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木一★第十一回「在日外国人」

2004-05-29 10:42:44 | 木一vv
木一★第十一回
「在日外国人(新版) ―法の壁、心の溝―」田中 宏(岩波新書)

すみませんが、試験勉強真っ最中のため、妥協して、課題として提出したものを紹介します。なので、いつもと形式が違います。ご了承ください。

1、要約
1960年のアジア留学生の出会いをきっかけに、著者が在日韓国人・在日朝鮮人・留学生・労働者などを取り囲む数々の「壁」を打ち破るために尽くしてきた様子が書かれています。留学生の出会いから始まり、在日外国人の登録・特別永住者になるための苦労・戦争で被害者となった朝鮮人の処理、国籍喪失・外国人登録法に盛り込まれた指紋採取・外国人と日本人の職業などの差別問題・インドシナ難民の問題・留学生の大学入学・外国人労働者問題などの問題、捜査、裁判、解決に至るまで詳しく書かれています。著者のささいな助けから起こってしまった問題、法との闘いなど、資料も加えながらわかりやすく説明しています。最終章では、外国人との国籍問題。これからの日本にいる在日外国人と共に生きるためにどうすればいいかといています。


2、書評
 様々なジャンルの問題が書かれていて、飽きないし、もっと知りたくなる衝動にかられた。著者の身の回りで起こったことを挙げているので、他にもたくさんあるだろうが、そのほとんどが裁判などで解決されている。しかし、もっと留学生の苦労も書いていいと思う。差別がある→裁判を起こす→解決という風に単純に解決している印象があって、もう少しだらだらと苦労している様子を書いた方が伝わるんじゃないだろうか。
最終ページに「外国人の権利の不可侵性を自覚し、“ともに生きる”社会をめざすために、大胆な発想の転換をはからねばならない時代を迎えているのではないだろうか。そして、それを実現する芽はいくつも育ちつつある。」と書かれている。この文を読んで、まだ溝はあることを思い出しました。現在、溝は狭く浅くなってきています。しかし、「…めざすために…」と書かれているとおり、まだ完全になくなったわけではないのです。実現する芽を育てるために、みんなにこの本を読んでもっと考えてほしいです。
コメント
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