○アオゲラ
緑(あお)色のケラ(※ケラの項参照)。(山岸 哲)
○アオサギ
青色のサギ(※サギの項参照)。(山岸 哲)
○アオジ
あおい(緑)色をしたホオジロのなかま。「あおじろ」または「あおおじろ(緑の尾白)」からか?(服部利也)
ホオジロ類は奈良時代から「シトド」と呼ばれ、緑色のシトド→青いシトド→アオシトド→アオジとなった。(山岸 哲)
ただし、「シトド」の意味は不明。(服部利也)
○アオバズク(青葉木菟)
青葉の頃に南から渡ってくるミミズクの仲間。(朝の小鳥、山岸 哲)
○アカゲラ
雄は後頭部と下腹部が赤色で「赤いケラ」。(山岸哲)
○アカコッコ
コッコは伊豆諸島の方言で、ツグミ類のこと。(出典不明)
○アカショウビン(赤翡翠)
「~ショウビン」「~セミ」の語源は「ショビ」。赤いしょびの意。
なお「セミ」の意味は「背が美しい」の意。(「都会の鳥たち」唐沢孝一・草思社)
○アカハラ(赤腹)
体の脇が赤みの強いオレンジ色をしているところから。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○アカヒゲ
「あかひけ(赤い毛)の鳥」を読み間違えた(出典不明)。
「ヒゲをはやした赤い鳥」の意で、「赤いひげのある鳥」というわけではない。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」(社団)日本林業技術協会編・関 伸一)
※学名Erithacus komadori は命名者(TEMMINCK)がコマドリと取り違えたため。(服部利也)
○アジサシ(鯵刺)
するどいくちばしで、アジなどの魚をさすように捕らえるから。(朝の小鳥、山岸 哲)
小魚を見つけると急降下して、くちばしで魚を突き刺すように見える採餌法が名前の由来。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○アトリ(花鶏)
集まる鳥の意味。(朝の小鳥・蒲谷鶴彦)
秋に来る鳥→アキトリ→アトリ。(服部利也)
○アホウドリ(阿呆鳥)
「アッホー、アッホー」の鳴き声からともいうが、その動作が並はずれてにぶく、阿呆やなかろかということから名づけられたとの説もある。(相沢正夫)
○アマサギ
飴色のサギ、アメサギがなまったもの。アマサギの名は室町時代から見られるが、亜麻色という色名は江戸時代でも存在していない。(出典不明)
○アマツバメ(雨燕)
雨が近づくと低空を飛ぶのが見えるため。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
雨が近づくと現れるところから、雨を呼ぶ鳥=雨燕となった。(服部利也)
○アリスイ
アリを好んで食べるところから。(朝の小鳥)
○イカル
奈良の斑鳩から。(出典不明)
○イワツバメ
岩場に営巣するツバメ。(服部利也)
○イワヒバリ(岩雲雀)
鳴き声がヒバリに似ているため。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○イワミセキレイ
「石見(いわみ)の国(島根県西部)より初めてい出る」の記録による。(出典不明)
○ウ
浮く、うみどり、産む(神話でウの羽で産屋を葺いたから)等、最初の一文字を残した省略型(出典不明)
※語句…「鵜呑みにする」
○ウグイス
「ウ」は薮、薮に巣くう鳥の意。(新井白石)
鳴き声を「ウークヒ」と聞き、それに小鳥をあらわす接尾語「ス」が付いた。(服部利也)
①鳴き声説:「うくひ」と鳴くから。「ス」は鳥の意味。
②奥説:「ウグ」は奥。「イス」は出る。春に谷の奥から現れるから。
③薮説:「う」薮(群がり生えている所)「くひす」食巣(出典不明)
※繁殖期を過ぎると「チャッ、チャッ」という地鳴きに変わるが、昔はこれを生気が失われた、老いた鳴き声ととらえて、「老鴬(ろうおう)」と称した。また、山地に帰らず平地にとどまっているものを「残鴬(ざんおう)」と言う。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※日本三名(鳴)鳥の1つ。他に、オオルリ・コマドリ
○ウズラ
うずくまっている可愛いやつの意味(相沢正夫)
①うずくまるから ②「ウ」(草むら)、「ツラ」(群れる)(出典不明)
○ウソ
口笛のことをむかしはウソといった。あるいは、方言か?その音に似ているから(相沢正夫)
鳴き声が口笛に似ているので、「うそぶく(口笛を吹く)」から(服部利也)
地鳴きからこの名がついた。(三好宏明)
口笛を吹くことをうそぶくといい、声が口笛に似ているから(出典不明)
※語句…「嘯(うそぶ)く」「鷽替神事(うそかえしんじ)」(太宰府天満宮正月7日酉の刻、道明寺天満宮正月25日)
○ウトウ
青森や秋田では穴や洞をウトまたはウトウと言った(出典不明)
○ウミネコ(海猫)
「ミャーオ、ミャーオ」とネコのような声で鳴くところから。(朝の小鳥、山岸 哲)
「ニャーオ、ニャーオ」と聞こえる鳴き声から(服部利也)
○エナガ(柄長)
オナガより体は小さいが尾はむしろ長く、全体に細長いのがエナガ(相沢正夫)
※「ワタボシ」という方言もあるように、ふわふわの綿のかたまりのような姿をしている。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○エトピリカ
アイヌ語で「美しいくちばし」の意味。(山岸 哲)
アイヌ語で「エト」は嘴、「ピリカ」は美しいの意味。(出典不明)
○オオジシギ
「大きな地しぎ」の意味。(服部利也)
※別名「カミナリシギ」(山岸 哲)
「ズビャークズビャーク」と鳴いて旋回し、突然尾羽をふるわせて大きな音をたてて急降下する。この羽音が雷を思わせるので「カミナリシギ」と名がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○オオタカ
①「蒼っぽい鷹」(背が青灰色)=「アオタカ」→「オオタカ」(出典不明)
②林内で小鳥を獲るタカのうちで一番大きいことから(服部利也)
○オオハム
「はむ」は「食む(はむ)」から。アビのことはコハムと呼んだ。(出典不明)
○オオヨシキリ
※別名「行々子(ぎょうぎょうし)」(山岸 哲)
芦原の鳥で夜中でもさえずる。(三好宏明)
○オオルリ(大瑠璃)
大きい瑠璃色の鳥。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
○オシドリ(鴛鴦)
「オシ」は雌雄相愛(シユウアイオシ)から。(出典不明)
「雌雄相愛し(おし)」が名前の由来。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
○オナガ(尾長)
文字どおり尾が長いから(服部利也)
○カイツブリ(鳰)
語源は「かきつぶり」で、水にもぐるときの動作を表し、ツブリはもぐるさまを描写した形容語だそうだ。(相沢正夫)
水を「かき、つぶ瞑る(潜る)」意(服部利也)
「かい」はたちまち。「つぶり」は潜るときの音ズブリから(出典不明)
水を「掻きつ潜りつ」が名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
※古名は「にお」、「にお鳰の浮巣」は外敵から巣を守る反面、水に浮いて不安定だという難点もあり、無常さや心変わりの象徴とされる。「鳰の海」とは琵琶湖のこと。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○カケス(懸巣)
「ゲー」という鳴き声から。「ス」は小鳥を意味する接尾語。(服部利也)
※英語名も、Jay(鳴き声から)
※秋になるとドングリを好んで、冬用に貯える習性がある。このためドングリのなるクヌギ、カシ類にちなみ「カシドリ」とも呼ばれる。また、カケスは他の鳥のものまねが上手く、とくにタカ類のサシバ、ミサゴなどの鳴き声をうまくまねる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○カササギ(鵲)
カチ、カチと鳴くところから、別名「カチガラス」(朝の小鳥)
※別名の「カチガラス」は、「カチカチ」と鳴くという説と、カササギの朝鮮名カチからきたという説がある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※カシ(カササギの韓国名)さわぐ→カササギ、英語名マグパイクローの「マグパイ」は「白黒」の意。(「NHK季節の命」日本野鳥の会主席研究員;安西ひであき)
※1923(大正12)年、国の天然記念物に指定。(山岸 哲)
○カシラダカ
冠毛を立てるところから、「頭高」。(服部利也)
頭頂が寝癖毛の鳥。(三好宏明)
○カッコウ
鳴き声から。ただしオスの声。メスは「ポッ、ピッピッピッピー」と鳴く(相沢正夫)
○カモ
浮かぶ鳥→うかむ鳥の「うかむ」から「う」がとれて、カム→カモとなった。(相沢正夫)
①浮かぶ→うかむ→かむ→かも
②雁が元で、がん→かむ→かも(出典不明)
※単に「鴨」といえば、冬鳥のマガモのこと。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○カモメ
カモのミニ版のようなのが群れなしているのでカモメである。「メ」は群れ。(相沢正夫)
「浮かむ群れ」→「ウカム+メ(群れ)」→「カムメ」→「カモメ」(服部利也)
○カラ
「カラ(雀)」は小鳥の総称。(山岸 哲)
「カラ」はよく囀る小鳥の総称。
「カル」の変化。身軽な様子。(出典不明)
○カラス
「カー」と鳴くから。ラは万葉や古今集にしばしば登場する軽い親愛語。「ス」はウグイス、カケスの例にみられる鳥につきものの接尾語。(相沢正夫)
「カー」と鳴く鳥(=ス)の意(服部利也)
色彩による(黒し)から。
鳴き声「コロク」から。(中西 進)
「からすとふおほおそとりのまさでにも来まさぬ君をころくとぞ鳴く」(万葉集)
烏という大うそつきがたしかに、来られない恋人が来る来ると鳴く
※語句…「烏の濡れ羽色」「烏の行水」「烏が鵜の真似」
○カラスバト(烏鳩)
カラスのように全身が真っ黒なことから。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
○カリ
鳴き声からの転化(相沢正夫)→ガンの項参照
○カルガモ(軽鴨)
①万葉集の歌の「軽ヶ池」から。
②夏に留まるので「夏留鴨」。
③潜らないカモで、大きい割に軽いから軽鴨(出典不明)
万葉集に詠まれた「軽の池の鴨」が名前の由来。カモは浮かぶが転化したものです。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
※渡りをするはずのカモが夏に残っているのが「通し鴨」で、夏のカルガモは「夏鴨」と呼び「通し鴨」には当たらない。また、カルガモのひなを、「かるの子」(夏の季語)と呼ぶ。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○カワセミ(翡翠)
※宝石の「翡翠(ひすい)」は緑色のこの鳥名をあてたもの(山岸 哲)
※「飛ぶ宝石」と言われている。(三好宏明)
「セミ」は「ショビ」から転じた語。川にすむしょびの意。「ショビ」は、「セミ」と「ショウビン」の2つに転じた。(服部利也)
「セミ」の意味は「背が美しい」の意。(「都会の鳥たち」唐沢孝一・草思社)
ソニ→ソビ→ショウビ→ショウビンの転化。
ショウビン、セミは赤を示す古語、ソビの訛り。ソニはアカショウビンを指していたが、数が多いカワセミにも転用された。
川に棲むソビがセビを経てセミになった。
ソ(小さい)ヒ(鳥)とも。
緑色はカワセミの色。すなわち、翠鳥色(そみどりいろ)を略したもの。(出典不明)
※漢字の翡翠を取り入れて「ひすい」とも呼ばれていた。
※中国名の翡翠(ひすい)は赤羽(翡)と青羽(翠)をもつ鳥の意。
※翡は♂のカワセミ、翠は♀のカワセミを示す。♂の方が胸の赤味が強いから?
