地味に地道に飄々と

風の向くまま気の向くまま、心のいっちゃん真ん中に、ちゃんと芯が通ってりゃ、それでいいんじゃなかろうか。

篠山マラソンを走る(後篇)

2011-03-07 00:17:52 | Weblog
スタートしてしばらくは思った通り進まない

スタートライン通過はスタートしてから約6分後、それでも去年比べたらって感じではある
そして『流れに乗るな、流れに乗るな』と自分に言い聞かせながら走る
抜いても抜かれてもとにかく自分のペースを維持する

『1キロ6分』俺が一年間走って来た培った体内時計を信じて5キロ毎の掲示を目安にしながら走る

5㌔、10㌔を30分、1時間をそれぞれちょっと切るくらいで通過
最高の入り方が出来た
そして何より体が軽い、これはかなり踏ん張れそうだ
20㌔付近で左足に違和感を感じるも24キロ付近ではその違和感は消えていた

ハーフを2時間1分
30キロを2時間56分

去年あれだけタイトだった関門を、30分程度の余裕を持ちながら通過していく
そして、35kを過ぎ36kの最終関門を3時間半で通過
間違いなく去年の俺を超えていった

その瞬間思わず涙が溢れて来た、去年の悔しい思いをやっと置いて行ける
無意識にそう思ったんだろうか・・・

これなら4時間ちょいでゴール出来そう、そう思ったがマラソンはそんなに甘くはない
36kを超えた位から体中が痺れてくる
正座を長時間した後の足の痺れ、それが全身で起こってるような感じ、腕から顔から胸から・・・
一歩踏み出すごとに両ふくらはぎと右足太ももの裏が今にもつりそうに悲鳴をあげる

37k、遂に歩きだす
36k超えた満足感とここまでくれば歩いても充分ゴール出来るだろうという安堵感が足を止めてしまった

だが、ここからの1キロが歩いてても長い長い
踏み出すごとに足は異常を訴える、歩き出したもんだから体は冷える

アカン、ここまで来てリタイヤするんか?そんな思いもよぎる

それでも最後の最後で踏ん張らせてくれたのは沿道の方の声援、そして同じく走っている方の激励だった
萎えそうな心を奮い立たせて残り1㌔

もうガス欠だと思った自分の体にもう一度火を入れて走りだす

そして、ゴール・・・

セルフ計時で4時間29分

ゴールした後、涙がまた出て来て止まらんようになる
自分がやって来た事が結果として返って来た喜びをこの年で初めて知った

足は痛いし、辛いししんどい
でもこの瞬間
この一瞬は多分何にも代え難い
今まで誰かに感動を貰った事は何度もあるスポーツだったり映画だったり
でも、自分がした事で自分が感動する事なんか初めてだわ

次はちゃんと最後まで走り切ってゴールしたいね、もう少し頑張ればサブフォーも見えてきそうだ

でもま、今日のところはお疲れ俺、よく頑張ったな

篠山マラソンを走る(前篇)

2011-03-07 00:16:10 | Weblog
心が折れる音、それをリアルに聞いた事のある人はどれくらいいるだろうか?
去年の篠山マラソン、みぞれ交じりの雨の中濡れて冷えた体に鞭打って35キロまでやって来た俺の耳に聞こえたのは『最終関門まであと2分、残り800M!』と言う係員の声だった

『あ・・・・』
確かに、間違いなく心が折れる音が聞こえた
そしてその場で止まってしまい、タイムアップを迎えた

それから1年、あの瞬間の気の抜ける感覚はまだはっきり覚えている
それを払拭するためにやって来た今年のこの日

最重要事項は当然完走、でもそれが無理だった時でも最後の一秒まで前に進もう
そう心に決めて篠山市へ向かう

天気は薄日が差すものの全体的には曇天、それでいて気温が下がり過ぎない13度、風は微風
今年完走出来なきゃ完走するチャンスないかもってくらいのベストコンディション、クソミソに寒かった去年とはえらい違いだ

さて、その去年の最大のミスはスタートポジションが後ろ過ぎた事とスタートしてドスローの流れに乗ってしまった事だと思っていた
俺のブロックは去年も今年も一番後ろのDブロックだったが去年はスタートブロックに行くのが遅くなってしまいその中でも後方に位置してしまったせいでスタートしてからスタートラインを通過するだけで10分以上かかってしまった
更にドスローの流れで入ってしまいその流れから抜け出せずに常に関門通過がタイトになってしまい最終関門で引っ掛かった

今年はその教訓を活かし、Dブロックでも早めに前目の位置を確保
これだけで多分5分とか変わってくる

気持ちを高める

平成23年3月6日10時50分

さあ、行こう・・・!