5月26日 木曜日 

血圧…極低

卓上カレンダーに「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」と書かれている。
文字通り、蚕が盛んに桑の葉を食べる時期だという。
今日は蚕で思い出した話を書いてみようと思う。
小学生の社会科の授業の一環だったと思うが、クラスで蚕を飼うことになった。
が、自分の頃のことはよく覚えていないので、そのあと…年の離れた妹のときのことになる。
妹が確か土曜日の昼に蚕の飼育箱を抱えて帰ってきたので、週休2日制になる前だったのがわかる。
そのクラスでは、学校に近いところに住んでいる者が週末、持ち帰って蚕のお世話をすることに決めたようだった。
それで小学校からいちばん近いのが僕らの家で、さらに2軒隣に一軒、そこから100m圏内に2軒ほどあったと記憶している。
そういうわけで、多分いちばん最初の週末に預かってきたのだと思う。
実家地域は、山里といった感じの所で、そこかしこに桑の木が自生している。
玄関に蚕の飼育箱を置き、毎朝、その辺で桑の葉を採ってきて与えた。
次の週の当番は2軒隣のY田という女の子のはずだったのが、また妹が飼育箱を抱えて帰ってきた。
また?と聞くと、「Y子ちゃん、絶対に嫌だ~って泣いちゃったから、代わりに預かってきた」ということだった。
妹の優しさにつけこんで蚕当番をサボる、このY田Y子という子は、これ以外でもちょっと狡いところのある子で嫌いだった。
ありがとうのひと言もなかったという。
「仕方ないよ…」というが、そうだろうか?とモヤモヤしたのを覚えている。
ともあれ、学校からの預かりものだ、みんなで桑の葉採集や飼育箱の掃除などを手伝った。
ちょうど今の時期だったのだろう、蚕たちは桑の葉をよく食べた。
あまりによく食べるのでそのうち楽しくなってきてしまい、毎回山ほど採ってきて与えた。10匹か多くても10数匹だったと思うが、見ているそばからバリバリと食べていた。
日本ではお馴染みの蚕、かわいいという人もいるが、皆さんはどうだろうか?