翡翠がカワセミに使われた後、宝石の名にも使われた。
○カワラヒワ
ヒワは「ヒワドリ」の略で、弱鳥のこと。ひよわな鳥の意。(出典不明)
「ヒワ」は、ひよわそうだから。河原に多いヒワの意。(服部利也)
○ガン
語源は鳴き声から(出典不明)
※単に「雁」といえばマガンを指す。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
キーウィ 雄は夜、キーウィと鳴くから。(雌は馬のような声で鳴く)
※属名Apteryxはギリシャ語で「翼がない」(出典不明)
キクイタダキ(菊戴) 別名「松毟鳥(まつむしり)」とも「松潜鳥(まつくぐり)」とも言う。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
キジ(雉) キギス、キギシと呼ばれ、ケンケンという鳴き声からきた。(相沢正夫)
※日本特産の留鳥。1947年に国鳥に指定された。(山岸 哲)
※「雉も鳴かずば打たれまい」「焼け野のきぎす、夜の鶴」「雉の草隠れ」
古名は「きぎし」「きぎす」で、略されてキジ。
キギは鳴き声。シ、スは鳥を示す接尾語。(出典不明)
キジバト(雉鳩) ※別名「山鳩(やまばと)」(山岸 哲)
背中のうろこ模様がキジのそれに似ているから(服部利也)
※昔は山の鳥、今は都会に進出。(三好宏明)
キセキレイ(黄鶺鴒) 体の黄色いセキレイが名前の由来。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
なお、セキレイとは「背がきれい」の意。(服部利也)
キツツキ(啄木鳥)古名テラツツキ。テラは「取(とら)」。テラツツキは、つついて虫を取る意。(出典不明)
キツツキの語源は、テラツツキからと言われている。その昔、物部守屋と蘇我馬子が戦い、守屋は矢に当たり最期を遂げた。戦が終わり、四天王寺を建てたが、どこからともなくたくさんの鳥が現れ、寺の軒や柱を片っ端からつつき、ついには壊してしまったのである。すると世間の人は、守屋の恨みが木をつつく鳥となって寺を壊しに来たのだと言い伝え、この鳥のことを「テラツツキ」と名付けたらしい。そしてこの「テラツツキ」がなまって「ケラツツキ」となり、その後「ケツツキ」と変化。最後はケに木をあて「キツツキ」となったと言われている。ただ、「キツツキ」という名前のキツツキはいない。蛇足ではあるが、このテラツツキの正体は、おそらくアオゲラだったと思われる。(本州産クマゲラ研究会代表、秋田県立博物館学芸第三課長 藤井忠志)
キビタキ(黄鶲) 黄色いヒタキ(山岸 哲)
鳴き声が男性的で、オオルリの「京女」に対し、「東男」と呼ばれる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
キリアイ(錐合) 黒くてやや太め、先端がやや曲がっていて、キリを合わせたような嘴だから(出典不明)
キンクロハジロ(金黒羽白) 金色の目に、黒い体と羽が白いのが名前の由来。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
ギンザンマシコ オオマシコと混同されている。翼に二本の白帯があるのでギンスジマシコから変化した(出典不明)
キンバト 金属的な光沢のある羽色から(出典不明)
クイナ 「クイ」は来で、「ナ」は鳴く。来鳴(出典不明)
クサシギ 草地に多いから(出典不明)
クマゲラ(熊啄木鳥) 熊のように真っ黒なケラ。※我が国最大のキツツキで、絶滅危惧種。(山岸 哲)
クマタカ(角鷹) 頭の羽根が立ち上がっていて、角のように見えるので「角鷹」。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
蜂を食うクマタカ。(「動物と共に」学生社版科学随筆全集・内田清之助)
ケイマフリ アイヌ語の「ケマフレ(赤い足)」から(山岸 哲)
アイヌ語の「ケマ」(脚)、「フレ」(赤い)から(出典不明)
ケリ 「キリッ、キリッ」そのするどい鳴き声から。(朝の小鳥)
※ケラ 「てらつつき(木つつきの意)」の「てら(寺)」からきた語。(服部利也)
「ケラ」はキツツキの古名「ケラツツキ」の略のようだが、「ケッ、ケッ」という鳴き声からきたとの説もある。(山岸 哲)
「ケラ」は、テラツツキの縮まった語で、「取る」の意。虫を取ることを表す(出典不明)
ゴイサギ(五位鷺) 美しいサギで、醍醐天皇から五位の位(※)を授かったという伝えより。(平家物語)
※天皇に直接まみえることができるのは五位以上の者だという。
平安時代、帝(みかど)の命で六位の家来がこの鷺を捕らえに行き、「宣旨(せんじ)である」と言うと鷺はおとなしく捕まった。それを聞いた帝は「神妙である」と、家来より高い位を与え「五位鷺」になったと平家物語にある。(山岸 哲)
夜、「グワァ、グワァ」と飛びながら鳴き「夜がらす」の別名がある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
幼鳥は褐色で白っぽい斑が星のように散っているため「ホシゴイ」と呼ばれる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
コウライキジ(高麗雉) 朝鮮半島から移入されたので「高麗雉」(山岸 哲)
コガラ 雌雄が羽を交わして臥しているのを、「コガラメブシ(小雀目臥)」という(出典不明)
コゲラ(小啄木鳥) 小型のケラが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
コサギ(小鷺) 体長およそ60cmと、国内の白鷺の中では最も小さい(山岸 哲)
体の小さいサギが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
ゴジュウカラ ※別名「木まわり」「木ねずみ」(山岸 哲)
シジュウカラに似ているためにこの名がついたらしい(山岸 哲)
コノハズク(木葉木菟) 鳴き声から。高野山や鳳来寺山で聞くから仏法僧で、かつて北海道では幼い一人息子に死なれたばかりの木材伐採業者(木こり)が、山に入るたびに「オトッツァン、オトッツァン」と呼びかけられ、仕事をやめてしまったという話がある。(相沢正夫)
※「声の仏法僧」(服部利也)cf.「姿の仏法僧」=ブッポウソウ
木の葉のように小さいミミズクの意。※全長18.5cm~21.5cm。フクロウ類中最も小さい。(服部利也)
※「三宝(仏法僧)の礼?声?を一鳥に聞く」
コマドリ(駒鳥) 声が馬のいななきに似ているため(相沢正夫)
駒のいななくような鳴き声から。(服部利也)
囀りが馬の轡(くつわ)の音を思わせるのでこの名がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※ 日本三名鳥の1つ。
学名Erithacus akahigeは、命名者(TEMMINCK)がアカヒゲと取り違えたため。(服部利也)
コルリ(小瑠璃)小さい瑠璃色の鳥。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
※サギ 「さやけき(はっきりしている、鮮明)鳥」の略転である。夜目にこれほど、さやけきものはない。(相沢正夫)
声が騒がしいので「サヤギ(騒)」。白い色のサヤケキ(鮮明)から、白いサギを「サギ」と呼んだ(出典不明)
サシバ 獲物を目指して真っ直ぐ飛ぶもの(出典不明)
サンコウチョウ(三光鳥) 「月・日・星、ホイホイホイ」と鳴くことから三光鳥の名がついた(山岸 哲)
鳴き声に、月日星の三光が含まれるのでこの名がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
サンショウクイ 「ヒリヒリン」と飛びながら鳴く声から(服部利也)
「ヒーリリーヒーリリ」と鳴くのが、あたかも山椒を食べて辛さを訴えているようなのでこの名がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※シギ 羽音せわしくという表現を変え、羽音「しげく」から(相沢正夫)
①羽をシゴくので「シゴキ」が転じた。
②しきりに羽ばたくので、「シキリ」が転じた。
③騒ぎ(さやぎ)から。(出典不明)
「鴫(しぎ)」と詠まれるのはタシギのこと。じっと頭を下げている姿が、経文を唱えているようなので「鴫の看経(経文を読むこと)」という言葉が生まれた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
シジュウカラ 「ジュウ、ジュウ、ジュウ」となく雀(から)の意。(服部利也)
(四十雀) 「雀(から)」は小鳥を表す古語(山岸 哲)
「チジュクジュク」という鳴き声が名前の由来。多く群れる四十(しじゅう)、軽く翻ひるがえって飛ぶカルの「四十カル」が転じたともいわれています。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
「シジウ」は鳴き声から。「シジウ」は数多いこと。(出典不明)
シマアジ 「シマ」はやや変わった種類に付ける接頭語。「アヂ」はトモエガモの古名(肉が美味だから名付けられた)。トモエガモに似た、やや変わった種類の意。(出典不明)
シメ 地鳴きの「シッ」「シー」、「メ」は小鳥を表す接尾語。「シと鳴く鳥」の意。(出典不明)
ジュウイチ 鳴き声から。(朝の小鳥)
ジョウビタキ 「ジョウ(尉)」は翁の意味で、白髪の老人を表す。雄の頭が銀髪のようだから。「ヒタキ」は地鳴きが「カッ、カッ」と火打石の音に似ているから。ヒタキの元となった種だが、現在はツグミ類に分類される(出典不明)
翼の白斑から「紋付鳥」とも呼ばれる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※ショウビン 「ショビ(意は不明)」が転じた語で、「~セミ」の語源と同じ。(服部利也)
アカショウビン、ナンヨウショウビンなど。
スズメ(雀) チュンチュンが鈴の音を思わせ、メはツバメ、カモメ同様に群れの意。(相沢正夫)
