goo blog サービス終了のお知らせ 

自衛隊物語

高校卒業した直後に、自衛隊になぜか入隊してしまった物語をつづります。

初めての10キロ行軍訓練

2012-01-20 21:01:00 | 日記
今日は、初めての10キロ行進
50キロの重装備で、行軍演習を行う。

もちろん、最初は、久しぶりにに駐屯地から外に出られるので楽しみにしていた。
しかし、いままでこれほど10キロが遠いと感じたことはなかった。

朝、軍服とリュツクサックを背負う。野外用のテントもはいっているので、50キロの重さになる。

中には、雨よけのカッパにエンピといわれる小型のスコップがはいっている。

この使い方を聞いて驚いた。
野外では、トイレがないので、このスコップで穴を掘り、そこで排便をするために使うのだ。

ワイルドすぎる・・・・・。
さすがの僕も抵抗を感じた。

そして、15キロの小銃を背負う。
これは、アメリカ式で、1968年型  つまりアメリカ軍のお下がりだろうと考えた。

いよいよ出発した。
ひたすらに歩き続けた。

腰に水筒を手に持ち水を補給する。
暑い・・・。のどが渇く。

僕は、10キロがこんなに遠いとは思いもしなかった。
足が痛い・・・・。

なれない軍靴での行軍演習、僕の足は限界を超えていた。

坂道を歩くときに、足に激痛が走る。
どうやら靴ずれが両足に出来たらしい。

それでも休ませてくださいとは一言もいえない状況。
痛みで、脂汗が頬をぬらしていく。

ようやく休憩時間が来た。
靴を脱ぐと、かかとはみごとに皮が両足めくれている。

履いていたソックスは血だらけになる。
もう歩けない・・・・。

僕は限界を感じた。自衛隊に入りこんな辛い目に会うなんて・・・。
涙が出そうになった時、小隊長からバンドエイドを頂いた。

”がんばれ。”その言葉に、普段 鬼のように感じていた教官にたいして
人の暖かさを初めて感じた。

コメントを投稿