JST- CNN/APによると、ジュネーブにある世界保健機関(WHO)は7日、トルコ東部ワン県で鳥インフルエンザにかかって死亡したとみられていた15歳少女と弟(14)が、高病原性鳥インフルエンザのH5N1型ウイルスに感染していたことを確認したと発表した。
H5N1型ウイルスによる人間の感染死が、東南アジアと中国以外で確認されたのは初めて。
姉弟と同様の症状で入院していた11歳妹も6日に死亡しており、トルコ当局とWHOは死因の確定を急いでいる。
WHOのチェン報道官によると、トルコではさらに入院中の子供2人がH5N1型に感染していることが確認された。またトルコ保健当局が患者約30人について、鳥インフルエンザ感染を調べている。
死亡した子供3人は、はイラン国境に近いワン県北のドグベヤジト村に住んでいた。WHOは8日にも、ワン県の中心都市ワンに専門家5人を派遣し、ウイルスの感染経路を調べる。
死亡した3人の家は農家で、ニワトリを飼っていた。子供たちはニワトリの死体で遊んでいたとされている。
トルコ政府はワン県で家禽(かきん)1万2000羽の処分に着手。国境を接するイランでは、国境周辺の移動を制限した。
トルコのアクダー保健相は7日、鳥インフルエンザが人間から人間へ伝染した形跡はないと強調し、人間同士の集団感染の危険性は少ないと話している。
日本では茨城県を中心に鳥インフルエンザが大量発生している。いつ感染者がでてもおかしくない状況にあることを政府はもっと国民に喚起すべきである。
(参照)
■日本国内での発生と経過
2004年1月12日 山口県で発生した。国内では79年ぶり(高病原性ウイルス・H5N1型)。
2004年2月17日 大分県で、家畜のチャボに感染が発生(同H5N1型)。
2004年2月27日 京都府丹波町(現・京丹波町)の養鶏場「浅田農産船井農場」で同20日ごろから感染による大量死が発生。後、国内三例目の感染との発表(同H5N1型)。
2004年3月4日 同丹波町の「高田養鶏場」に鶏の殺処分命令。後、国内四例目の感染との発表(同H5N1型)。船井農場からの二次感染か。
2004年3月7日 3/05に船井農場に隣接する敷地と、隣町の園部町(現・南丹市)で発見された野性のカラスの死骸各1羽から、ウイルスを検出(H5N1型)。同・二次感染か。
2004年3月10日 3/05に大阪府茨木市で捕獲されたカラス1羽からウイルスを検出(H5N1型)
2004年3月12日 3/4と同5日に丹波町で捕獲され、死亡してから同6日に同町役場に持ち込まれたカラス2羽から、ウイルスを検出(H5N1型)。
2004年3月13日 3/10に丹波町で発見されたカラスの死骸からウイルスを検出(H5型)
2004年3月17日 京都府亀岡市で3/14日に発見されたカラスの死骸からウイルスの検出。亀岡市は丹波町に隣り合う園部町に隣接。また、大阪府茨木市の、3/5日に感染したカラスが捕獲された民家の庭先で死亡した別のカラスから、簡易検査キットで陽性反応が出たことが発表される。各々カラス間での三次感染の可能性。
2004年3月18日 韓国で流行したH5N1型ウイルスと、山口、大分、京都で検出されたウイルスがほぼ同一であることが判明。双方のウイルスの遺伝子の塩基配列が99%以上一致。
世界の鳥インフルエンザを巡る動き
1997年 初めて人への感染を香港で確認(H5型)。18人の感染者のうち6人死亡。感染拡大防止のため香港全域の鶏約450万羽を処分
1999年4月 別の型(H9型)の人への感染を香港で確認。ウイルス分離に成功
2001年5月 香港でH5型感染による鶏大量死。約120万羽を処分
2003年2月 中国南部に里帰りした香港の男性ら2人がH5型で死亡
4月 オランダ人獣医師が感染死亡(H7型)
5月 ドイツで鶏3万羽感染
12月 韓国中部でH5型による鶏の大量死。185万羽を処分
2004年1月 ベトナムで鶏が大量死(H5型)
タイ、ベトナムで死者発生。中国・台湾・カンボジア・ラオスでも感染が確認される。
2月 アメリカで鶏への感染が確認される。
3月 カナダで人に感染との報道(H7型)。
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