「鈴」のような声で鳴く、「群れ」の鳥。メは「群れ」の縮まったもの(服部利也)
①鳴き声(シュシュ)と群れ(メ)から。②小さい(ささ)と、鳥(め)から。③「踊りて、進みゆく」から「すすみ」、転じて「すずめ」(出典不明)
くちばしのつけ根がまだ黄色い子スズメを「黄雀(きすずめ)」と言う。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※セキレイ(鶺鴒) 鶺鴒の音読み。「背中がピンと伸びていて、きれい」の意。(服部利也)
※セグロセキレイは日本特産種で、英語名はJapanese Wagtail
①漢名の鶺鴒を音読みにした。②尾を上下に振り、「尾羽が石にお辞儀をしている」ように見えるから、「石」に「礼」をする。(出典不明)
歩くときは絶えず尾を上下に動かしている性質あり、石の間を歩いているときなど、尾で石を叩いているように見えるので「石叩」という別名がある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
セグロセキレイ(背黒鶺鴒) 背中の黒いセキレイが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
※セミ 「ショビ(意は不明)」が転じた語。(服部利也)カワセミ、ヤマセミなど。
センダイムシクイ(仙台虫喰) 鳴き声が「鶴千代君(つるちよぎみ)」と聞こえる。鶴千代とは、歌舞伎の「伽羅仙台萩(めいぼくせんだいはぎ)」に登場する幼君で、名のセンダイはここからきた(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)。
鳴き声の「チヨチヨ」に「千代」の字をあてセンダイと読んだ(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)。
ダイサギ(大鷺) 体長90cmで、最大の白鷺(山岸 哲)
体の大きいサギが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
※タカ 「高き」を飛ぶ(相沢正夫)
タヒバリ 田にいるヒバリ(服部利也)
タマシギ 雄が営巣、抱卵し雛の世話をする。雌のような雄なので「玉三郎」のようだ、という意。(服部利也)
男を手玉に取る多情な女は「いい玉」と呼ばれるから(出典不明)
タンチョウ(丹頂) 頭のてっぺん(頂)が丹(に=赤)色の鳥。(朝の小鳥、山岸 哲)
※チドリ(千鳥) たくさん群れなす姿から千鳥とか、飛ぶ形から交(ちが)え鳥とも呼ばれる。(相沢正夫)
大集団で行動するため(服部利也)
※「千鳥足」とは、あっちへちょろちょろ、こっちへちょろちょろの意。
①群れを成しているから。②鳴き声から(出典不明)
チュウヒ 低く飛ぶので「中飛」(出典不明)
チョウゲンボウ 北関東の方言で、トンボをゲンザンボウ。「ちょう鳥ゲンザンボウ」の略(出典不明)
ツグミ(鶫) 口をつぐむという意味。この渡り鳥は、夏至をすぎると鳴かなくなるという。(相沢正夫)
めったに鳴かず、口を「つぐむ」の意から。(服部利也)
※昔は焼き鳥の素材として渡りの時期にはかすみ網猟の標的となった。(三好宏明)
肉が美味で、昔は洋の東西を問わず食用とされた。マザーグースの「ツグミを24、パイに焼き・・・」の歌が有名。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ツツドリ お茶筒をたたくような声から。(朝の小鳥)
竹筒を吹いたような低い声で鳴くことから。(三好宏明)
鳴き声が「ツツツ」と聞こえるところから。(朝の小鳥)
ツバメ ツバクロメの転である。メは群れだが、ツバクロは、翅黒(つばくろ)、光沢黒(つやくろ)のあの姿をいう。あるいは、巣作りに土をついばむので、土喰黒(つちはみくろ)がツバクロになったともいう。(相沢正夫)
「ツバ」は「つやがあり、ピカピカ光る」意。「椿(つばき)」の「ツバ」も同意。
(服部利也)
※「燕返し」(佐々木小次郎の剣法)
※ツル 鳴き声からの転化(相沢正夫)
※「焼け野のきぎす、夜の鶴」子を大切にする親心を表現した言葉。
トウネン 体が小さいことから「今年生まれたもの、“当年生まれ”」から。(野鳥写真家・叶内拓哉)
トキ 日本書紀は「桃花鳥(つき)」と記す(山岸 哲)
トビ 高く飛ぶ意(相沢正夫)
名の由来は、「飛び」や、遠くが見える「遠見」など諸説がある(山岸 哲)
※「鳶が鷹を生む」
遠く高く飛ぶから(出典不明)
ドバト 神社仏閣のお堂近くに多いので「堂鳩(どうばと)」と呼ばれた(服部利也)
トラツグミ(虎鶫)体の模様の黄色と黒を虎の模様に見立てたもの。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
※別名「鵺(ぬえ)」(服部利也)
その鳴き声から、昔は凶鳥とされてきた。平安の物語集「堤中納言物語」にある「はなだの女御」でも「ぬえの鳴きつるにやあらむ、忌むなるものを」と、この鳥を不吉な前ぶれとしている。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
トラフズク(虎木菟)体の模様が黄色と黒のトラのようなことから。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
ナベヅル(鍋鶴) 鍋底のように黒いことから。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ニュウナイスズメ(入内雀)本種の和名の由来については以下の三説が有名である。
1.スズメに見られる頬の黒斑を欠くことから、ほくろの古名であるにふ(斑)が無い雀、ということで斑無雀。
2.新嘗雀(にいなめすずめ・にいなえすずめ)がなまったものであるとする柳田國男の説。
3.平安時代に陸奥守として東北地方に左遷され、現地で恨みを抱いたまま死去した貴族、藤原実方が本種に転生して宮中に入り込み、納税された米を食い荒らしたという伝説がある。宮中(内廷)に入る雀、ということで入内雀。
(ウィキペディアインターネット百科事典より)
ノゴマ 喉紅鳥(のごとり)から。コマドリに似ているのでノゴマに変化(出典不明)
ノジコ 草地(のじ野地)で見られるから(出典不明)
ノスリ ①野原の上を滑翔するので「野擦り」②韓国では、猛禽類に「スリ」と付くものが多い。野原の猛禽類で「野スリ」。他に、アビは韓国語でもアビ、ツルはツルミ。(出典不明)
ハイタカ ①「はしっこい」鷹の意。(出典不明)②「灰色のタカ」の意(服部利也)
ハクセキレイ 顔の白いセキレイが名前の由来。鶺鴒(セキレイ)の、鶺は背、鴒は令をあらわし、
(白鶺鴒) 背筋がすらりと伸びた清冷な鳥という意味です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
ハシブトガラス くちばしが太いカラス(服部利也)
※元来は森林・山で棲息。(三好宏明)
ハシボソガラス くちばしが細いカラス(服部利也)
※元来は平野・市街地で棲息。(三好宏明)
※ハト ハタハタとせわしく飛び立つ羽音からきた(相沢正夫)
※「三枝の礼」
①ハヤトリ(速鳥)のなまったもの。②羽音の「はたはた」から(出典不明)
ハヤブサ 早い翼を持つ。(相沢正夫)
はや(速)ふさ(総)(出典不明)
速く飛ぶ(急降下は時速400km)という意味の「はやつばさ」が名前の由来(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
バン(鷭) 番鳥のバンで、交代する鳥の意味。春と秋がその交代の時期である。(相沢正夫)
水田によく見られ、「田の番をする鳥」の意味(出典不明)
「クルル、ケッケケ・・・」と笑うような鳴き方は「鷭の笑い」と呼ばれる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ヒガラ ツツピンと鳴くので「ヒン」と鳴く「カラ」の意味。
首をかしげる様子から斜視を意味する「ヒガラメ」から。(出典不明)
※岡山地方では、斜視を「ひんがらめ」と言った(服部利也)
ヒクイナ 緋色のクイナ。(朝の小鳥)
ヒシクイ ヒシの実を好んで食うのでヒシクイ(四亜種中、ヒシを食うのはオオヒシクイのみ)(出典不明)
湖沼に生えるヒシの実を好んで食べることから。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※ヒタキ(鶲) 「カッ、カッ、カッ」と鳴く地鳴きが、火打ち石を打つ音に聞こえるので、“火をたく”意からきた。(朝の小鳥)
数多いヒタキ類の中で、絵画や詩歌に取り上げられる「鶲」はジョウビタキのこと。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
「火叩き(たたき)」(服部利也)
ひな(雛) ひなには、早成性と晩成性の2タイプがある。カモのひなやヒヨコのように、孵化してすぐ歩き回れるのが早成性、スズメなどのように自分でなにもできず、羽がなく眼も開いていないひなが晩成性である。いずれであっても、親鳥がこまめに世話をやき、守り育てるのには変わりない。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ヒバリ 日晴り鳥である。早春のよく晴れた空に高く舞い上がっては急降下する。天気のよい日の鳥である。(相沢正夫)
春の「日晴れ(ばれ)」に、空高く舞い上がるところから。(出典不明)
晴れた日に囀るので「ヒハリ(日晴)」(出典不明)
ヒヨドリ ヒエドリの意という。稗(ヒエ)を食べるからである。ヒエ食らいの貧乏鳥という見方の
(鵯) ようだ。(相沢正夫)
「ヒーヨ、ヒーヨ」の鳴き声から。ピヨドリの転とも(服部利也)
①ヒィーヨという鳴き声から。②平安時代から稗鳥と呼ばれ、ヒエを好むから(本当は、虫、果実、蜜を食べ、ヒエは食べない)(出典不明)
ひえを好んで食べる稗鳥(ひえどり)が名前の由来。ヒーヨヒーヨという鳴き声からともいわれています。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
