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赤松敏弘Vibraphone Connection・談話室

土曜の午後はリビング・タイムでおひとり様ジャズ喫茶

「土曜の午後はリビング・タイムでおひとり様ジャズ喫茶」
そもそもヴィブラフォンなどという世間から見れば特殊な楽器を選ぶくらいですから、大編成の音楽よりも小編成、それも相手が一人、二人とか、三人くらいを相手に演奏することしか頭にない人間でも、例外的に好きな大編成ものがあります。
一人では決してできない表現を持っているもの。
 
その代表がジョージ・ラッセル。この手の作編曲家としてよく対抗馬とされるのがギル・エバンス。ジョージ・ラッセルをラヴェルとすれば、ギル・エバンスはドビュッシーでしょうか。
 
 
ともあれジョージ・ラッセルにハマったのがこの1972年に制作された「LIVING TIME/Bill Evans, George Russell Orchestra」(CBS)。その年のスイングジャーナルで録音レポが掲載されているのを見つけてから今か今かと発売を待ったアルバムでした。ちょうど高校の音楽科に進学した直後のことで、僕の練習室だった視聴覚教室のステレオで大爆音できいてシビレました。
 
 
実家に帰るとアナログのLPとデジタルのCDで聴けるのでワクワクします。
音楽に自然の風景とか情景が浮かぶような音楽寄りを歩んできましたが、真逆の人間の葛藤や修羅場の図のような社会的表現として最も好きなのがこのジョージ・ラッセルのアルバムです。
 
 
中学の頃の歴史がたくさんある実家にはレコード以外に愛読していたスイングジャーナルもたくさん保存しているので、この時期の何冊かを引っ張り出して読みながらのジャズ喫茶です。
 
 
本当にジョージ・ラッセルの作品の中では一番好きで、この音楽の展開はまさに人間の心情変化。揺れ動く人間の心理を見事に音として書き表していると思うんです。
 
聴いていて音楽が高揚してくると・・・「ほらみたことか!」とか「だから言ったじゃないか」とか「もう、どーするんだい。あ〜あ、知らないよー」という半ば絶望と隣り合わせの状態のうねりが聞こえてくるんですね。
 
こんな音楽は他にあったかなぁ。。。
っあ、ラヴェルの「ボレロ」があった。あのクライマックスのドロドロの感じ、似てます。情熱とも言えますが情念にちかい。表面的なドビュッシーの世界にはないな。
 
この時代(1972年)ですから魂は完全にロックですね。ぶち壊す魅力。
スイングジャーナルの1972年12月号の「問題作を試聴する」というコーナーの論評。
 
 
タイトルだけ見ても面白いです。
 
きょ、きょ、去勢!???
 
うーん。。
 
なんか棘があるけど共感・・・
 
普通という定義が曖昧・・
 
今、これだけはっきりと言い切る場所がどんどん亡くされていて物事がどんどんつまらない方向に彷徨っているのを感じます。
 
 
1971年7月号にもジョージ・ラッセルの作品を「問題作を試聴する」で取り上げていました。
 
賛否両論。文化が正常な証拠ですね。
 
論じる事を忘れたところには文化も文明も生まれませんよ。
 
ジョージ・ラッセルのこのアルバムを聴いて「ほら、見たことか!」「だから、いったろー!」「あーあ、もう終わりじゃん!」と聞こえてくるのが爽快でたまらない土曜の午後のリビング・タイム
 
 
でした!
 
 
 
 
【期間限定公開/無料動画】
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最新の動画です。2022年11月に栃木県足利市のartspace&cafeで行われた彫刻家藤岡孝一氏の個展BLUEの中の「JAZZ in BLUE」での演奏からダイジェスト。
約27分間の動画です。
写真をクリックするとartspace&cafeのページに飛びます。最初にコマーシャルが入る場合がありますのでご注意ください。
➡︎
演奏:Toshihiro Akamatsu(vibraphone) Hakuei Kim(piano)
 
・Straight, No Chaser......Monk
・Violet Rays.....Toshihiro Akamatsu
・Synonym......Toshihiro Akamatsu
・White Forest......Hakuei Kim
・Beyond the Dream......Toshihiro Akamatsu
・Lake Sagami......Hakuei Kim
・The Gleaner......Toshihuro Akamatsu
enc
・Blue in Green......Miles
 
Nov/13/2022 artspace&cafe @ Ashikaga, Tochigi.
 
