お大師様のむら

太陽の恵みをいただく“いしがきむら”こと高野町杖ケ薮。
そこで活動した元むらづくり支援員の日記。

ぶく明け

2010年09月29日 | 日記
今日は秋晴れ
 お清めにふさわしい日だ

今年6月
 弟さんを亡くされた長老と京子さん御夫婦
百か日を過ぎ
 お祓いを受けにお連れした橋本にある
隅田八幡神社

運動会の練習中の校庭を
 車窓から眺め
曼珠沙華の鮮やかさに
 見とれながら
正面に見える鳥居へ
 一直線にゆっくりと車を走らせた

先客は
 お宮参りの御一行
京子さんは満面の笑みを浮かべ
 傍らで見入る

お祓いを済ませて京子さん

「おとさん、明日からまた毎日
  八王神さんに参れるな」

               


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

彼岸講

2010年09月26日 | 日記
23日夜
お大師様、ご先祖様を祀る龍福寺に
 各戸代表が集まり彼岸講が行われた

御膳を上げ般若心経ほかを唱える

その後お決まりのおつまみとお酒
ひとつの長テーブルに
 両側から6人が座るが
座布団一枚がぽつんと空いた
 お茶目なまっちゃんの席

寂しさをごまかすように

「のど自慢とかけて民主党と解く。
  そのこころは。しれとこの姉ちゃんよ」

と、栄子さんの旦那様の多趣味なおっちゃん

「えー!わから~ん」

「かーん」

お見事!!!


               

               
               23日の雨で倒れてしまった蕎麦
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カメラ忘れ残念…

2010年09月25日 | 日記
「うわー!」

杖ヶ薮を向かいの山から一望
御常連の奉仕者お二人の
 昨日の感嘆の声

案内してくださった定さん
 『ベッピンのお二人さん』に
普段の笑顔がさらに高揚ぎみ

静ちゃん定さんの
 『ステレオ放送』と心温まるおもてなしに
大満足していただけた


さあ、まだまだ杖ヶ薮の魅力は続きますよ~

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

彼岸の入り その2

2010年09月21日 | 日記
おはぎ作りが終り
京子さんから『食べ助け』を頼まれた

食べきれなかったお肉を
 前日のすき焼きで
自家製牛蒡と蒟蒻を炊いた残り物を
 自家製玉ねぎとかき揚に

中ジョッキに注がれた日本酒を
 勢いよく呑み上機嫌の長老
食後気持ちよく横になって…
『おい小峰、今日はいい物がある
  酒を持って来い』
兵隊時代上官にそう言われ
 よく呑んだものだ
と話が始まった

終戦を中国の奥地で
 第218大隊の兵隊として迎えられ
すぐに日本へと喜んだが
 実際は1年半後となった
長老が24~5歳の頃だ

上陸した港は浦賀
南紀白浜沖を
 『ここで降ろして貰いたい』と思い
降りた港では
他の部隊の兵隊は水筒くらいしか持っていなかったが
「わしらは米や布団やぎょうさん背ったら負うて
  邪魔になるさかい綿を甲板へほって布だけにして。
 お前らみたいに贅沢な兵隊はおらんと言われた。がはは」

「わしら和歌山の空襲や知らせん」

「帰ったら、米なんか持って帰って来てって言われた。
  おやじが材木の仕事で橋本へ行きおって
 帰りのトラックにヤミ米やら積んで来おったんじゃ」



秋の夜長の思い出話

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

彼岸の入り その1

2010年09月21日 | 日記
お届け物をした日

「明日は結婚した孫らが来るんじゃ。
  高野山から肉を配達してもろてすき焼きよ」
「あさっておはぎ作るが来るか」

と京子さんから彼岸の入りのお誘い

幼い頃祖母が段取りして
 遊び半分で作っただけのおはぎ作り
二つ返事で手伝うことにした

今年は新作に挑戦
 中にあんこを入れ外を黄な粉でまぶす
も一つは
 俵型のご飯に上だけあんこをのせる

出来かけたこしあんを火にかけながら練り
焚き上がったうるち入りもち米を棒で突く

幼いころの記憶と
 これまで食べた感覚で
いい塩梅をはかる

おばちゃんはほめ上手
 なんだかんだしながら
私一人で全部、20数個完成

お米を配達に来た
 甥っ子さんとその子供たち
一番に食べていただいた

               
               妹さんから頼まれた槙の花を取る京子さん

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お使い

2010年09月17日 | 日記

昨日訪ねた京子さん宅
用件を終えると
 恵美子さんへのお使いを頼まれた
種から育てた葉ボタンの苗
むらの皆におすそ分けする

今日、恵美子さんからのお使い
見事な花を毎年つける『金のなる樹』
挿し木で増やした鉢を京子さんへ届ける

そして…
採れたてのオクラとおかずの盛り合わせ
 小芋を煮たもの
 牛蒡蒟蒻人参竹輪を炊いたもの
 しし唐ジャコの佃煮
 大豆昆布の佃煮
を、お駄賃にいただいた

これにて、三方めでたしめでたし


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来た!