ヒワ ひよわそうだから(相沢正夫)。小さくて繊細なことを意味する古語「ひわやか」から、可憐な小鳥という意(「野鳥の呼び名事典」大橋弘一)
ビンズイ(便追) 鳴き声が「ビンビン、ズイズイ」と聞こえるから。(朝の小鳥)
さえずりのビンビンツィーツィーから(出典不明)
ヒバリのように複雑に囀り、木によくとまるので、キヒバリという別名もある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
フクロウ 母(はは)喰(く)らうからきたそうだ。悪食(あくじき)だから、おなかがすくと自分の母親まで見境なく喰らうのだという。(相沢正夫)
①ふっくらした羽毛の様子から(ふくるる)が転じて。②昼隠居(ひるかくろふ)が転じて(出典不明)
顔盤(がんばん)と呼ばれる平たい顔が最大の特徴(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ブッポウソウ 昔「仏法僧」と鳴くのはこの鳥だと考えられていた。「姿の仏法僧」。(服部利也)
Cf.「声の仏法僧」=コノハズク
ベニマシコ 赤い顔をした「ましこ=猿の古語」。(朝の小鳥)
ホウロクシギ ホウロクとは、素焼きの浅い土鍋(出典不明)
ホオアカ 頬が赤いから。(朝の小鳥)頬に赤褐色の斑があるから。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ホオジロ(頬白)頬が白いから。(相沢正夫)
頬の部分の羽根が白いことから。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
「オジロ」は尾白の意。本(ほん)尾白か?(服部利也)
ホシガラス(星鴉) 顔から背、胸にかけて白い斑点が散っており、これを星に見立てて名前がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ホトトギス 鳴き声から。スは古語で小鳥を表す接尾語。(朝の小鳥)
「ホトト来たか」と聞こえる鳴き声から。「ス」は小鳥を意味する接尾語(出典不明)
「ホトト」と鳴く。「ス」は鳥を表す接尾語(出典不明)
マガモ(真鴨) カモを代表する真の鴨が名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
別名「青頸(あおくび)」(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※マシコ サルの古語。顔つきが猿に似るところから。(服部利也)ベニマシコ、ハギマシコなど。
マナヅル(真鶴) 真のツルという意味。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
マミジロ(眉白) 全身真っ黒で、眉が白いところからこの名がついた。(山岸 哲)
マミチャジナイ 「シナイ」はシロハラやツグミのこと。チャジナイはアカハラ。マミシロチャジナイの略。アカハラとマミチャジナイはシロハラの亜種に分類する説もある(出典不明)
ミコアイサ 「アイサ」は渡来時期の「秋サ(サの意味は不明)」。「ミコ」は「美小」で、美しい小さいアイサの意。(VTR「四季の小鳥」日本野鳥の会)
ミサゴ ①魚を捕らえるときに激しい水音がするが、その音を表現したビシャゴから「ミサゴ」の名が付いた。②水中に脚から突っ込み魚を捕らえることから、「水探る(水さぐる)」が語源となった(hidejieブログ「さんぽで出会う花鳥風月」)。③水沙(みさ)の際にあるから(出典不明)
ミソサザイ ミソは溝のこと、サザイはささやかな意である。水辺のささやかな鳥なのだ。(相沢(鷦鷯) 正夫)
味噌のような色をした小さな鳥。(朝の小鳥)
溝に棲むのでミソ、サザイは、①些細な小鳥。②韓国語のサザイ(小鳥によく付けられる)から(出典不明)
ドイツでは、ミソサザイ=垣根の王様の意(植え込みや垣根の中をうろうろしている)(「世界の鳥の民話」日本民話の会・外国民話研究会編・訳:三弥井書店)
「枕草子」に「かしら赤き雀、斑鳩の雄鳥、たくみ鳥」と書かれた「たくみ鳥」とはミソサザイのこと。巣をつくるのが巧みであることからこう呼ばれたという。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ミフウズラ ミフは足指が三本なので「三歩鶉」。
琉球に生息するので、地名の「三府」から(出典不明)
「ミヤマ」 普通、深山をさす語だが、時に遠隔地をさすこともある。
ミヤマシトド シトドはホオジロ類の古語。すでにミヤマホオジロが存在するので古語が復活(出典不明)
ミヤマホオジロ 繁殖地が中国東部や朝鮮半島などアジアの東端にあり、日本からみて遠隔地にいる鳥として「ミヤマ」の名がついた。
ムクドリ むくんでいるみたいだから(相沢正夫)
(椋鳥) 椋の木の実を好んで食べるから。(朝の小鳥・山岸 哲)
※空飛ぶ三角定規と呼ばれる鳥。(三好宏明)
ムクノキの実を好んで食べる鳥。群れで生活する群来鳥(むれきどり)。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
「白頭翁(はくとうおう)」という別名どおり、顔から頭にかけてが白い。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
メグロ(目黒) 目のまわりが黒いから。(服部利也)
メジロ(目白) 目のまわりが白いから(相沢正夫)
※英語名もWhite Eye
何羽も体をぴったりと寄せ合う、いわゆる「目白押し」の習性がある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
目の周りに白い輪があるのが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
目の周りに白い羽根があることから。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
モズ モは鳴き声からの転化(相沢正夫)・・・誤りか?(服部)
百舌(ももじ)は他の鳥の鳴き真似をよくするところから。「ももじ」転じて「もず」(服部利也)
※秋に「高鳴き」と言われる鳴き声を出す。他の鳥の鳴きまねもする(三好宏明)
※「もず鵙のくさ草ぐき潜」
「モ」は鳴き声から。鳴き声そのものではなく、いろいろな声を真似するので、諸々のもしくは「ももとり(百鳥)」という説もある。「ス」は鳥の名に付く接尾語(出典不明)
ヤツガシラ 羽冠の羽毛の数が多いことから(出典不明)
ヤブサメ ※昆虫の声と勘違いする人が多い。潅木の中を好み姿は見せない。(三好宏明)
ヤマガラ 山に棲むカラ(出典不明)
ヤマセミ(山翡翠) 山に住む「ショビ」の意。「ショビ」が転じて「セミ」。(服部利也)
「セミ」の意味は「背が美しい」の意。(「都会の鳥たち」唐沢孝一・草思社)
昔は「鹿子翡翠(かのこしょうびん)」という美しい呼び名も使われた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ヤンバルクイナ 沖縄本島北部、山原(やんばる)の森だけに住む。※絶滅危惧種。(山岸 哲)
ユリカモメ 入り江カモメから(出典不明)
俳句の「都鳥」はカモメ科の冬鳥ユリカモメのこと。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ヨタカ(夜鷹) 「蚊母鳥(ぶんぼちょう)」は古名。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ライチョウ(雷鳥) 特別天然記念物。高山ではこの鳥の姿を見るとカミナリに会うという。これが雷鳥の名の由来である。(相沢正夫)
ルリビタキ 雄の翼と背面が青く、「瑠璃ビタキ」の名があるが、ツグミの仲間(山岸 哲)。
レンジャク(連雀) 集団で行動する習性から、「連なって行動する小鳥」の意(出典不明)。
※ワシ(鷲) ワシとタカの区別はあいまいだが、大型で尾が短く、脚が太いものをワシとする。タカとつくが、クマタカもワシに近い(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
緑(あお)色のケラ(※ケラの項参照)。(山岸 哲)
○アオサギ
青色のサギ(※サギの項参照)。(山岸 哲)
○アオジ
あおい(緑)色をしたホオジロのなかま。「あおじろ」または「あおおじろ(緑の尾白)」からか?(服部利也)
ホオジロ類は奈良時代から「シトド」と呼ばれ、緑色のシトド→青いシトド→アオシトド→アオジとなった。(山岸 哲)
ただし、「シトド」の意味は不明。(服部利也)
○アオバズク(青葉木菟)
青葉の頃に南から渡ってくるミミズクの仲間。(朝の小鳥、山岸 哲)
○アカゲラ
雄は後頭部と下腹部が赤色で「赤いケラ」。(山岸哲)
○アカコッコ
コッコは伊豆諸島の方言で、ツグミ類のこと。(出典不明)
○アカショウビン(赤翡翠)
「~ショウビン」「~セミ」の語源は「ショビ」。赤いしょびの意。
なお「セミ」の意味は「背が美しい」の意。(「都会の鳥たち」唐沢孝一・草思社)
○アカハラ(赤腹)
体の脇が赤みの強いオレンジ色をしているところから。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○アカヒゲ
「あかひけ(赤い毛)の鳥」を読み間違えた(出典不明)。
「ヒゲをはやした赤い鳥」の意で、「赤いひげのある鳥」というわけではない。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」(社団)日本林業技術協会編・関 伸一)
※学名Erithacus komadori は命名者(TEMMINCK)がコマドリと取り違えたため。(服部利也)
○アジサシ(鯵刺)
するどいくちばしで、アジなどの魚をさすように捕らえるから。(朝の小鳥、山岸 哲)
小魚を見つけると急降下して、くちばしで魚を突き刺すように見える採餌法が名前の由来。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○アトリ(花鶏)
集まる鳥の意味。(朝の小鳥・蒲谷鶴彦)
秋に来る鳥→アキトリ→アトリ。(服部利也)
○アホウドリ(阿呆鳥)
「アッホー、アッホー」の鳴き声からともいうが、その動作が並はずれてにぶく、阿呆やなかろかということから名づけられたとの説もある。(相沢正夫)
○アマサギ
飴色のサギ、アメサギがなまったもの。アマサギの名は室町時代から見られるが、亜麻色という色名は江戸時代でも存在していない。(出典不明)
○アマツバメ(雨燕)
雨が近づくと低空を飛ぶのが見えるため。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
雨が近づくと現れるところから、雨を呼ぶ鳥=雨燕となった。(服部利也)
○アリスイ
アリを好んで食べるところから。(朝の小鳥)
○イカル
奈良の斑鳩から。(出典不明)
○イワツバメ
岩場に営巣するツバメ。(服部利也)
○イワヒバリ(岩雲雀)
鳴き声がヒバリに似ているため。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○イワミセキレイ
「石見(いわみ)の国(島根県西部)より初めてい出る」の記録による。(出典不明)
○ウ
浮く、うみどり、産む(神話でウの羽で産屋を葺いたから)等、最初の一文字を残した省略型(出典不明)
※語句…「鵜呑みにする」
○ウグイス
「ウ」は薮、薮に巣くう鳥の意。(新井白石)
鳴き声を「ウークヒ」と聞き、それに小鳥をあらわす接尾語「ス」が付いた。(服部利也)
①鳴き声説:「うくひ」と鳴くから。「ス」は鳥の意味。
②奥説:「ウグ」は奥。「イス」は出る。春に谷の奥から現れるから。
③薮説:「う」薮(群がり生えている所)「くひす」食巣(出典不明)
※繁殖期を過ぎると「チャッ、チャッ」という地鳴きに変わるが、昔はこれを生気が失われた、老いた鳴き声ととらえて、「老鴬(ろうおう)」と称した。また、山地に帰らず平地にとどまっているものを「残鴬(ざんおう)」と言う。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※日本三名(鳴)鳥の1つ。他に、オオルリ・コマドリ
○ウズラ
うずくまっている可愛いやつの意味(相沢正夫)
①うずくまるから ②「ウ」(草むら)、「ツラ」(群れる)(出典不明)
○ウソ
口笛のことをむかしはウソといった。あるいは、方言か?その音に似ているから(相沢正夫)
鳴き声が口笛に似ているので、「うそぶく(口笛を吹く)」から(服部利也)
地鳴きからこの名がついた。(三好宏明)
口笛を吹くことをうそぶくといい、声が口笛に似ているから(出典不明)
※語句…「嘯(うそぶ)く」「鷽替神事(うそかえしんじ)」(太宰府天満宮正月7日酉の刻、道明寺天満宮正月25日)
○ウトウ
青森や秋田では穴や洞をウトまたはウトウと言った(出典不明)
○ウミネコ(海猫)
「ミャーオ、ミャーオ」とネコのような声で鳴くところから。(朝の小鳥、山岸 哲)
「ニャーオ、ニャーオ」と聞こえる鳴き声から(服部利也)
○エナガ(柄長)
オナガより体は小さいが尾はむしろ長く、全体に細長いのがエナガ(相沢正夫)
※「ワタボシ」という方言もあるように、ふわふわの綿のかたまりのような姿をしている。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○エトピリカ
アイヌ語で「美しいくちばし」の意味。(山岸 哲)
アイヌ語で「エト」は嘴、「ピリカ」は美しいの意味。(出典不明)
○オオジシギ
「大きな地しぎ」の意味。(服部利也)
※別名「カミナリシギ」(山岸 哲)
「ズビャークズビャーク」と鳴いて旋回し、突然尾羽をふるわせて大きな音をたてて急降下する。この羽音が雷を思わせるので「カミナリシギ」と名がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○オオタカ
①「蒼っぽい鷹」(背が青灰色)=「アオタカ」→「オオタカ」(出典不明)
②林内で小鳥を獲るタカのうちで一番大きいことから(服部利也)
○オオハム
「はむ」は「食む(はむ)」から。アビのことはコハムと呼んだ。(出典不明)
○オオヨシキリ
※別名「行々子(ぎょうぎょうし)」(山岸 哲)
芦原の鳥で夜中でもさえずる。(三好宏明)
○オオルリ(大瑠璃)
大きい瑠璃色の鳥。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
○オシドリ(鴛鴦)
「オシ」は雌雄相愛(シユウアイオシ)から。(出典不明)
「雌雄相愛し(おし)」が名前の由来。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
○オナガ(尾長)
文字どおり尾が長いから(服部利也)
○カイツブリ(鳰)
語源は「かきつぶり」で、水にもぐるときの動作を表し、ツブリはもぐるさまを描写した形容語だそうだ。(相沢正夫)
水を「かき、つぶ瞑る(潜る)」意(服部利也)
「かい」はたちまち。「つぶり」は潜るときの音ズブリから(出典不明)
水を「掻きつ潜りつ」が名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
※古名は「にお」、「にお鳰の浮巣」は外敵から巣を守る反面、水に浮いて不安定だという難点もあり、無常さや心変わりの象徴とされる。「鳰の海」とは琵琶湖のこと。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○カケス(懸巣)
「ゲー」という鳴き声から。「ス」は小鳥を意味する接尾語。(服部利也)
※英語名も、Jay(鳴き声から)
※秋になるとドングリを好んで、冬用に貯える習性がある。このためドングリのなるクヌギ、カシ類にちなみ「カシドリ」とも呼ばれる。また、カケスは他の鳥のものまねが上手く、とくにタカ類のサシバ、ミサゴなどの鳴き声をうまくまねる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○カササギ(鵲)
カチ、カチと鳴くところから、別名「カチガラス」(朝の小鳥)
※別名の「カチガラス」は、「カチカチ」と鳴くという説と、カササギの朝鮮名カチからきたという説がある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※カシ(カササギの韓国名)さわぐ→カササギ、英語名マグパイクローの「マグパイ」は「白黒」の意。(「NHK季節の命」日本野鳥の会主席研究員;安西ひであき)
※1923(大正12)年、国の天然記念物に指定。(山岸 哲)
○カシラダカ
冠毛を立てるところから、「頭高」。(服部利也)
頭頂が寝癖毛の鳥。(三好宏明)
○カッコウ
鳴き声から。ただしオスの声。メスは「ポッ、ピッピッピッピー」と鳴く(相沢正夫)
○カモ
浮かぶ鳥→うかむ鳥の「うかむ」から「う」がとれて、カム→カモとなった。(相沢正夫)
①浮かぶ→うかむ→かむ→かも
②雁が元で、がん→かむ→かも(出典不明)
※単に「鴨」といえば、冬鳥のマガモのこと。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○カモメ
カモのミニ版のようなのが群れなしているのでカモメである。「メ」は群れ。(相沢正夫)
「浮かむ群れ」→「ウカム+メ(群れ)」→「カムメ」→「カモメ」(服部利也)
○カラ
「カラ(雀)」は小鳥の総称。(山岸 哲)
「カラ」はよく囀る小鳥の総称。
「カル」の変化。身軽な様子。(出典不明)
○カラス
「カー」と鳴くから。ラは万葉や古今集にしばしば登場する軽い親愛語。「ス」はウグイス、カケスの例にみられる鳥につきものの接尾語。(相沢正夫)
「カー」と鳴く鳥(=ス)の意(服部利也)
色彩による(黒し)から。
鳴き声「コロク」から。(中西 進)
「からすとふおほおそとりのまさでにも来まさぬ君をころくとぞ鳴く」(万葉集)
烏という大うそつきがたしかに、来られない恋人が来る来ると鳴く
※語句…「烏の濡れ羽色」「烏の行水」「烏が鵜の真似」
○カラスバト(烏鳩)
カラスのように全身が真っ黒なことから。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
○カリ
鳴き声からの転化(相沢正夫)→ガンの項参照
○カルガモ(軽鴨)
①万葉集の歌の「軽ヶ池」から。
②夏に留まるので「夏留鴨」。
③潜らないカモで、大きい割に軽いから軽鴨(出典不明)
万葉集に詠まれた「軽の池の鴨」が名前の由来。カモは浮かぶが転化したものです。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
※渡りをするはずのカモが夏に残っているのが「通し鴨」で、夏のカルガモは「夏鴨」と呼び「通し鴨」には当たらない。また、カルガモのひなを、「かるの子」(夏の季語)と呼ぶ。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
○カワセミ(翡翠)
※宝石の「翡翠(ひすい)」は緑色のこの鳥名をあてたもの(山岸 哲)
※「飛ぶ宝石」と言われている。(三好宏明)
「セミ」は「ショビ」から転じた語。川にすむしょびの意。「ショビ」は、「セミ」と「ショウビン」の2つに転じた。(服部利也)
「セミ」の意味は「背が美しい」の意。(「都会の鳥たち」唐沢孝一・草思社)
ソニ→ソビ→ショウビ→ショウビンの転化。
ショウビン、セミは赤を示す古語、ソビの訛り。ソニはアカショウビンを指していたが、数が多いカワセミにも転用された。
川に棲むソビがセビを経てセミになった。
ソ(小さい)ヒ(鳥)とも。
緑色はカワセミの色。すなわち、翠鳥色(そみどりいろ)を略したもの。(出典不明)
※漢字の翡翠を取り入れて「ひすい」とも呼ばれていた。
※中国名の翡翠(ひすい)は赤羽(翡)と青羽(翠)をもつ鳥の意。
※翡は♂のカワセミ、翠は♀のカワセミを示す。♂の方が胸の赤味が強いから?
