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第363回日本近代語研究会(2019年度春季発表大会)

2019-04-23 09:40:15 | Weblog
第363回日本近代語研究会(2019年度春季発表大会)を、下記
の通りに行ないますので、ご参加頂きたく、ご案内申し上げます。

日 時:2019年5月17日(金) 13:00~18:00
場 所:関西大学 千里山キャンパス
第一学舎一号館A301会議室
〒564-8680 大阪府吹田市山手町3-3-35
http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/mapsenri.html

発 表:
○受付開始 12:30
○開 会 13:00
○会場校挨拶13:00

(1) 13:05~13:55
慶長16年本『節用集』漢字字体について
関西大学大学院生 徐 茂峰氏
(2)13:55~14:45
人を表す外来語造語成分「マン」について
東北大学大学院生 王 雨氏

<以上、司会 都留文科大学等非常勤講師 遠藤佳那子>

<休憩 14:45~15:00>
(3)15:00~15:50
ネットニュース「NHK NEWS WEB」の見出しの機能
―主題成分の要約性に着目して―
大阪観光大学 湯浅 千映子氏
(4)15:50~16:40
日本統治期台湾の初等国語教科書における一人称代名詞
―国定教科書との比較を通して―
世新大學 山田 実樹氏

<休憩 16:40~16:50>

<講演>
(5)16:50~17:50
日本語の呼称の歴史
大阪大学大学院教授 田野村 忠温氏

<以上、司会 國學院大學 諸星美智直>

○総会、閉会の辞、及び諸連絡

【要旨】
(1)
慶長16年本『節用集』が楷書と草書の二行表示を最初に導入した
二体「節用集」として知られる。本発表は楷書の漢字字体に焦点を
当て、その拠り所を明らかにしようとする。結果として、数多くの
字体は『易林本節用集』のような正体意識が高いものによっている
が、その他は近世日常生活の中で用いられている異体字に淵源をも
つことがわかった。

(2)
本来外国原語では自立形式の形態素であるものの、日本語に借用
されると、自立用法を失い、結合専用のいわゆる外来語の造語成分
になるもの、人を表す外来語造語成分「マン」を取り上げ、その語
構成的な特徴および和製英語と定着度を考察し、分析の過程で適宜
類義形式「家(カ)」「者(シャ)」の調査結果と対照させ、三者の
共通点と相違点を明らかになった。外来語造語成分は在来語成分と
相補分布を成しており、日本語の造語上の穴を埋めるかのような役
割を分担していることが見られた。

(3)
ニュースの見出しは、本文から要点を抽出し、助詞や用言の語尾
を省略した句の形で示される。 「NHK NEWSWEB」の見出しの約
70%が冒頭に主題成分のみを置き、半角の空白をはさみ、述部が続
く。本発表は、無助詞化した見出しの話題提示のあり方を分析し、
その機能の諸相を明らかにする。

(4)
本研究では、日本統治期台湾の初等国語教科書における一人称代
名詞の用法を調査し、国定教科書との比較を通して、その資料性を
考察する。初等国語教科書は国定教科書の影響を強く受けていると
されるが、一人称代名詞の用法から、日本統治期の台湾に即した性
格も持つ近代語資料であることを述べる。

(5)
現在「日本語」と呼ばれる言語が歴史を通じてどう呼ばれてきた
かは日本語研究に携わるすべての者にとって重要な問題のはずであ
るが、その真相はほぼ未知、未解明である。日本語の呼称の歴史全
体を可能な範囲で明らかにしたい。
考察を通して、『日本国語大辞典』に欠けている最も重要な項目
も明らかになる。

※参加費として、1000円(学生:500円)を頂きます。
※発表大会終了後に、懇親会を行ないます。
(会場:関西大学キャンパス内「チルコロ」)
会費は、一般5000円、学生4000円です。
ご参加をお待ちしております。