あえて、
辛口の批評を書かせて頂きます。
『あえて』と書いたのは、関係者の皆様の1年以上にわたる大変な努力と、充分な成功を認めた上でのコメントだからです。
また、あくまでも個人的な『感想』ですから、誤解の無いようにお願いいたします。(尚、私は最後の『講評』は聞いていませんのでご了承下さい)
テーマは、
『低成長時代における時価を巡る税務上の諸問題 -実務家である税理士の視点から-』
というものでした。
①
判例を数多く研究したとのことでしたが、結局、『通達行政批判』で終わってしまっていたように感じました。
②
株式の評価については、持株割合5%未満の特則方式の評価の方が異常に『お得』なのであって、
原則方式が『時価よりも高すぎる』という一方的な視点に疑問を感じました。
③
『流通性が無いから評価が安くても良い』という観点だけでは一面的だと思います。
絶対に他人に売らないと決めた先祖伝来の宝石であっても安い評価で良い訳ではありません。
④
取引相場のない株式については、たとえ流通性が無くても、そこに資産が蓄積及び凝縮されているのだから安くする必要性は無いという考え方もあります。
⑤
通達による財産評価制度については現状を維持して、事例で取り上げたような極端なボーダーラインのようなケースについてのみを税務に関する訴訟で解決救済すれば良いという方法論もあると思います。
この場合は、訴訟制度の在り方を検討する問題に変わります。
全てのケースで評価が間違っているような問題提起に疑問を感じました。
⑥
討論会の中で、なぜ、conflict という単語を何度も使ったのでしょう。『論争、闘争、対立』という日本語で充分ではなかったのかと思います。
反論お待ちしています。
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