戸田泰成/鳥莉蒸師 BLOG  CONTENTS

漫画家・戸田泰成の近況報告。
※(ツイッターもよろしく)https://twitter.com/torimusi

軌道の鎧「レイルゴースト」3話

2014年12月16日 | お仕事
12月16日発売 月刊アワーズGH 2月号に、
軌道の鎧「レイルゴースト」3話掲載しました。アワーズGH 2月号

第1~2話までで、とりあえずですが主人公・習一と、女神オネイロス
の協力関係が、出来上がりました。

習一が、追っ手の『神』と戦うべき、〝動機”となるような、
守るべき日常、地上の人たちとは、どんな人々だろうか?

オネイロスは『鎧』をこわされたので、身を守るため地上に潜伏する。
習一は、予備の『鎧』を借り受けたものの、使い方がわかっていない。
…地上では、いつもの日常が続いていく。

習一の幼馴染の同級生、聖美(きよみ)がいる。(↑画像。)
いつもと同じく、他愛の無いやりとりをするが、
もしこれが、『追っ手の神』の標的になったりしたら、どうだろうか…?

不安は的中する。天界でも起源が古く、恐ろしい力を持つ『追っ手の神』、
タナトス(死)が、よりによって学校に現れる。
その気になれば、無差別に、学校に居る生徒全員の命も、その手に持った
〝鋏”で、容赦なく切断することが出来る能力だ。

『鎧』の使いに習熟のない、習一は、いかに、聖美の命をすくい出すのか…!?

※この回は、教室の背景画などが、大変でした。7割程度の背景は、自分で
描いていますが、日常の校舎などは、意外に手が抜けないし、完成に割りと
時間がかかりますし…汗)

さて、また新しい敵も登場して、主人公は、対応を迫られます!
どう切り抜けて行くのか、今後の展開も、
よろしくお願いします~~!!
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軌道の鎧「レイルゴースト」2話②

2014年12月09日 | お仕事
ところで、
■1話~2話までのあらすじ■
(1・2話は ひとつながりの構成になっています。)

(1話~)
「夢」ばかり見る主人公「木場習一」。
ただの「夢」ばかりならいいのですが、寝るたびに不気味な「悪夢」を見る。
気になって仕方が無い。

そんなある日、いつも眠気に備えて休んでいた古い廃墟の神社に、
上空から、全裸の“少女”が、雷雨とともに、すぐそばの林に落ちてきた。

遭遇した木場習一は、少女の突然の宣言にとまどう。
少女の名乗った名は、『オネイロス』。
古代ギリシャの 『夢』を司る神だという。 
「…そして、私の使命は、滅びようとする人類の“種”を、
 滅亡させようとする「天界」の神々から 守ること!」

少女は、目的を達するために必要な『鎧』を、
誤って上空から落としてしまったという。
そして…
それを奪ったのは、主人公・木場習一だと、疑いをかける!!

「いや、そんな記憶は無い!!」習一は即座に否定するが、しかし、はて…?
夢の中で、なにか“骨の塊”のようなものが、覆いかぶさって、
体に入ってきたような…気がする。まさか、アレのことでは…?

混乱しているうちに、天界から、オネイロスを追って、恐ろし気な
『雷の槍』を持った、『追っ手の神』が、追跡してくる。

危機が訪れる中、習一の体内から、見たこともない『鎧』が、
姿を現した……………………!!
(1話・ここまで。)

(2話~)

木場習一と、オネイロスの居る部屋が、『追っ手の神』の攻撃により
熱によって破壊された。

脱出した2人は、『神』を撃退しようとするが、強力すぎて倒せない。
ならば、作戦を組んで、オネイロスは、『神』を倒すための武器をつくる役、
習一は、その武器をつくるための時間をかせぐ役、そう分担して、一時
行動を別にした。

しかし、オネイロスは実は習一を裏切っていて、習一を置いてきぼりにし、自分は逃げる逃走の経路にあったのだった。

ところが習一は、意外とねばった。普通なら、とっくに『神』の雷に当たり
“消し炭”になっているハズの時間。ところが不器用ながら『鎧』を使いこなし、
約束した『5分』の時間を生き延びようとしている…。

たかが人間とタカをくくっていたオネイロスも、習一の必死と成長の可能性に、
あえて踵を返し、習一のもとに、武器を生成して逃げるのをやめて
駆けつけた……!!

習一は、オネイロスの武器と、自分の観察から見つけた『神』の弱点を突き、
辛くも初めての『神』(ゴースト)との戦いに勝利した……!!
(第2話・終わり。)


上の絵は、登場する主人公の「鎧」のデザイン画ですが、
これも2005年ごろに描かれたものです。
なにか新しいメカの考え方はないものかと、『骨』の
ようなメカを考えていました。

というわけで、次回 第3話は、12月16日発売の、
アワーズGH 2月号に掲載予定です!
よろしくお願いします~~~~~!!

