きゅうぞーさんは、普段は車椅子ですが、食事をする時と寝る時は畳の上です。
これは、退院する前から決めていたそうです。
「変わったのは自分なので、まわりを変える必要は無い!!自分が今までの生活に合わせなくては!!」
リハビリ病院の理学療法士さんから、ベッド、テーブルと椅子(食事をする為の)を用意するように言われていたそうですが、いつも聞かれると
「ううん、用意してない。」
退院するときも
「ベッド用意できているんですか?」
「ううん、できてない。」
きゅうぞーさんはリハビリの時、密かに理学療法士さんに頼んで
「車椅子から床に降りる練習」をしていたようです。
退院後、いよいよ畳の生活が始まりました。
用意しておいた座椅子に座り、食事が終わったら少し休んでまた車椅子に乗ります。
その時、どうしても手すりがあるトイレの入り口までお尻で「いざって」行かなくてはなりません。
絨毯の敷いてある部屋ならまだいいのですが、すぐに板の間になります。
見ていたらお尻が痛そうでとても可哀想になりました。
で、このような移動グッズを作ってみました。
名づけて「いざるンです!」
ただ、板にキャスターをくっつけただけのものです。
キャスターは四隅と真ん中の五箇所に取り付けました。
板のままだとますますお尻が痛いので、四角い座布団を敷いていました。
車椅子がまだ無い頃はいつも座椅子に座っていたので、トイレから帰ってくるときに「いざるンです」に乗り、バックで部屋まで戻ります。
行きは乗り移る時、うっかり乗り損ねるとひっくり返る恐れがあったので、トイレから出てきて、手すりを掴まりながらしゃがむ時だけ利用する事にしたのです。
行きはちょっと辛いけれど、怪我をするよりはいいですよね。
退院時は平衡感覚が殆どなかったので、介助が必要でした。
常に後ろで支えていました。
畳の部屋と床の台所の段差が、なんと5センチもあったので、乗り移るときにちょうど高さが同じになって、とてもいいあんばいでした。
現在もちゃぶ台、せんべい布団の生活をしていますが、部屋を出るとすぐにトイレなので、「いざるンです」は使用していません。
代わりに扇風機の移動台として役に立ってくれています(笑)