今日は夏の録音の打ち合わせにエンリケ宅のあるアムステルダムへ行く。
久しぶりのアムステルダム・・、といっても娘の日本人学校で先週も来ているのだが、学校は市のはずれ近くにあるので、あまりアムスに出たという気がしない。でもきょうはちゃんと中央駅で降りて街並みを歩く。アムステルダムのヨルダン地区は本当に美しい。新緑のまぶしさが運河の水に反射しているのか、よけいに緑が光り輝いているようだった。夫と私の夢はいつかアムステルダムに住むこと。あ~、かなうのかなこの夢。
エンリケに歌う曲をいろいろと説明。彼には私の大好きな歌ばかり歌わせてしまう。ヴァケイラスのKalenda Maiaもそのひとつ。私はこの曲が大好きだが、これは人前では絶対に歌わないと決めている大切な曲。写本ではこの歌の前にこの歌に関する長い説明がつけられている(作品に関する説明の事をRasoという。)。そのRasoを読んだ限りではこの歌は絶対に男性が歌うのでなければ・・・という気がしてならない。というのはそのRasoではいわゆる男としてのトルバドゥールのメンツなるものが語られていると思うのだ。騎士ヴァケイラスのプライドが公の面前でひどく傷つけられ、怒った彼は吟遊詩人でありながらも歌うことを拒否する。自分の領主である伯爵やその他の身分の高い人たちが頼んでも彼は黙っているだけである。しかし仕舞いには伯爵の妹である貴婦人が、ヴァケイラスに懇願する。すると凍った氷が少しずつ融けるかのように、彼の頑なな自尊心にやわらかさが戻る。この瞬間に歌われるのがKalenda maiaなのである。状況を思い浮かべると涙が出てきそうなほどである。
今度Rasoを訳して載せますね。
5月がもうすぐおしまいなので急遽Kalenda maiaのお話にしました。
旅行記も早く書かなきゃ。
明日は古楽祭で有名なユトレヒトという町でコンサート。日本と同じプログラムです。
久しぶりのアムステルダム・・、といっても娘の日本人学校で先週も来ているのだが、学校は市のはずれ近くにあるので、あまりアムスに出たという気がしない。でもきょうはちゃんと中央駅で降りて街並みを歩く。アムステルダムのヨルダン地区は本当に美しい。新緑のまぶしさが運河の水に反射しているのか、よけいに緑が光り輝いているようだった。夫と私の夢はいつかアムステルダムに住むこと。あ~、かなうのかなこの夢。
エンリケに歌う曲をいろいろと説明。彼には私の大好きな歌ばかり歌わせてしまう。ヴァケイラスのKalenda Maiaもそのひとつ。私はこの曲が大好きだが、これは人前では絶対に歌わないと決めている大切な曲。写本ではこの歌の前にこの歌に関する長い説明がつけられている(作品に関する説明の事をRasoという。)。そのRasoを読んだ限りではこの歌は絶対に男性が歌うのでなければ・・・という気がしてならない。というのはそのRasoではいわゆる男としてのトルバドゥールのメンツなるものが語られていると思うのだ。騎士ヴァケイラスのプライドが公の面前でひどく傷つけられ、怒った彼は吟遊詩人でありながらも歌うことを拒否する。自分の領主である伯爵やその他の身分の高い人たちが頼んでも彼は黙っているだけである。しかし仕舞いには伯爵の妹である貴婦人が、ヴァケイラスに懇願する。すると凍った氷が少しずつ融けるかのように、彼の頑なな自尊心にやわらかさが戻る。この瞬間に歌われるのがKalenda maiaなのである。状況を思い浮かべると涙が出てきそうなほどである。
今度Rasoを訳して載せますね。
5月がもうすぐおしまいなので急遽Kalenda maiaのお話にしました。
旅行記も早く書かなきゃ。
明日は古楽祭で有名なユトレヒトという町でコンサート。日本と同じプログラムです。