悪魔の毒毒BLOGGER'S ROOM

徒然にと思えばいつのまにか毒づいてばかり。そこで某B級映画に引っ掛けこのタイトル。映画よろしくその安っぽさを笑ってくれ。

貧富の格差

2005-10-20 13:15:43 | Weblog

 10/19付けの朝日新聞朝刊に 酒税改革「変化球」 という見出しの記事があった。財務省がビールを減税するかわりに第三のビールを増税しようという案を出したという内容だ。
 財務省は第三のビールがこのままシェアを伸ばすと税収が減るので困る。単純な増税は反発も大きいしイタチゴッコを繰り返すことになるので根本的な税収確保の解決にならない可能性もある。そこでビールと第三のビールのどちらがシェアを伸ばしても税収を相互補完できるようにしたいということらしい。

 記事は業界の受け止め方も伝えている。各社それぞれビールと第三のビールの出荷や収益の構成比率が異なるので、財務省の案が採用されたときの影響も違う。しかし財務省の業界分断作戦にも足並みは乱さないとのこと。

 消費者意識を全く考慮しないゲーム感覚で出したような税制案に分断作戦ですか。いかにも役人的な考え方ですね。

 いわゆるサラリーマン増税が世の中を騒がしていますが、この財務省案も金のあるところに優しく、無いところに厳しい酷い案。発泡酒増税の時は業界に対して「消費者はビールに戻る」と説得したらしいが皮算用通りにはいかなかった。
 どうして役人は消費者意識を理解することができないんでしょうか。どうして国は貧富の差が開くようなことばかりするのでしょうか。全く理解に苦しみます。

 減税をして景気回復をはかり、企業の業績が回復して全体として景気は回復基調にあるのかもしれない。しかしそこで「それでは増税しましょう」となったときに、まだ景気回復の恩恵を受けていない層から税を取ろうとする。

 なんだかんだと言ってもまだまだ豊な日本でその程度のことと言えなくもないが、問いたいのはその姿勢だ。
 貧富の差が広がることにどんな重大な問題があるかを理解していないのだろうか。国というものが一体何のために存在しているのか理解していないのだろうか。まさかそんなことあるわけない、と言いたい所だが、彼らのやり方にその疑念がどうしても消えない。

 失って初めて気づくものがあるというが、政治家の口からそのような言い訳を聞くことがないように祈っている。