数ヶ月に一度来る大きな波に抗えない。
静かに…
静かに嵐が通り過ぎるのを待つ…
心の奥深く、深淵にある荒波の大海に漂流する己の姿をただ見つめる。
嵐が去って、満月の夜が静かに降りてくるのをただ待つのだ。
夜明けが来るのを、ひたすら願うのだ。
船は、どんなに軋んでも傷んでも沈まない。
今はただ、抗わず、流されるがまま、旗を畳み、平穏を待つ。
…気持ちが沈んだり、根を上げそうになった時、俺はよくMAN WITH A MISSIONのアルバムを聴く。
彼らの声と歌には「生きる力」が宿ってて、どのナンバーを聴いても元気になるからだ。
疲れがピークで、久々に、本来の自分と二つ目の人格が喧嘩して手を離しそうになってる。「頼むから、本来の自分の手を離さないでいてあげて」自分で自分に話しかける。この期間が一番辛い。
片端からアルバムを聴いていたら、
『Raise your flag』に行き着いた。今日はこの気分。もう何度もリピート再生。イヤホン大音量で外界とも切り離す。
これは、「機動戦士ガンダム~鉄血のオルフェンズ」のOPだった曲だ。
放映された当時、このアニメシリーズはあまり評価されなかった。
まあ。ガンダムってプラモが売れてなんぼな所もあるし、やっぱり正史から外れると途端に渋い顔をする正史ファンもいるもんで。
「ガンダムに尻尾って」
とか、良く聞いたなあ。
だけど、俺は好きだった。この作品。
子供達が、ただ、豊かな生活と人として生きることの出来る、権利を求めて這い上がって戦う。大人の世界に子供達だけで飛び込んで、いいように使われ、栄光も手に入れるがやがては石竜子の尻尾切り。彼らは戦犯となり追い立てられ、散り散りになる。
そして、最期に気付くんだ。
求めていたものは、すぐ傍にあったということ――――。
皆と一緒に生きてきた、その時間。その空間。それこそが、探し求めていたものだってこと――――。
気付いた時にはもう遅くて。彼らは一人残らず…
大人のエゴに翻弄され続け、それでも懸命に生きた主人公達の物語。何年前だったかなあ。作品。そんな風な粗筋を、俺は記憶しているが。久々に、見たいと思った。オルフェンズ。
…うん。這い上がれそう。
ちょっともう少しかかりそうだけど。テレビは今日はもう、見られなかった。消した。夜になったらバラエティが始まるからね。そしたらまた気分上がるね。
あ。作品。鉄血のオルフェンズ。オススメww