします。
資源は、こうしたマネーの影響のみならず新興国の経済成長に伴って実需が伸び、供給が
その伸びに比例して増加しないことによる需給ギャップも相場上昇の重要要因ですね。
当社が特に深く携わっているプラスチック・リサイクルは原油相場にかなり連動性が高く、
最近は80ドル~100ドル/バレル近辺で比較的「高止まり」しているため、中国など資源
需要旺盛なアジア等新興国で再生プラスチックへのニーズが高まり、活発な原料調達
(使用済みプラスチックの輸入)が行われています。
元々日本では「廃棄物の抑制」という視点でのリサイクルが重要視され、引き取りには
排出側が料金を支払って処理(再生等)を委託するといった業態を中心に市場を形成
してきました。
そこでは、「排出者に適正料金を払わせるための法規制や企業イメージの遵守をどう
納得・共感してもらうか」がリサイクル・ビジネスの主要な課題でした。そのため、
リサイクル事業者は「コンプライアンス重視や自社のイメージアップ、より付加価値
(「経済的価値」というよりも「廃棄物の削減率=リサイクル率」)の高い再生へ
取り組んできました。
しかも、そうしたリサイクルへの取り組みに、行政や金融機関などが積極的に支援し、
事業者側もそれが「ビジネスの成否を判断する基準」であるとの認識で事業が進め
られてきました。
こうした取り組みは、経済活動というより社会活動の側面が強くなり、「お金が
かかります」。
ところが、前述の経済情勢がこうした「リサイクル・ビジネスの価値」を根本から
変革しようとしています。
「廃棄物の削減」という社会的価値もさることながら、「産業資源の獲得」という
グローバルな経済活動の中で重要な役割を担うようになってきたのです。
そこでは、経済的価値が非常に重要です。
「生産コストを抑え、再生資源としての品質をいかに安定的、高水準化するか」が
重要であり、比較対象が「廃棄物の削減」よりも「バージン資源との比較優位」に
なってくるのです。
こうなってくると、高コスト体質で運営してきたリサイクル・ビジネスでは不利
になってしまいます。とはいって社会的な価値がおざなりにされてはいけないのは
勿論であり、コンプライアンスを前提とした経済競争を勝ち残ることが求められて
いるわけです。
「厳しい」と思っても、よく考えたらそれってほかの業種・業態と全く同じです
よね。
とはいえ、これからますますグローバルに展開していく日本企業のビジネス活動
において、リサイクル・ビジネスがもたらす資源供給の役割は重要になってきます。
新しい役割を担えば、そこに新しいアイディアやビジネスチャンスが生まれます。
伝統的で保守的な業界であったリサイクル業界が今後ますますおもしろくなって
きましたね。
ドルやユーロからの逃避や円やスイスフランへの流入など為替相場での動きもそうですが、
金など商品や資源への資金流入は、リサイクル・ビジネスにも大きな影響を及ぼします。
資源は、こうしたマネーの影響のみならず新興国の経済成長に伴って実需が伸び、供給が
その伸びに比例して増加しないことによる需給ギャップも相場上昇の重要要因ですね。
当社が特に深く携わっているプラスチック・リサイクルは原油相場にかなり連動性が高く、
最近は80ドル~100ドル/バレル近辺で比較的「高止まり」しているため、中国など資源
需要旺盛なアジア等新興国で再生プラスチックへのニーズが高まり、活発な原料調達
(使用済みプラスチックの輸入)が行われています。
元々日本では「廃棄物の抑制」という視点でのリサイクルが重要視され、引き取りには
排出側が料金を支払って処理(再生等)を委託するといった業態を中心に市場を形成
してきました。
そこでは、「排出者に適正料金を払わせるための法規制や企業イメージの遵守をどう
納得・共感してもらうか」がリサイクル・ビジネスの主要な課題でした。そのため、
リサイクル事業者は「コンプライアンス重視や自社のイメージアップ、より付加価値
(「経済的価値」というよりも「廃棄物の削減率=リサイクル率」)の高い再生へ
取り組んできました。
しかも、そうしたリサイクルへの取り組みに、行政や金融機関などが積極的に支援し、
事業者側もそれが「ビジネスの成否を判断する基準」であるとの認識で事業が進め
られてきました。
こうした取り組みは、経済活動というより社会活動の側面が強くなり、「お金が
かかります」。
ところが、前述の経済情勢がこうした「リサイクル・ビジネスの価値」を根本から
変革しようとしています。
「廃棄物の削減」という社会的価値もさることながら、「産業資源の獲得」という
グローバルな経済活動の中で重要な役割を担うようになってきたのです。
そこでは、経済的価値が非常に重要です。
「生産コストを抑え、再生資源としての品質をいかに安定的、高水準化するか」が
重要であり、比較対象が「廃棄物の削減」よりも「バージン資源との比較優位」に
なってくるのです。
こうなってくると、高コスト体質で運営してきたリサイクル・ビジネスでは不利
になってしまいます。とはいって社会的な価値がおざなりにされてはいけないのは
勿論であり、コンプライアンスを前提とした経済競争を勝ち残ることが求められて
いるわけです。
「厳しい」と思っても、よく考えたらそれってほかの業種・業態と全く同じです
よね。
とはいえ、これからますますグローバルに展開していく日本企業のビジネス活動
において、リサイクル・ビジネスがもたらす資源供給の役割は重要になってきます。
新しい役割を担えば、そこに新しいアイディアやビジネスチャンスが生まれます。
伝統的で保守的な業界であったリサイクル業界が今後ますますおもしろくなって
きましたね。