万葉集の中に、 東歌と呼ばれるものがある。 その中の一つ。 信濃なる千曲の川のさざれ石も君し踏みてば玉と拾はむ [仮名],しなぬなる,ちぐまのかはの,さざれしも,きみしふみてば,たまとひろはむ 誰でも誰かにこう歌ってほしいだろう。 或いは、 誰でも誰かにこう歌いたいだろう。 喜びにも色々あるが、 最後に辿り着く喜びは、 この歌にあるような、 自分の心の中にしか湧きあがらない喜びだ。