Coming Soon!
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2023年3月30日(木)湘南・茅ヶ崎「Storyville
18:30開場/19:00開演
ハクエイ・キム(p) 赤松敏弘(vib)
MC: 3.850円+od

〒253-0056 神奈川県茅ヶ崎市共恵1丁目8−19 中島ビル 1F
☎️0467-91-9604
━━━━━━━━━━━━━━
2023年4月4日(火)千葉・柏「Nardis
19:30開場/20:00開演
ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)


MC 3630円 + od
問い・予約 04-7164-9469

━━━━━━━━━━━━━━

【プロデュース情報】
 
2023年1月25日発売!
現在の東京のジャズシーンで既にライブでは人を振り向かせる存在となりつつある新人実力派ヴァイビスト・吉野智子。今回そんな彼女のデビュー作のプロデュースを担当しました。
スタンダードもオリジナルも一つ一つ吟味して揃えた瑞々しさに溢れた作品に仕上がっています。試聴された方からはとても新人とは思えない堂々としたプレイに驚きも寄せられています。
メンバーは現在の東京のジャズシーンの若手を代表する精鋭揃い。
是非是非応援宜しくお願い致します。
 
KALEIDOSCOPE / カレイドスコープ
Tomoko Yoshino / 吉野智子
3000円+税
2023年1月25日発売 (WISE RECORD/WR-202301)
 
全国のCDショップ及びネットショップからお手元に。
 
■演奏
Vibraphone : 吉野智子 Tomoko Yoshino
Piano : 雨宮彩葉 Ayaha Amamiya
Bass : 鉄井孝司 Koji Tetsui
Drums : 小田桐和寛 Kazuhiro Odagiri
 
他。
 
■吉野智子WEB
今回は新たな試みとしてCD発売と同時にサブスクでの配信もスタートしました。
 
詳しくはこちらのページから
■Tomoko Yoshino's subscription link
 
皆様、応援宜しくお願い致します!
 
━━━━━━━━━━━━━━

■赤松敏弘 official site VIBRAPHONE CONNECTION
発売中のCD、ライブ情報、電子書籍やインタビュー掲載誌等、ジャズ、ヴィブラフォン、演奏法、ジャズセオリーと、ジャズやビブラフォンの周りにある様々な疑問も解決するお役立ち情報も満載。
1997年開設以来のユーザーからの様々な質問や情報交換もアーカイブとして保存中。是非一度お立ち寄りください。
( http://www.vibstation.net )



■赤松敏弘 FaceBook ( https://www.facebook.com/akamatsu.toshihiro/ )




■赤松敏弘 Twitter




それでは今日も楽しい一日を!

 


【放送 / ラジオ、テレビ

今週のオンエア (2月16日~2月22日) 
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【テレビ】
東京MX2 (地デジ9ch + ▲up)

番組名『ヒーリングタイム&ヘッドライン・ニュース』

癒しの映像+最新のニュース+最良の音楽。

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■平日(月〜金) 12:10〜12:29 ■金曜 25:35 都知事定例会見終了後 〜27:00
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“路面電車のある風景 - 1”

『NEXT DOOR - NEW LIFE/赤松敏弘』(2020年作)


演奏:赤松敏弘(vib)ハクエイ・キム(p)市原ひかり(tp,flh)酒井麻生代(fl)須川崇志(b)小山太郎(ds)佐々木優樹(g)


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■土曜 17:30〜18:00 ■日曜 17:30〜17:38
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“ねこの足跡”

21年6月、7月、8月、10月ヴィブラフォン部門【Amazon's Choice】選出作品『NEXT DOOR - birth of the swift jazz/赤松敏弘』(2000年作)


演奏:赤松敏弘(vib)ユキ・アリマサ(p)養父貴(g)新澤健一郎(kb)平石カツミ(b)斉藤純(ds)相内勝雪(mnp)他。

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■土曜 5:00〜6:00 ■日曜 5:00〜6:00
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“東京点描 城南1”

『SPARKLING EYES/YUKARI』(2021年プロデュース作)


演奏:YUKARI(vib,mar)飯島瑠衣(p)中林董平(b)森永哲則(ds)guest:赤松敏弘(vib)

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■平日(月〜金) 27:00〜28:00 ■土曜 18:00〜19:00 / 28:00〜29:00 ■日曜 18:30〜19:00
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散歩の風景 夏から秋NEW!

『KALEIDOSCOPE/吉野智子』(2023年プロデュース作)


演奏:吉野智子(vib)雨宮彩葉(p)鉄井孝司(b)小田桐和寛(ds)



首都圏以外の方はこちらの「エムキャス」で全国からスマホやパソコンでリアルタイムにお楽しみいただけます。
★エムキャス→https://mcas.jp/c/mx2.html
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