2010年09月15日 | 日記
14日の昨日
 翌日の八幡様の御膳上げの準備
落ち葉を掃いた

秋の雲の中
 時折お日様が顔を出す
気持ちのいい気候になった

八幡様の東隣の石垣の上が
 まっちゃんの畑、蕎麦畑
石垣の下のむら道を掃いていると

ぶ~ん と和音が聞こえる

顔を上げ
 肩ほどの高さの石垣の下からじっと見る

来てたんだ!

みつばちたちが白い花の間を
 飛んではとまり、飛んではとまり

照りつける太陽の陽が
 やわらかい秋の光になったからか
何匹も忙しく飛び回っている

モンシロチョウ、シジミの他
 数種類の蝶や蛾
長細い徳利のような胴をした羽虫
ハエ、花蜂、てんとうむし
そしてそれらを捕食しようと
スズメバチも…

菜の花に似た匂いに誘われて
蕎麦畑は
 蜜を求める昆虫たちのガーデンレストラン

               

               
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

先人の変わらない想い

2010年09月13日 | 日記

土曜日の日待ち
先月の区長さんから1軒飛ばし
 週末住民のけん坊さん宅へ
宴も終り、野菜などのお下がりと
 小学校の頃の貴重な教科書を戴いた

昭和44年7月発行
 題字は当時の町長、徳富義孝さん作

挿絵のスケッチや写真
変わらない風景だったり
 変わってしまった景色だったり
話に聞いていた風景が垣間見まれたりする

                    

               

最後の章 『新しい町づくりのゆめ』には
 19の大字を思い切って統合し、
 いくつかのグループにまとめてはどうか。
 そのグループをそれぞれ特色を持った地区にしては。

 町づくりには多くの費用のほかに、大きな勇気と強い協力が必要です。
 新しい高野町の発展のためにも、こうした大きなゆめを持ちたいものです。
とある

そうして『ふるさとを愛する心』で締めくくる

 ふるさとを愛する心とは、人から押し付けられるものでもなく、
 こんなものだときまった形のあるものでもありません。
 ふるさとの中に生活し、そのよいところも、わるいところもわかったうえで、
 わたしたちの心の中にわき出てくる、ふるさとへの愛情が、ふるさとを愛する心です。

 石川啄木のうたのなかに啄木のふるさとを愛する心がにじみ出ています。
 わたしたちもふるさとの山河や歴史に、かぎりない愛情をもちたいものです。
 新しいあすの高野町は、ふるさとを愛する心の中から生まれるのです。


    ふるさとの山 ~石川啄木~

 ふるさとの山に向かいて言うことなし
  ふるさとの山はありがたきかな


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花咲く

2010年09月12日 | 耕作

開花から一週間はたっただろうか
蕎麦の花は只今、満開に
可憐な白い花が
 残暑の中咲いている

我が家の日本みつばちたちは
 ほとんど来ていない様子
蝶のような虫たちが蜜を戴きに
実がなるのかちょっと心配である


この次のお見舞いでは
 まっちゃんへこの風景を届けよう

               

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

継続

2010年09月06日 | 日記

               5:14 我が家からの今朝の有明月

一昨日の常連さん
 作業の前にちょっと寄り道

京子さんへのお届け物を受け取りに
 恵美子さん宅へ
スパコン並の記憶力を持つ恵美子さん
わずか数十分の出会いだったにも関らず
 「ようお出でてくれたな」「長靴貸したな」


作業が終りお借りした蚊取り線香をお返しに
 京子さん宅へ
風呂の焚口前に座っておられたおっちゃん
 「まあ、寄ってよ」
すると奥から京子さん
 「ようまた来てくれたな、これ持っていぬか」
採れたてのオクラなどをくださる
前回世話をした小芋畑を上から眺め
 大きくなったと常連さん


こんな繋がりが未来の希望へと続く


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする