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アトピーと心の病と諸病 名古屋市名東区 東洋医学 川路治療室・川路接骨院

苦しい病と向き合う人たちを、東洋医学の視線で見つめます。

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たくさんの水を飲むアトピーの患者さん

2012年07月04日 17時39分10秒 | アトピー
   「水を毎日2リットル以上飲んでいますがアトピーに良いのでしょうか?」

   今までに何度も受けた質問だ。

   水をたくさん飲みアトピー性皮膚炎を改善しようとしている人は多い。

   肌につける水も風呂の水も気を付けている。

   アトピー性皮膚炎に良いとされる水はたくさんあるが

   どのくらい効果があるのかは知らない。  

   しかし良い水でも過ぎれば身体に問題を起こすことは知っているし

   アトピー性皮膚炎の治療の妨げになることも知っている。

   水に関係する臓腑は脾(水分吸収)と肺(汗)と腎(小便)だが

   この方は多量に水分を摂取したために脾が弱り、水を効率よく吸収できなくなっている。

   身体には吸収しきれなかった水が溢れ

   他にもサラダ(生野菜)と果物が多過ぎ水余りに拍車を掛けている。

   溢れた水は使い物にならず気や血の流れを妨げ肌は悲鳴を上げる。

   「すでに多量の水が脾に負担を掛けています。

    脾が健全でなければ肌は絶対に良くなりません。」

   このまま水を飲み続ければ、いずれ肺と腎にも問題が起こり新たな病が現れるだろう。

   「でも水の質は大切ですよね?」

   もちろんそうだが水道の水を飲んでもアトピー性皮膚炎にならない人はたくさんいる。

   このことをよく考えなければならない。

   塩素や水の質を中心に考えていてもアトピー性皮膚炎の本当の治療にはならない。

   最も良い水分は食材に含まれる水分で、飲み物では白湯やお茶が良い。

   これらの中からその方にとって必要な食材や飲み物を選択し適量を摂ることが最良である。

   良い水分は肌を潤してくれるし、血の材料になり血も肌を良くしてくれる。

   この水分をスムーズに吸収するのは脾の働きである。

   たくさんの水を飲み脾を弱らせることがアトピー性皮膚炎の治療になるとは考えられない。

   脾の働きを元に戻し溢れた水を取り除くには時間が掛かる。

   たくさんの水を飲む方法でどれだけの人が苦しんだことか

   どれだけ治療期間が長くなってしまったことか。

   少し荒っぽい文章になってしまったが

   大変な思いをして治療をしている方たちを見ていると

   どうしてもこんな文章になってしまう。