出会いの感謝と予習

内診と採血のためだけの診察のための上京で
その時に会って話せる人がいるというのはちょっと
良くて、あながち、診察日が億劫ばかりではない。

以前、住んでたから都内には詳しいからいいような
ものの自分の希望する治療を受けるために他県
の病院を探して単身で入院するというのはけっして
楽なことではない。誰にでもオススメとは言えないが
それでも自分の納得ということを考えれば地方に
住む者にとっては多少、不便でも質のいい治療を
選んだ方がいいのは決まっているが簡単ではない。

そういう中で気の合うルームメイトと出会って気を
かけてもらえるというのは私はとても恵まれてるんだ
と思う。退院する前に主治医に私を拾ってくれたお礼を
言った。「何かの縁でしょう」と言われた。
私は偶然というのはなくて、すべて必然だと思っている。
医師やルームメイトとの出会いは必然なのだ。そう思う。
でも、わがままな患者を尊重してくれる医師の優しさと
一時のルームメイトが、がん友になって思いやって
くれるというのは幸運以外何ものでもない。

ここ数年、仕事上で知り合う人はいたけど親しくしたいと
思うことはなかったし必要なかった。大人になって人と
仲良くなることは年々、無くなった。こういう形で
こういう、人とのつき合いをするとは思ってもいなかった。

ランチを食べてお茶を飲んで話すだけ。
でも話は尽きない。半年ぶりというのもあるけど。
体験したくないことをお互い体験して当事者同士で
なければ話せないことはたくさんある。また言わなく
てもなんとなく感じるところもあったり。
がん友が元気で暮らしてることが何より嬉しい。

がんになったことは私がステップアップするために
必要だったということをつくづく感じるしよい経験
だったと思う。次に何が起こるか予測は出来ないが
かなりのことは受け入れられる予習だと思える。