翡翠がカワセミに使われた後、宝石の名にも使われた。
○カワラヒワ
ヒワは「ヒワドリ」の略で、弱鳥のこと。ひよわな鳥の意。(出典不明)
「ヒワ」は、ひよわそうだから。河原に多いヒワの意。(服部利也)
○ガン
語源は鳴き声から(出典不明)
※単に「雁」といえばマガンを指す。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
キーウィ 雄は夜、キーウィと鳴くから。(雌は馬のような声で鳴く)
※属名Apteryxはギリシャ語で「翼がない」(出典不明)
キクイタダキ(菊戴) 別名「松毟鳥(まつむしり)」とも「松潜鳥(まつくぐり)」とも言う。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
キジ(雉) キギス、キギシと呼ばれ、ケンケンという鳴き声からきた。(相沢正夫)
※日本特産の留鳥。1947年に国鳥に指定された。(山岸 哲)
※「雉も鳴かずば打たれまい」「焼け野のきぎす、夜の鶴」「雉の草隠れ」
古名は「きぎし」「きぎす」で、略されてキジ。
キギは鳴き声。シ、スは鳥を示す接尾語。(出典不明)
キジバト(雉鳩) ※別名「山鳩(やまばと)」(山岸 哲)
背中のうろこ模様がキジのそれに似ているから(服部利也)
※昔は山の鳥、今は都会に進出。(三好宏明)
キセキレイ(黄鶺鴒) 体の黄色いセキレイが名前の由来。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
なお、セキレイとは「背がきれい」の意。(服部利也)
キツツキ(啄木鳥)古名テラツツキ。テラは「取(とら)」。テラツツキは、つついて虫を取る意。(出典不明)
キツツキの語源は、テラツツキからと言われている。その昔、物部守屋と蘇我馬子が戦い、守屋は矢に当たり最期を遂げた。戦が終わり、四天王寺を建てたが、どこからともなくたくさんの鳥が現れ、寺の軒や柱を片っ端からつつき、ついには壊してしまったのである。すると世間の人は、守屋の恨みが木をつつく鳥となって寺を壊しに来たのだと言い伝え、この鳥のことを「テラツツキ」と名付けたらしい。そしてこの「テラツツキ」がなまって「ケラツツキ」となり、その後「ケツツキ」と変化。最後はケに木をあて「キツツキ」となったと言われている。ただ、「キツツキ」という名前のキツツキはいない。蛇足ではあるが、このテラツツキの正体は、おそらくアオゲラだったと思われる。(本州産クマゲラ研究会代表、秋田県立博物館学芸第三課長 藤井忠志)
キビタキ(黄鶲) 黄色いヒタキ(山岸 哲)
鳴き声が男性的で、オオルリの「京女」に対し、「東男」と呼ばれる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
キリアイ(錐合) 黒くてやや太め、先端がやや曲がっていて、キリを合わせたような嘴だから(出典不明)
キンクロハジロ(金黒羽白) 金色の目に、黒い体と羽が白いのが名前の由来。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
ギンザンマシコ オオマシコと混同されている。翼に二本の白帯があるのでギンスジマシコから変化した(出典不明)
キンバト 金属的な光沢のある羽色から(出典不明)
クイナ 「クイ」は来で、「ナ」は鳴く。来鳴(出典不明)
クサシギ 草地に多いから(出典不明)
クマゲラ(熊啄木鳥) 熊のように真っ黒なケラ。※我が国最大のキツツキで、絶滅危惧種。(山岸 哲)
クマタカ(角鷹) 頭の羽根が立ち上がっていて、角のように見えるので「角鷹」。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
蜂を食うクマタカ。(「動物と共に」学生社版科学随筆全集・内田清之助)
ケイマフリ アイヌ語の「ケマフレ(赤い足)」から(山岸 哲)
アイヌ語の「ケマ」(脚)、「フレ」(赤い)から(出典不明)
ケリ 「キリッ、キリッ」そのするどい鳴き声から。(朝の小鳥)
※ケラ 「てらつつき(木つつきの意)」の「てら(寺)」からきた語。(服部利也)
「ケラ」はキツツキの古名「ケラツツキ」の略のようだが、「ケッ、ケッ」という鳴き声からきたとの説もある。(山岸 哲)
「ケラ」は、テラツツキの縮まった語で、「取る」の意。虫を取ることを表す(出典不明)
ゴイサギ(五位鷺) 美しいサギで、醍醐天皇から五位の位(※)を授かったという伝えより。(平家物語)
※天皇に直接まみえることができるのは五位以上の者だという。
平安時代、帝(みかど)の命で六位の家来がこの鷺を捕らえに行き、「宣旨(せんじ)である」と言うと鷺はおとなしく捕まった。それを聞いた帝は「神妙である」と、家来より高い位を与え「五位鷺」になったと平家物語にある。(山岸 哲)
夜、「グワァ、グワァ」と飛びながら鳴き「夜がらす」の別名がある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
幼鳥は褐色で白っぽい斑が星のように散っているため「ホシゴイ」と呼ばれる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
コウライキジ(高麗雉) 朝鮮半島から移入されたので「高麗雉」(山岸 哲)
コガラ 雌雄が羽を交わして臥しているのを、「コガラメブシ(小雀目臥)」という(出典不明)
コゲラ(小啄木鳥) 小型のケラが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
コサギ(小鷺) 体長およそ60cmと、国内の白鷺の中では最も小さい(山岸 哲)
体の小さいサギが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
ゴジュウカラ ※別名「木まわり」「木ねずみ」(山岸 哲)
シジュウカラに似ているためにこの名がついたらしい(山岸 哲)
コノハズク(木葉木菟) 鳴き声から。高野山や鳳来寺山で聞くから仏法僧で、かつて北海道では幼い一人息子に死なれたばかりの木材伐採業者(木こり)が、山に入るたびに「オトッツァン、オトッツァン」と呼びかけられ、仕事をやめてしまったという話がある。(相沢正夫)
※「声の仏法僧」(服部利也)cf.「姿の仏法僧」=ブッポウソウ
木の葉のように小さいミミズクの意。※全長18.5cm~21.5cm。フクロウ類中最も小さい。(服部利也)
※「三宝(仏法僧)の礼?声?を一鳥に聞く」
コマドリ(駒鳥) 声が馬のいななきに似ているため(相沢正夫)
駒のいななくような鳴き声から。(服部利也)
囀りが馬の轡(くつわ)の音を思わせるのでこの名がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※ 日本三名鳥の1つ。
学名Erithacus akahigeは、命名者(TEMMINCK)がアカヒゲと取り違えたため。(服部利也)
コルリ(小瑠璃)小さい瑠璃色の鳥。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
※サギ 「さやけき(はっきりしている、鮮明)鳥」の略転である。夜目にこれほど、さやけきものはない。(相沢正夫)
声が騒がしいので「サヤギ(騒)」。白い色のサヤケキ(鮮明)から、白いサギを「サギ」と呼んだ(出典不明)
サシバ 獲物を目指して真っ直ぐ飛ぶもの(出典不明)
サンコウチョウ(三光鳥) 「月・日・星、ホイホイホイ」と鳴くことから三光鳥の名がついた(山岸 哲)
鳴き声に、月日星の三光が含まれるのでこの名がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
サンショウクイ 「ヒリヒリン」と飛びながら鳴く声から(服部利也)
「ヒーリリーヒーリリ」と鳴くのが、あたかも山椒を食べて辛さを訴えているようなのでこの名がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※シギ 羽音せわしくという表現を変え、羽音「しげく」から(相沢正夫)
①羽をシゴくので「シゴキ」が転じた。
②しきりに羽ばたくので、「シキリ」が転じた。
③騒ぎ(さやぎ)から。(出典不明)
「鴫(しぎ)」と詠まれるのはタシギのこと。じっと頭を下げている姿が、経文を唱えているようなので「鴫の看経(経文を読むこと)」という言葉が生まれた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
シジュウカラ 「ジュウ、ジュウ、ジュウ」となく雀(から)の意。(服部利也)
(四十雀) 「雀(から)」は小鳥を表す古語(山岸 哲)
「チジュクジュク」という鳴き声が名前の由来。多く群れる四十(しじゅう)、軽く翻ひるがえって飛ぶカルの「四十カル」が転じたともいわれています。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
「シジウ」は鳴き声から。「シジウ」は数多いこと。(出典不明)
シマアジ 「シマ」はやや変わった種類に付ける接頭語。「アヂ」はトモエガモの古名(肉が美味だから名付けられた)。トモエガモに似た、やや変わった種類の意。(出典不明)
シメ 地鳴きの「シッ」「シー」、「メ」は小鳥を表す接尾語。「シと鳴く鳥」の意。(出典不明)
ジュウイチ 鳴き声から。(朝の小鳥)
