スペインワインの輸入量が増える中、小説「ドン・キホーテ」やミュージカル「ラ・マンチャの男」の舞台となった同国のカスティーリャ・ラ・マンチャ州のワイン普及を目指す地元財団が、千葉・幕張メッセで2~5日に開かれた国際食料・飲料展示会「FOODEX JAPAN2010」に初出展し、来場者から熱い視線が向けられた。
出展したのは、2004年に発足したカスティーリャ・ラ・マンチャ・ワインカントリー財団。同州のブドウ畑は首都、マドリードの南東部にあたる国の中央部に広がり、50万ヘクタールを超え世界最大級で、同国のワイン生産地の半分を占める。栽培品種は白ワイン用のアイレンが圧倒的に多く、赤ワイン用のセンシベル(テンプラニーリョ)が続く。
かつては「がぶ飲み用の安酒」という印象が強いバルクワイン(自家詰めせずに売られ、ブレンドされて別ブランドで販売されるワイン)の供給地として知られたが、最近は木の植え替えや最新技術の導入、地域外からの投資などにより、「顔の見えるワイン」として品質が飛躍的に向上。若飲みタイプばかりではなく、たるで長期熟成させた赤ワインのコストパフォーマンスが高いことから、国際市場での競争力をつけ始めている。
同州農業・農村開発省ゼネラル・ディレクターのフランシスコ・マルチネス・アロヨさんは「日本の伝統料理にも合う。若い世代にアピールしていきたい。一度テイスティングしたら、皆さん気に入るはず。日本の市場に期待している」と話した。
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