水曜日が待ち遠しい!

映画の感想。TVで放映された旧作などを中心に。現在ほぼ休止状態につき更新予定なし。

NHK-BS2「その場所に女ありて」

2005年11月23日 | TV番組で
今週は鈴木英夫監督作品が連日放送されていますが、正直この監督さんのこと、まったく知りませんでした。なので今回たまたま昭和30年代に生きる女性が主役ということで興味本位で観た「その場所に女ありて」ですが、自分の好みにストレートど真ん中の作品でした。いやいや、こういうめずらしい作品を観ることが出来てすごくラッキーでした。

今まで自分の中での昭和30年代の女性像というと高校を卒業してちょこっと花嫁修業とか腰掛程度の気持ちで就職して20歳前後で見合いの話が来て即結婚→子どもを産んでそのまま一生専業主婦、という人生が大半だと思っていただけに、当時としてはカナリ少数派であろう『銀座の広告代理店に勤務する27歳独身女性』矢田律子の生きざまがすごく新鮮かつ輝いて見えました。また演じる司葉子がそのヒロイン像にピッタリで、女性なんだけど男性以上に「オトコマエ」なので観ていて思わず惚れてしまいました・・・。また彼女の同僚の田島祐子も矢田以上のオトコマエで、職場の女性たちのことをいつも気遣い叱咤激励しているさまがカッコよかったです。(しかも彼女は普段からなぜか男言葉で喋っているし)
この映画に出てくるBG(今風にいうとOL)たちは、職場で「お飾り」的な存在ではなく、男性と同等の仕事量をこなしてます。夜は男性社員と一緒にマージャンに興じているし、バーに立ち寄りストレスを吐き出してるし、タバコもオフィスでプカプカ吸いまくってます。(壁に寄りかかってタバコを吸う司葉子がカッコよかった~

映画のストーリーは広告業界の中で、クライアントと契約を取るまでのライバル社との攻防が中心なのですが、その過程で矢田とライバル会社社員との恋愛、社員の引き抜き、広告デザイナーの退社独立、同僚の自殺などいろんなエピソードが展開されますが、女性を主役にしておきながら(多少恋愛要素はあったものの)徹底的に企業ドラマとして描いているところが司葉子のオトコマエな容姿にとても似合っていた秀作でした。

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