ジョウビタキ 「ジョウ(尉)」は翁の意味で、白髪の老人を表す。雄の頭が銀髪のようだから。「ヒタキ」は地鳴きが「カッ、カッ」と火打石の音に似ているから。ヒタキの元となった種だが、現在はツグミ類に分類される(出典不明)
翼の白斑から「紋付鳥」とも呼ばれる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※ショウビン 「ショビ(意は不明)」が転じた語で、「~セミ」の語源と同じ。(服部利也)
アカショウビン、ナンヨウショウビンなど。
スズメ(雀) チュンチュンが鈴の音を思わせ、メはツバメ、カモメ同様に群れの意。(相沢正夫)
「鈴」のような声で鳴く、「群れ」の鳥。メは「群れ」の縮まったもの(服部利也)
①鳴き声(シュシュ)と群れ(メ)から。②小さい(ささ)と、鳥(め)から。③「踊りて、進みゆく」から「すすみ」、転じて「すずめ」(出典不明)
くちばしのつけ根がまだ黄色い子スズメを「黄雀(きすずめ)」と言う。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※セキレイ(鶺鴒) 鶺鴒の音読み。「背中がピンと伸びていて、きれい」の意。(服部利也)
※セグロセキレイは日本特産種で、英語名はJapanese Wagtail
①漢名の鶺鴒を音読みにした。②尾を上下に振り、「尾羽が石にお辞儀をしている」ように見えるから、「石」に「礼」をする。(出典不明)
歩くときは絶えず尾を上下に動かしている性質あり、石の間を歩いているときなど、尾で石を叩いているように見えるので「石叩」という別名がある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
セグロセキレイ(背黒鶺鴒) 背中の黒いセキレイが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
※セミ 「ショビ(意は不明)」が転じた語。(服部利也)カワセミ、ヤマセミなど。
センダイムシクイ(仙台虫喰) 鳴き声が「鶴千代君(つるちよぎみ)」と聞こえる。鶴千代とは、歌舞伎の「伽羅仙台萩(めいぼくせんだいはぎ)」に登場する幼君で、名のセンダイはここからきた(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)。
鳴き声の「チヨチヨ」に「千代」の字をあてセンダイと読んだ(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)。
ダイサギ(大鷺) 体長90cmで、最大の白鷺(山岸 哲)
体の大きいサギが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
※タカ 「高き」を飛ぶ(相沢正夫)
タヒバリ 田にいるヒバリ(服部利也)
タマシギ 雄が営巣、抱卵し雛の世話をする。雌のような雄なので「玉三郎」のようだ、という意。(服部利也)
男を手玉に取る多情な女は「いい玉」と呼ばれるから(出典不明)
タンチョウ(丹頂) 頭のてっぺん(頂)が丹(に=赤)色の鳥。(朝の小鳥、山岸 哲)
※チドリ(千鳥) たくさん群れなす姿から千鳥とか、飛ぶ形から交(ちが)え鳥とも呼ばれる。(相沢正夫)
大集団で行動するため(服部利也)
※「千鳥足」とは、あっちへちょろちょろ、こっちへちょろちょろの意。
①群れを成しているから。②鳴き声から(出典不明)
チュウヒ 低く飛ぶので「中飛」(出典不明)
チョウゲンボウ 北関東の方言で、トンボをゲンザンボウ。「ちょう鳥ゲンザンボウ」の略(出典不明)
ツグミ(鶫) 口をつぐむという意味。この渡り鳥は、夏至をすぎると鳴かなくなるという。(相沢正夫)
めったに鳴かず、口を「つぐむ」の意から。(服部利也)
※昔は焼き鳥の素材として渡りの時期にはかすみ網猟の標的となった。(三好宏明)
肉が美味で、昔は洋の東西を問わず食用とされた。マザーグースの「ツグミを24、パイに焼き・・・」の歌が有名。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ツツドリ お茶筒をたたくような声から。(朝の小鳥)
竹筒を吹いたような低い声で鳴くことから。(三好宏明)
鳴き声が「ツツツ」と聞こえるところから。(朝の小鳥)
ツバメ ツバクロメの転である。メは群れだが、ツバクロは、翅黒(つばくろ)、光沢黒(つやくろ)のあの姿をいう。あるいは、巣作りに土をついばむので、土喰黒(つちはみくろ)がツバクロになったともいう。(相沢正夫)
「ツバ」は「つやがあり、ピカピカ光る」意。「椿(つばき)」の「ツバ」も同意。
(服部利也)
※「燕返し」(佐々木小次郎の剣法)
※ツル 鳴き声からの転化(相沢正夫)
※「焼け野のきぎす、夜の鶴」子を大切にする親心を表現した言葉。
トウネン 体が小さいことから「今年生まれたもの、“当年生まれ”」から。(野鳥写真家・叶内拓哉)
トキ 日本書紀は「桃花鳥(つき)」と記す(山岸 哲)
トビ 高く飛ぶ意(相沢正夫)
名の由来は、「飛び」や、遠くが見える「遠見」など諸説がある(山岸 哲)
※「鳶が鷹を生む」
遠く高く飛ぶから(出典不明)
ドバト 神社仏閣のお堂近くに多いので「堂鳩(どうばと)」と呼ばれた(服部利也)
トラツグミ(虎鶫)体の模様の黄色と黒を虎の模様に見立てたもの。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
※別名「鵺(ぬえ)」(服部利也)
その鳴き声から、昔は凶鳥とされてきた。平安の物語集「堤中納言物語」にある「はなだの女御」でも「ぬえの鳴きつるにやあらむ、忌むなるものを」と、この鳥を不吉な前ぶれとしている。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
トラフズク(虎木菟)体の模様が黄色と黒のトラのようなことから。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
ナベヅル(鍋鶴) 鍋底のように黒いことから。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ニュウナイスズメ(入内雀)本種の和名の由来については以下の三説が有名である。
1.スズメに見られる頬の黒斑を欠くことから、ほくろの古名であるにふ(斑)が無い雀、ということで斑無雀。
2.新嘗雀(にいなめすずめ・にいなえすずめ)がなまったものであるとする柳田國男の説。
3.平安時代に陸奥守として東北地方に左遷され、現地で恨みを抱いたまま死去した貴族、藤原実方が本種に転生して宮中に入り込み、納税された米を食い荒らしたという伝説がある。宮中(内廷)に入る雀、ということで入内雀。
(ウィキペディアインターネット百科事典より)
ノゴマ 喉紅鳥(のごとり)から。コマドリに似ているのでノゴマに変化(出典不明)
ノジコ 草地(のじ野地)で見られるから(出典不明)
ノスリ ①野原の上を滑翔するので「野擦り」②韓国では、猛禽類に「スリ」と付くものが多い。野原の猛禽類で「野スリ」。他に、アビは韓国語でもアビ、ツルはツルミ。(出典不明)
ハイタカ ①「はしっこい」鷹の意。(出典不明)②「灰色のタカ」の意(服部利也)
ハクセキレイ 顔の白いセキレイが名前の由来。鶺鴒(セキレイ)の、鶺は背、鴒は令をあらわし、
(白鶺鴒) 背筋がすらりと伸びた清冷な鳥という意味です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
ハシブトガラス くちばしが太いカラス(服部利也)
※元来は森林・山で棲息。(三好宏明)
ハシボソガラス くちばしが細いカラス(服部利也)
※元来は平野・市街地で棲息。(三好宏明)
※ハト ハタハタとせわしく飛び立つ羽音からきた(相沢正夫)
※「三枝の礼」
①ハヤトリ(速鳥)のなまったもの。②羽音の「はたはた」から(出典不明)
ハヤブサ 早い翼を持つ。(相沢正夫)
はや(速)ふさ(総)(出典不明)
速く飛ぶ(急降下は時速400km)という意味の「はやつばさ」が名前の由来(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
バン(鷭) 番鳥のバンで、交代する鳥の意味。春と秋がその交代の時期である。(相沢正夫)
水田によく見られ、「田の番をする鳥」の意味(出典不明)
「クルル、ケッケケ・・・」と笑うような鳴き方は「鷭の笑い」と呼ばれる。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ヒガラ ツツピンと鳴くので「ヒン」と鳴く「カラ」の意味。
首をかしげる様子から斜視を意味する「ヒガラメ」から。(出典不明)
※岡山地方では、斜視を「ひんがらめ」と言った(服部利也)
ヒクイナ 緋色のクイナ。(朝の小鳥)
ヒシクイ ヒシの実を好んで食うのでヒシクイ(四亜種中、ヒシを食うのはオオヒシクイのみ)(出典不明)
湖沼に生えるヒシの実を好んで食べることから。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※ヒタキ(鶲) 「カッ、カッ、カッ」と鳴く地鳴きが、火打ち石を打つ音に聞こえるので、“火をたく”意からきた。(朝の小鳥)
数多いヒタキ類の中で、絵画や詩歌に取り上げられる「鶲」はジョウビタキのこと。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