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軌道の鎧「レイルゴースト」2話①

2014年12月09日 | お仕事
11月17日発売月刊アワーズGH 1月号に、
「軌道の鎧 レイルゴースト」2話掲載しました!!

ところで上記の画は、構想初期に描いたイメージ画のうちの一つです。

作中の世界観では、現実の物事の起こりや進行を司る、
裏側の世界というのがあって、それが『天界』と呼ばれています。

たとえば、磁力がはたらくのに“磁力線”は目には見えませんが、
測定すれば存在するし、“重力”や“電気”も存在する。

そういった、目には見えないんだけど存在する、この世の法則、
仕組み みたいなものを、“可視化”して、絵にしてみたかった。

1979年に劇場公開された『銀河鉄道999』というアニメ作品が
あります。その物語の中盤あたりに、
主人公・鉄朗の仇である機械伯爵の根城・『時間城』が登場します。

この『時間城』は、城自体が巨大な移動する要塞であり、また、
「時間」を移動する装置がついていて、どの時代にも行き来できる、という
設定になっています。
これが、なんだか僕には特にシビレました!!

作中では、尺の問題もあるのでしょう、この城自体が時間を自由に
移動する描写はありませんでしたが、(最後ちょっとだけ稼動しましたが、)
僕はもっと縦横無尽に、ドラマの中心として、自由に稼動してるとこが
見たかった。

なので、もし僕がそれに類するものをやるとしたら、
キリキリと、歯車でレールの上を移動して、目盛りで測るように秒から
正確に、時間を移動する。

そして、電車のダイヤのように、いろんな『城』が、お互いぶつからない
ようにタイミングをずらして、異なる『時間』を行ったり来たりする。

そういうイメージをメモした、「城」の画です。

そして…その「城」に向かって、「馬」に乗った、骨のような「騎士」が、
近づいていく。

それが、今回の企画の主人公、“痩せ馬に乗る騎士”、なのでした。
(「レイルゴースト」2話②に続く。)
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軌道の鎧「レイルゴースト」1話②

2014年12月09日 | お仕事
(①から続き)
上の画は、やはり2005年ごろ描かれたもの。
別の神サマのひとりです。

1話~2話の『追っ手の神』に使用しました。

作品の、当初考えていた原題は、『カーソル・レイルウェイ』。
ま、これだとただ、タイトルからイメージが湧きづらい、かも
知れませんね。意味は、「パソコンのカーソルが列車の軌道
の上を走る」という事なのですがそれはともかく。

上の画の、上空のレールの上を奔っているのは『箱舟』です。
キリスト教の“箱舟”ではなく、
紀元前の、古代ギリシャの神話にある、「箱舟」のつもりなのです。

『箱舟』というのは、滅亡から生物の種を一時保管するシェルター、
でしょうか。“突然死”というのがありますが、誰かの判断で、
スイッチを押すように突然、ある生物種がいっせいに、生命活動を
停止したら、こわいなと……。

そういう「怖さ」を、『箱舟』と、天界に棲む神サマで、
表現できたらいいな、と、そういうのがこの設定にした理由、
だと思います。

さて、世界観は決まったのですが、そこで行動するキャラクターの
設定は、そのあと慌てて考えているのですが、そこは、もうちょっと
詰めないと、いけません。
(レイルゴースト2話①に続く。)
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軌道の鎧「レイルゴースト」1話①

2014年12月09日 | お仕事
軌道の鎧「レイルゴースト」 少年画報社 月刊アワーズGH誌にて
連載始まっております。

第1話は、10月16日発売の、12月号からで、
このブログを書いている現在は1月号・2話まで掲載されております。

↑上の画像は、第1話の漫画冒頭に現れた、天界の騎兵軍団を率いる
軍団長の、神サマのデザイン画です。

2005年頃の、連載仕事の合間に描いた7枚ほどの一連のデザイン画
がありまして、これはそのうちの1枚です。

今回、連載を考えるにあたって、少年画報社の編集さんと打ち合わせを
している時に、ふとこの一連のデザイン画群を思い出して、運よくも
採用いただいたものです。

この不気味な、骨のような、“人”のような“廃墟”のような、
これが恐ろしいことを考えつつ、日常の裏側を闊歩していたら……、

「なんだかおもしろいな!」、と感じたのです。
この神サマは、なにを考えているんだろう、恐ろしいが、きっと
地上で暮らしている中では、思いつかないような、スゴイ事を
考えているに違いない……!!
そんな風な想像・妄想をしながら、漫画を考えたいと思ったのです。
(②に続く)

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