振り返らないって強がってみる。
私が私の奥で動いてるものにどうしても触れたいのだと思う。
思い出と呼ぶことできっと何かが嘘になってく。
"何か"だなんて、まだ曖昧なままでいたいとも思う。
会わなければ忘れられると思っていた。
会わなければ会わない分、思い出は増えることなどないのに。
会わなければ会わない分、どうして私の中で募ってくんだろうかと思う。
考えれば不思議なことだけれど、考えなければとても当然のことにも思える。
忘れることがいいことだと思った。
私のすべきことだと思った。
好きじゃなくなるために必要な道順だと思った。
無関心でいられない自分を思い知った。
好きだったことを忘れられるような人を好きだったわけじゃなかった。
過去の恋の全てにあることだと思うことにした。
私の中ではあるべきことなのだと思った。
これは通過点だと思うことにした。
誰か他の人に恋できるようになるまで時間がかかるけれど。
うまく笑えないことがもう少し続くだろうけれど。
些細な仕草を繊細に重く捉えがちだけれど。
ずっとそのままで相変わらずにいて欲しいと思う。