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福岡ラボストーリー

東洋環境分析センター  ~福岡事業所 ver~

第10話 ~精鋭達の分析現場!!~

2015-01-26 11:17:36 | 企画
~分析室の風景~

担当者:DOを測定する理由についてですが、渡辺さん、ラーメンは好きですか?
渡辺さんがお店で残したラーメンの汁について考えてみましょう。お店の
厨房から、飲み残した汁が処理されずに、直接河川に流れたとしたらどうで
しょうか? 本来私たちの栄養素であったものが、環境汚染の原因物質にも
なってしまいます。



渡辺: 深刻な問題ですね、ラーメンの汁も残さず飲まなければ・・・

担当者:いいえ、例え話をしているんです。人にとっての栄養分は、微生物にとっても栄養分になります。河川中の微生物はそれらの有機成分を栄養にして取り込むために分解をします。その際に、水中の溶存酸素(DO)を消費します。

渡辺:水中のDOの量が少ないということは、DOが多く消費された分、水中に有機成分が多かった、つまり有機物による汚染が進んでいるということですか?
 
担当者: そのとおりです!分かって頂けましたね。

渡辺: わかりました。ありがとうございました。

担当者:いいえ、まだDOを測定する理由について半分しか話していません。
    話が長くなりますけど、いいですか?

渡辺: はい、また続けてお願いします。

次週予告 DOからBODへ、なるほど!の巻


第9話 ~精鋭達の分析現場!!~

2015-01-13 10:38:58 | 企画
~分析室の風景~

渡辺: 測定中すみません。その器具で何を測定しているところですか?

担当者 松田:DOです。今、5日後のDOを測定しているところです。

渡辺: 詳しく説明して頂けませんか。
                


担当者 松田:分かりました。DOというのは水中に溶存している酸素濃度の事です。Dissolved Oxygen、英語の頭文字を取って、DO(ディーオー)と呼んでいます。

 
渡辺: つまり、検体の溶存酸素の濃度を測定しているところですね。でも、それで何がわかるんですか?分かりやすく説明してください。

担当者 松田:いい質問ですね。でも、分かりやすく説明をするには話が長くなってしまい
ます。

渡辺: 話が長くなってもいいです。来週まで延びても構いません!

次週 DO後編へつづく

第8話 ~精鋭達の分析現場!!~

2014-12-19 10:24:52 | 企画
~分析室の風景~

渡辺: すみません、ちょっとよろしいでしょうか。今何をされているんですか?


 
担当者  秋枝:陰イオンのデータを確認しているところです。
こちらの装置は、イオンクロマトグラフ装置で、現在陰イオンの分析に使用しています。特定イオンの測定や、イオンバランスを見るのに使用しています。


 
渡辺: あ、知ってます。イオンバランスというと、健康ドリンクなどの清涼飲料水の分析ですね!

担当者 秋枝:いいえ。それは違います。地下水のイオンバランスを見ることで、水質調査に役立てています。説明が不足していましたね。30分程度で、多くのイオンが一斉に測定できますが、万能ではありません。希釈操作が必要な場合もありますし、妨害成分が目的成分のピークと重なる場合には、他の方法で測定する必要があります。決して装置任せにはできません。

渡辺: わかりました。分析装置で測定を行って結果を出しても、最終的には必ず人による判断と評価が必要だということですね。
では、次の分析現場に向かいましょう!



      



第7話 ~精鋭達の分析現場!!~

2014-12-03 10:27:06 | 企画
~分析室の風景~

渡辺: この機器は、何を測定する装置ですか?

担当者:こちらの装置は、ICP質量分析装置で、主に重金属の分析に使用しています。低濃度の測定     
    が可能で、一度に多項目の分析を行うことが出来ます。

渡辺: すごいですね。試料を装置に入れるだけで、簡単に結果が出るわけですね。





担当者:いえ!そんなに単純ではありません。試料の種類によって、分解で使用する酸の種類や添加
    量、分取する検体の量や希釈率の検討、様々な処理が必要になります。また、結果値につい
    てもデータ処理を行い、数値の信頼性を確保した上で初めて結果値の採用となります。

渡辺: なるほど、様々な手順を経て分析の結果が出るということですね。
    それでは、次の分析現場に向かいます。

乞うご期待!!!

第6話 ~精鋭達の分析現場!!~

2014-11-15 10:21:13 | 企画
~分析室の風景~

それでは早速分析現場に入ります。

渡辺: パソコン操作中にすみません。今、何をしているんですか?



担当者 平野:はい。分析のデータをまとめています。野帳にデータをまとめて、分析責任者の承認を経て
       から、システム上で結果の入力を行います。

渡辺: システム上で入力した後すぐに報告書が出るわけですね。

担当者 平野:いいえ、システムで入力した後、『入力値の一覧』が自動印刷されますので、その一覧と承
       認済みの野帳とを照らし合わせて入力間違いがないか確認を行ないます。すぐに報告書とし
       て発行される事はありません。絶対に間違いは許されませんから!

渡辺: 結果の数値の扱いには細心の注意を払っている事が良く分かりました。

    それでは、次の現場に向かいましょう!