2in20 nagoya ~トゥー・イン・トゥエンティ ナゴヤ~

名古屋発信のセクシュアルマイノリティとアライ(支援者)のための団体のブログです。活動紹介、ニュースなどを取り上げます。

広告とジェンダー

2008年01月29日 16時08分33秒 | Gender
留学していたアメリカの大学で、広告に関する授業を取りました。


テレビコマーシャルや雑誌の広告など広告全般を広く取り上げ、それらの歴史や、時代ごとにどのように広告が変わっていったかという深~い分析などてんこ盛りの内容で、とても興味深い授業でした。



その中で何週にもわたって勉強したテーマが、「広告とジェンダー」でした。



広告とジェンダーは密接に関係していて、広告を学ぶ上で避けては通れないトピックであるようです。




授業ではまず、女性がモデルとして起用されている広告をいくつも見ました。そうすると、ある傾向に気が付きます。


当然広告にもよりますが、女性モデルの露出度が高い広告が非常に多いのです。


そんなところでそんな格好しないだろ!というような、現実世界ではまずありえない服(布?)を身にまとって、女性がポーズを取っている広告が数多くあります。


男女どちらもが起用された広告で、男性の露出度は大して高くないのに女性は非日常的なレベルの露出をしているということはよくあります。




ほかにも、女性のポーズや手の形にも(!)ある傾向が見られます。




           それは、「弱そう」なんです。




例えばタバコの広告で、女性の手と商品であるタバコの箱を広告に起用するとします。

するとたいてい、女性の手はタバコの箱に触れるか触れないかという微妙な触り方をし、これ以上ない弱弱しさをかもし出す形になっています。


タバコだけではなく、女性が握りつぶさんばかりの力強さで商品を持っている広告というのはあまり見られないのではないでしょうか。





ポーズでも、後ろから指でツンっとされたらごろごろ床を転げまわってしまうんじゃないかというようなアンバランスな立ち方や、首をかしげて「私は何もわかりません」的メッセージを発するようなものが多いとのこと。


広告では女性のフィジカルな弱さだけではなく、精神面での頼りなさも表されているというのです。





しかし、男性の場合は違います。



男性の手と商品が広告に起用される場合、商品は男性の手にきつく握られるはずです。
全身が写される場合には男性はしっかりと地に足をつけ、ツンっとされても微動だにしなそうな力強さを感じさせます。


これはまさに性にまつわる固定観念を形にしたようなもので、それがどんどん広告の業界で再生産され続けているのです。


広告の中のジェンダーを考えてみると見えてくることは、「女は弱く、男は強い」という固定観念(偏見とも言い換えられるかも!)の強調と再生産だけではありません。


また次回、続きをアップさせていただきます☆


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