「火叩き(たたき)」(服部利也)
ひな(雛) ひなには、早成性と晩成性の2タイプがある。カモのひなやヒヨコのように、孵化してすぐ歩き回れるのが早成性、スズメなどのように自分でなにもできず、羽がなく眼も開いていないひなが晩成性である。いずれであっても、親鳥がこまめに世話をやき、守り育てるのには変わりない。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ヒバリ 日晴り鳥である。早春のよく晴れた空に高く舞い上がっては急降下する。天気のよい日の鳥である。(相沢正夫)
春の「日晴れ(ばれ)」に、空高く舞い上がるところから。(出典不明)
晴れた日に囀るので「ヒハリ(日晴)」(出典不明)
ヒヨドリ ヒエドリの意という。稗(ヒエ)を食べるからである。ヒエ食らいの貧乏鳥という見方の
(鵯) ようだ。(相沢正夫)
「ヒーヨ、ヒーヨ」の鳴き声から。ピヨドリの転とも(服部利也)
①ヒィーヨという鳴き声から。②平安時代から稗鳥と呼ばれ、ヒエを好むから(本当は、虫、果実、蜜を食べ、ヒエは食べない)(出典不明)
ひえを好んで食べる稗鳥(ひえどり)が名前の由来。ヒーヨヒーヨという鳴き声からともいわれています。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
ヒワ ひよわそうだから(相沢正夫)。小さくて繊細なことを意味する古語「ひわやか」から、可憐な小鳥という意(「野鳥の呼び名事典」大橋弘一)
ビンズイ(便追) 鳴き声が「ビンビン、ズイズイ」と聞こえるから。(朝の小鳥)
さえずりのビンビンツィーツィーから(出典不明)
ヒバリのように複雑に囀り、木によくとまるので、キヒバリという別名もある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
フクロウ 母(はは)喰(く)らうからきたそうだ。悪食(あくじき)だから、おなかがすくと自分の母親まで見境なく喰らうのだという。(相沢正夫)
①ふっくらした羽毛の様子から(ふくるる)が転じて。②昼隠居(ひるかくろふ)が転じて(出典不明)
顔盤(がんばん)と呼ばれる平たい顔が最大の特徴(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ブッポウソウ 昔「仏法僧」と鳴くのはこの鳥だと考えられていた。「姿の仏法僧」。(服部利也)
Cf.「声の仏法僧」=コノハズク
ベニマシコ 赤い顔をした「ましこ=猿の古語」。(朝の小鳥)
ホウロクシギ ホウロクとは、素焼きの浅い土鍋(出典不明)
ホオアカ 頬が赤いから。(朝の小鳥)頬に赤褐色の斑があるから。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ホオジロ(頬白)頬が白いから。(相沢正夫)
頬の部分の羽根が白いことから。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
「オジロ」は尾白の意。本(ほん)尾白か?(服部利也)
ホシガラス(星鴉) 顔から背、胸にかけて白い斑点が散っており、これを星に見立てて名前がついた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ホトトギス 鳴き声から。スは古語で小鳥を表す接尾語。(朝の小鳥)
「ホトト来たか」と聞こえる鳴き声から。「ス」は小鳥を意味する接尾語(出典不明)
「ホトト」と鳴く。「ス」は鳥を表す接尾語(出典不明)
マガモ(真鴨) カモを代表する真の鴨が名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
別名「青頸(あおくび)」(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
※マシコ サルの古語。顔つきが猿に似るところから。(服部利也)ベニマシコ、ハギマシコなど。
マナヅル(真鶴) 真のツルという意味。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
マミジロ(眉白) 全身真っ黒で、眉が白いところからこの名がついた。(山岸 哲)
マミチャジナイ 「シナイ」はシロハラやツグミのこと。チャジナイはアカハラ。マミシロチャジナイの略。アカハラとマミチャジナイはシロハラの亜種に分類する説もある(出典不明)
ミコアイサ 「アイサ」は渡来時期の「秋サ(サの意味は不明)」。「ミコ」は「美小」で、美しい小さいアイサの意。(VTR「四季の小鳥」日本野鳥の会)
ミサゴ ①魚を捕らえるときに激しい水音がするが、その音を表現したビシャゴから「ミサゴ」の名が付いた。②水中に脚から突っ込み魚を捕らえることから、「水探る(水さぐる)」が語源となった(hidejieブログ「さんぽで出会う花鳥風月」)。③水沙(みさ)の際にあるから(出典不明)
ミソサザイ ミソは溝のこと、サザイはささやかな意である。水辺のささやかな鳥なのだ。(相沢(鷦鷯) 正夫)
味噌のような色をした小さな鳥。(朝の小鳥)
溝に棲むのでミソ、サザイは、①些細な小鳥。②韓国語のサザイ(小鳥によく付けられる)から(出典不明)
ドイツでは、ミソサザイ=垣根の王様の意(植え込みや垣根の中をうろうろしている)(「世界の鳥の民話」日本民話の会・外国民話研究会編・訳:三弥井書店)
「枕草子」に「かしら赤き雀、斑鳩の雄鳥、たくみ鳥」と書かれた「たくみ鳥」とはミソサザイのこと。巣をつくるのが巧みであることからこう呼ばれたという。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ミフウズラ ミフは足指が三本なので「三歩鶉」。
琉球に生息するので、地名の「三府」から(出典不明)
「ミヤマ」 普通、深山をさす語だが、時に遠隔地をさすこともある。
ミヤマシトド シトドはホオジロ類の古語。すでにミヤマホオジロが存在するので古語が復活(出典不明)
ミヤマホオジロ 繁殖地が中国東部や朝鮮半島などアジアの東端にあり、日本からみて遠隔地にいる鳥として「ミヤマ」の名がついた。
ムクドリ むくんでいるみたいだから(相沢正夫)
(椋鳥) 椋の木の実を好んで食べるから。(朝の小鳥・山岸 哲)
※空飛ぶ三角定規と呼ばれる鳥。(三好宏明)
ムクノキの実を好んで食べる鳥。群れで生活する群来鳥(むれきどり)。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
「白頭翁(はくとうおう)」という別名どおり、顔から頭にかけてが白い。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
メグロ(目黒) 目のまわりが黒いから。(服部利也)
メジロ(目白) 目のまわりが白いから(相沢正夫)
※英語名もWhite Eye
何羽も体をぴったりと寄せ合う、いわゆる「目白押し」の習性がある。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
目の周りに白い輪があるのが名前の由来です。(新宿御苑の鳥たちH.P.)
目の周りに白い羽根があることから。(「森の野鳥を楽しむ101のヒント」日本林業技術協会編・中野晃生)
モズ モは鳴き声からの転化(相沢正夫)・・・誤りか?(服部)
百舌(ももじ)は他の鳥の鳴き真似をよくするところから。「ももじ」転じて「もず」(服部利也)
※秋に「高鳴き」と言われる鳴き声を出す。他の鳥の鳴きまねもする(三好宏明)
※「もず鵙のくさ草ぐき潜」
「モ」は鳴き声から。鳴き声そのものではなく、いろいろな声を真似するので、諸々のもしくは「ももとり(百鳥)」という説もある。「ス」は鳥の名に付く接尾語(出典不明)
ヤツガシラ 羽冠の羽毛の数が多いことから(出典不明)
ヤブサメ ※昆虫の声と勘違いする人が多い。潅木の中を好み姿は見せない。(三好宏明)
ヤマガラ 山に棲むカラ(出典不明)
ヤマセミ(山翡翠) 山に住む「ショビ」の意。「ショビ」が転じて「セミ」。(服部利也)
「セミ」の意味は「背が美しい」の意。(「都会の鳥たち」唐沢孝一・草思社)
昔は「鹿子翡翠(かのこしょうびん)」という美しい呼び名も使われた。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ヤンバルクイナ 沖縄本島北部、山原(やんばる)の森だけに住む。※絶滅危惧種。(山岸 哲)
ユリカモメ 入り江カモメから(出典不明)
俳句の「都鳥」はカモメ科の冬鳥ユリカモメのこと。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ヨタカ(夜鷹) 「蚊母鳥(ぶんぼちょう)」は古名。(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)
ライチョウ(雷鳥) 特別天然記念物。高山ではこの鳥の姿を見るとカミナリに会うという。これが雷鳥の名の由来である。(相沢正夫)
ルリビタキ 雄の翼と背面が青く、「瑠璃ビタキ」の名があるが、ツグミの仲間(山岸 哲)。
レンジャク(連雀) 集団で行動する習性から、「連なって行動する小鳥」の意(出典不明)。
※ワシ(鷲) ワシとタカの区別はあいまいだが、大型で尾が短く、脚が太いものをワシとする。タカとつくが、クマタカもワシに近い(「俳句の鳥」辻桃子監修・創元社)