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イギリスで66位,ではニッポンでは?

2007年08月08日 | 時事
「IT技術者は仕事に対する満足度が低い」--英大学調査

 ニッポンの話かと思ったらイギリスの話である。ほんぢゃイギリスでも我が仲間はビンボーなのかと思ったら「10人に1人は年収1千万円を超えている」のに満足度が低いのだそうだ。満足度なんかどうでもいいから年収1千万円を得てみたいと夢見る我が身には縁の遠い話では,ある。

 が,それにしても81の専門職を対象にした調査で66位とは笑っていられない数字ではないか。調査に当たったバース大学(おおバースか,と思った阪神ファンのヒト,関係ないからね)のローズ教授(横浜ファンも同様)によれば,イギリスのIT技術者たちは他の専門職に比べ「関与,達成感,仕事の保障,与えられる教育や訓練の4つの点で満足度が低い」のだそうだ。なるほど,報酬ぢゃないのね(貰ってるヒトはそういうんだよな,とちょっと思うが)。

 ひとつひとつ見ていこう。「関与」ってのはつまり自分の仕事が会社,あるいは顧客に対して意味あるものと思えるかどうか,ということだろうか。オレに関して言うと会社,顧客ぐらいだったら,十分(すぎる?)関与してる感じがするなぁ。,もっと大袈裟に社会への関与とかの話なのかな。……自分が仕事で社会に貢献できていると思えないと満足度が下がる? そうなるとオレも難しいが。……社会保険庁のプログラムを作った奴に聞かせてやりたいような言葉ですな。

 次は「達成感」。……これもオレはあるけどな。請け負う仕事が小規模だからかも知れぬが,一仕事終わればそれなりの達成感は感じる。昔のように「打ち上げ」と称して会社モチで大騒ぎなんてことはなくなったけど,自腹で飲みに行ったりはするし。なんてのか,仕事にうまくカンマやピリオドを打てないってことなのかしら。

 「仕事の保障」。これは大いなる問題ですな。調査対象のイギリスの連中がどうなのか知らぬが,オレのような請負仕事が主要な収入源であるニンゲンは「次の仕事が来るのかどうか」がのべつ頭を離れない重大事なのである。いや,オレだけぢゃない。今の企業は仕事がなければすぐにヒト減らしして派遣とかで済まそうとするので,もっとでっかい企業に勤めているヤツにも同じようなことが言えるようになってきてる。

 最後の「与えられる教育や訓練」。これも大事。20代で次合格した公務員試験の成績に乗っかってれば天下り含めて生涯安泰な公務員の皆さんと違い(そうでないヒトもいるのは知ってるけどね),この業界では次から次へと新しい技術やパラダイムが出てきてそれを追いかけていかないといけないのだ。いわば漕ぎ続けていないと倒れてしまう自転車みたいなもんなので,適切な教育や訓練の機会(時間だけでなく費用もだ)がないということは即技術者としての将来の不安に繋がるのである。

 うーん,こうして列挙してみると我ながらどえらいキツイ職業である。それでビンボーなんだから同じ調査を日本でやったら66位にも踏みとどまれないかも知れないな,え? そんなビンボーなのはお前だけだって? そんなぁ。


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