移動する方向で「質量を持つ/持たない」が変わる“奇妙な粒子”発見 国際チームが研究発表
クマムシの驚異的な放射線耐性の秘密が遺伝子に着目した研究で明らかに
>分析の結果、クマムシの放射線耐性には大きく分けて3つのメカニズムがあることがわかりました。1つ目のメカニズムには、細菌から遺伝子の水平伝播(HGT)によって移入した可能性がある「DODA1」という遺伝子が関係しています。DODA1は放射線に反応して、主に植物や菌類、細菌などにみられるベタレインという色素を生合成します。このベタレインが放射線によって生成される有害な分子を中和
>2つ目のメカニズムは、クマムシに特異的なタンパク質である「TRID1」が放射線によって誘発され、相分離を含むプロセスで通常よりもはるかに速くDNA損傷が修復される
>3つ目のメカニズムは、ミトコンドリアでアデノシン三リン酸(ATP)産生に関わる「BCS1」「NDUFB8」という2つのタンパク質が、放射線に反応して増加するというもの。これにより、ミトコンドリアでのATP産生と酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の再生が加速し、DNA損傷の修復が促される